プライマリ・ケア医のための新・糖尿病診療

  • ページ数 : 280頁
  • 書籍発行日 : 2024年1月
  • 電子版発売日 : 2024年2月6日
4,400
(税込)
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商品情報

内容

プライマリ・ケアの現場で生じる、糖尿病診療の疑問に答えます

最新のエビデンスや日米のガイドラインに基づく知識はもちろん、糖尿病専門医の著者が長年の診療経験でつかんだ薬剤選択や合併症管理、患者支援の勘所を余すことなく紹介します。総合診療医や在宅医の視点が分かる鼎談・対談も収録。日々の糖尿病診療をランクアップさせる一冊です。

序文


本書は、2018年10月に刊行いたしました『プライマリ・ケア医のための糖尿病診療入門』の全面改訂版です。大きくバージョン・アップしております。

ご好評いただいた前著から約5年。この間に糖尿病診療は非常に進歩しました。そこで2023年1月、日経メディカル Onlineで「岩岡秀明の『糖尿病診療のここが知りたい!』リターンズ」の連載をスタートさせていただくことになりました。同年11月に完結した全20回の連載に新規書き下ろしを加えて、加筆・修正し、再構成したものが本書となります。

レジデントからベテラン医師まで、糖尿病を専門とされない先生方に幅広くご参考いただけるよう、外来や病棟で糖尿病を診療する際の重要なポイントを具体的に記載しております。また、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師など、糖尿病診療に携わる全てのメディカル・スタッフの方々にもお役立ていただけると思います。

本書の主な特長は以下の通りです。

(1)日常診療での疑問や悩みをすぐに解決できる実践的な内容。

(2)初診時診療のポイントと治療方針の立て方、食事・運動療法の実際、全10種の血糖降下薬の使い分け、血圧・脂質・体重の管理、急性合併症、慢性合併症─の順で糖尿病診療を整理。また、医療費を抑えた処方、ポリファーマシー対策、レセプト査定されない処方についても記載。

(3)外来、一般病院、在宅での糖尿病診療について、各界のトップランナーであられる大西由希子先生(糖尿病専門医)、