理学療法概論 第7版補訂

  • ページ数 : 352頁
  • 書籍発行日 : 2024年1月
  • 電子版発売日 : 2024年1月16日
¥5,940(税込)
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商品情報

内容

初版発行から40年,理学療法の核心を学ぶための定番テキスト!

●初学者が「理学療法とは何たるか」に触れ,これから学ぼうとする理学療法学の奥行きを知ることができる1冊.
●第7版改訂では,「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則」改正に対応し,第2章「理学療法学教育」の改訂,第13章「地域理学療法」の追加などを実施した.
●第7版補訂では,さらに最新のデータや情報へ更新して全体のアップデートを図った.

序文

第7版補訂の序


2019年2月に本書『理学療法概論』第7版が発行された.1999年の見直し以来19年ぶりに改正された「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則の一部を改正する省令」は2018年10月5日に公布されたため,2020年4月1日の同省令施行に合わせるように書き直しや執筆者の交代,章の追加などが行われた.まさに時流をとらえた改訂であった.

一方,2019年末から,新型コロナウイルス感染症の世界的な流行があり,理学療法士養成校での授業は,その多くがいわゆる遠隔授業(オンライン授業)やオンデマンド授業となり,教育の質向上を目指す教育者は大きな変換点に立ち会うことになった.学習意欲や学習効果を高めるうえで教員からのフィードバックは欠かせないが,自分のペースで学習できるオンデマンド授業も根強い存在となった.教育現場に限らず,新型コロナウイルス感染症は世界を根本的に変えてしまったといっても過言ではなく,経済,テクノロジー,環境,日常生活などへの影響は今後も永続すると思われる.さまざまな変化が安定するまでいましばらく時間がかかると推察されるため,今回は全面的改訂ではなく,古い内容をアップデートして第8版の改訂へ向けた準備期間とする「補訂版」としての発行となった.

他方,どんなに時代が変わり,新興感染症が蔓延しようとも,重要な核心は変わらない.本書のそのこだわりは,英語名「Physiotherapy Concept」に現れている.一般的に考えれば,概論は「introduction(導入)」と訳されるかもしれない.本書は単に易しく語られる理学療法学の「導入」の教授を支援するものではなく,むしろ初年次から理学療法の核心,「理学療法とは何たるか」に触れ,これから学ぼうとする理学療法学の奥行きを担保するものである.国民の保健・医療・福祉に貢献する理学療法士を輩出する大きな社会的使命に向けて,本書が時代の変化を取り入れながら,理学療法の核心を確実に次世代に継承する礎となることを祈念してやまない.

なお,本書は奈良 勲氏を編著者として1984年に発行されて以来,40年の歳月が経過したことになる.本補訂版からは編著者代表の役目を小生が担うことになったが,本書の秀麗さと精錬された奈良氏の理学療法観を引き継ぎ,諸氏の意見を仰ぎながら,さらに充実を図っていく所存である.

最後に,本書では,引用文献,法律用語で使用されている「訓練・障害・障害者」を除き,国際生活機能分類(ICF)に準じた用語を引き続き使用したことをあらためて付記しておく.


2023年12月

編著者代表 高橋 哲也

目次

第1章 理学療法と倫理・哲学

(奈良 勲・高橋哲也・堀 寛史)

1.倫理(学)とは何か

2.哲学とは何か

3.なぜ理学療法と倫理・哲学を考えるのか

4.人間としての責任

5.職業倫理

6.日本理学療法士協会の倫理綱領

第2章 理学療法学教育

(黒川幸雄・淺井 仁)

1.卒前教育制度

1)理学療法士学校養成指定規則の変遷

2)指定規則大綱化と国家試験出題基準

2.卒後教育制度

3.職能・学術団体による生涯学習教育

4.これからの半世紀を見据えた理学療法学教育の展望

1)2020年指定規則改正からさらに5年後の新たな改正へ

2)専門職大学

3)大学・大学院の役割

第3章 理学療法の歴史

(日下隆一・小嶋 功)

1.理学療法とリハビリテーション

2.近代医療における理学療法

3.理学療法の定義とその範疇

4.理学療法とリハビリテーションの歴史

1)日本の理学療法とリハビリテーションの歴史

2)米国の理学療法とリハビリテーションの歴史

3)英国における理学療法の歴史

5.理学療法およびリハビリテーションに関する組織の歴史

1)American Academy of Physical Medicine and Rehabilitation:AAPM&R

2)American Congress of Rehabilitation Medicine:ACRM

3)日本リハビリテーション医学会(The Japanese Association of Rehabilitation Medicine)

4)日本理学療法士協会(Japanese Physical Therapy Association)

5)世界理学療法連盟(World Physiotherapy)

6.物理療法の歴史

1)電気療法の歴史的概略

2)電気療法(electrotherapy)の歴史

3)温熱療法(thermotherapy)の歴史

4)機械器具療法の歴史

7.運動療法の歴史

1)診療報酬における運動療法料(理学療法料)の歴史

2)基礎的運動療法

8.徒手療法(manual therapy)と徒手理学療法(Manual Physical Therapy:MPT)

1)徒手療法の歴史

2)徒手療法の現在

3)マッサージの歴史

9.疾患別理学療法およびリハビリテーション

1)呼吸器疾患理学療法とリハビリテーション

2)心大血管疾患理学療法とリハビリテーション

3)運動器理学療法とリハビリテーション

4)脳血管疾患の理学療法とリハビリテーション

第4章 理学療法士を取り巻く法令制度

(小林量作・古西 勇)

1.法令とは

1)法令の成立,施行

2)日本の法令体系

2.保健,医療,福祉などに関わる法律の種類,法律の目的規定

3.理学療法士及び作業療法士法の制定

4.理学療法士及び作業療法士法の内容

1)目的

2)理学療法士の免許

3)欠格事由

4)国家試験

5)業務

6)秘密を守る義務

7)名称の使用制限

5.理学療法の定義と理学療法士活動領域の拡大

6.理学療法士及び作業療法士法施行令,理学療法士及び作業療法士法施行規則,理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則

1)理学療法士及び作業療法士法施行令

2)理学療法士及び作業療法士法施行規則

3)理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則

7.理学療法士に関わる医療関連の法律

1)健康増進法

2)健康保険法

3)介護保険法

4)老人福祉法

5)障害者基本法

6)障害者総合支援法

7)個人情報の保護に関する法律

8.理学療法士及び作業療法士法の課題と理学療法業務の拡大

1)社会・医療の変遷と理学療法士及び作業療法士法

2)新しい法律の制定,「通知」による理学療法業務の拡大

9.今後の法的課題

第5章 理学療法の基盤

(内山 靖)

1.効果的な理学療法実践のための基盤

2.理学療法に関わる国際分類

1)国際疾病分類

2)国際生活機能分類

3.理学療法モデル

1)モデルの意味

2)理学療法を支える基盤モデル

3)臨床思考過程のモデル

4.根拠に基づく理学療法

1)根拠とは

2)根拠に基づく理学療法の流れ

3)根拠を作る

5.理学療法学教育の基盤

6.課題と展望

第6章 理学療法の学問的体系化と研究法

(臼田 滋・森山英樹)

1.学問的体系化の歩み

1)教育形態の変遷

2)教育課程の変遷

3)学術大会,学術誌,卒後教育・生涯学習

2.今後の学問的体系化の必要性

1)理学療法の目的,対象,方法の拡大

2)理学療法学の独自性と学際性

3)根拠に基づく理学療法の実践

3.理学療法士に求められる行動─学問的体系化に向けて

1)卒後教育システム

2)専門雑誌・学術雑誌の利用

3)臨床現場での学習

4)科学的思考性

4.理学療法における研究の意義

1)臨床における基本的姿勢の習得

2)課題解決能力の発展

5.研究の種類と研究デザイン

1)基礎研究と臨床研究

2)記述的研究・分析的研究・介入研究

3)観察的研究と介入研究

4)コホート研究とケースコントロール研究

5)介入研究の種類

6)症例研究

7)評価指標に関する研究

8)調査研究

9)系統的レビュー

6.研究の手順

1)研究テーマ

2)研究計画

3)倫理的手続き

4)研究の実施

5)論文作成

7.学問的体系化の限界

1)研究における限界

2)臨床実践における限界

第7章 理学療法の対象と治療手段

(星 文彦・金村尚彦)

1.はじめに

2.身体運動機能と構成要素

1)筋・骨格機能

2)神経筋機能

3)内部機能

4)感覚・知覚機能

5)認知機能

6)姿勢制御機能

7)協調運動機能

3.理学療法の対象とdisability構造

4.理学療法の分類

5.運動療法

1)関節可動域運動(Range of Joint Motion Exercise:ROME)

2)筋力増強運動(muscle strengthening exercise)

3)筋持久性向上運動(muscular durability exercise)

4)呼吸練習(breathing exercise)

5)運動負荷練習(aerobic exercise)

6)バランス練習(balance exercise)

7)協調運動練習(coordination exercise)

8)運動発達過程に基づく運動動作の獲得

9)感覚情報の利用

10)機能的動作練習(functional exercise)

6.理学療法実践のための基盤

1)理学療法の起点

2)運動・動作分析

3)運動学習の概念

4)対象者と理学療法士との関係

7.機能損傷・不全に対する理学療法

1)運動器機能損傷・不全に対する理学療法

2)中枢神経損傷・不全に対する理学療法

3)運動発達不全に対する理学療法

4)内部(心肺)機能不全に対する理学療法

8.活動制限に対する理学療法

1)ADLと理学療法

9.おわりに

第8章 理学療法(士)の役割とその職域

(岩井信彦)

1.理学療法士の業務

1)理学療法の定義

2)理学療法士の業務

3)新たな業務「喀痰などの吸引」

4)理学療法士の名称使用に関する厚生労働省の通知

5)理学療法業務の現状

2.理学療法士の主な職場

1)医療施設

2)介護保険施設

3)障害児・者福祉施設

4)介護予防,健康増進施策

5)行政や教育の現場

3.わが国の理学療法士の現状

1)国家試験合格者の推移と養成校の現状

2)理学療法士の需給推計

3)理学療法士の就労状況

4)年齢分布および男女比

5)都道府県別人数

4.医療法および社会保障制度と理学療法士

1)医療法の趣旨と目的

2)医療法の改正

3)2022年度診療報酬の改定

4)2021年度介護報酬の改定

5)医療法改正,報酬制度改定と理学療法士

5.ヘルスプロモーションと理学療法士

1)ヘルスプロモーションとは

2)日本の健康づくり施策と健康日本21

3)特定健診・特定保健指導

4)日本のヘルスプロモーション

6.今後期待される領域

1)スポーツと理学療法士

2)理学療法士の起業

3)プライマリ・ケアと理学療法士

4)NSTと理学療法士

第9章 理学療法部門における管理

(橋元 隆・石橋敏郎)

1.組織について

1)組織とは

2)組織的集団と非組織的集団

2.病院組織とリスクマネジメント

1)病院組織と管理

2)医療安全管理のための取り組み

3.理学療法部門の管理

1)人の管理

2)物の管理

3)経済性の管理

4)情報の管理

5)研究・教育の管理

4.質の管理

1)病院機能評価におけるリハビリテーション部門の項目

5.自己管理

1)マネジメントとリーダーシップ

2)時間の管理

3)ストレスへの対応

第10章 理学療法士の組織と活動

(黒澤和生)

1.日本理学療法士協会の目的と事業

2.日本理学療法士協会の組織と活動

1)組織

2)事業活動

3)日本理学療法士学会等の組織とその位置づけ

3.世界理学療法連盟(World Physiotherapy)

1)歴史と目的

2)世界理学療法連盟の2022年以降の戦略計画

3)世界理学療法の日

4)加盟国

5)世界理学療法連盟サブグループ

6)世界理学療法連盟総会と学術大会

第11章 理学療法士としての適性と資質

(奈良 勲・高橋哲也・堀 寛史)

1.出会い,選択,動機

1)出会い

2)選択

3)動機

2.適性と資質の基本概念

1)適性とは

2)資質とは

3.理学療法士としての適性(aptitude)

1)人間に対する関心

2)人格,性格と行動形態

3)知性(課題解決能力としての創造性)

4)共感(empathy)

5)健康

4.理学療法士の遂行能力(competency)

5.適性の重視と育成

第12章 理学療法と心理・メンタルヘルスへの対応

(1~4:富樫誠二,5:山本大誠・奈良 勲)

1.理学療法と心理的対応

1)哲学的視点から理解する

2)心理・社会・倫理的視点から理解する

2.対象者の心理を理解する

1)対象者の心理

2)自己と他者を理解する

3.家族の心理を理解する

1)対象者の危機=家族の危機である

2)家族関係─家族はシステムである

3)家族の病気・変調への不安

4)家族の役割の変化

4.理学療法士の心理学的側面とマネジメント

1)理学療法士と組織マネジメント

2)感情とマネジメント

3)感情労働とマネジメント

5.心理・メンタルヘルスへの対応

第13章 地域理学療法学─地域包括ケアの展開に向けて─

(平岩和美)

1.背景と目的

2.高齢者福祉政策の変遷

1)医療福祉の拡充

2)老人医療の見直し

3)新たな負担

4)提供体制の構築

3.介護保険制度と地域包括ケア

1)介護保険事業の開始

2)介護保険サービスの内容

3)ケアマネジメントの開始

4)予防重視への転換─介護予防事業の開始─

5)地域包括ケアシステムの推進

6)新しい総合事業

4.地域理学療法における連携

1)連携主体の特徴

2)連携の仕組み「地域ケア会議」

3)政策過程と連携

4)地域包括ケアの各場面における理学療法士の役割

5)事例1:急性期から維持期までの理学療法士の関わり

6)事例2:複数のサービスを活用し在宅生活を継続する事例

5.地域包括ケアシステムの持続性と発展

1)財源の確保

2)ICTの活用

3)認知症対策

4)災害への対応

5)地域共生社会

第14章 理学療法の職域開拓

1.精神領域の理学療法(山本大誠)

1)欧州における精神領域の理学療法

2)心身の症状と理学療法

3)理学療法の役割

4)理学療法アプローチ

5)精神領域における理学療法の課題と展望

2.産業理学療法(高野賢一郎)

1)産業保健分野を担うメンバー

2)理学療法士が関わる意義

3)海外の産業理学療法

4)マーケティング・宣伝広報・営業

5)勤労者への理学療法の指導

6)具体的な産業理学療法

7)産業理学療法の課題

8)産業理学療法を確立するための対策

3.被災地の理学療法支援(松井一人)

1)2011年東日本大震災に学んだ理学療法支援

2)災害時理学療法(士)支援活動とは

3)時期に応じた支援

4)まとめ

4.女性保健の理学療法(山本綾子)

1)女性保健の理学療法とは

2)女性保健の理学療法の特徴

3)女性保健の理学療法評価の特徴

4)今後の課題

5.動物の理学療法(藤澤由紀子)

1)海外の動物理学療法の歴史

2)日本における動物の理学療法

6.犬の歩行分析(吉川和幸)

1)犬の歩行解析における先行研究

2)犬の歩行解析の実際

3)今後の展望

第15章 理学療法の基本用語

(木林 勉・佐々木賢太郎)

資料

理学療法士国家試験出題基準(令和6/2024年版)

関係法規

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書籍情報

  • ISBN:9784263266779
  • ページ数:352頁
  • 書籍発行日:2024年1月
  • 電子版発売日:2024年1月16日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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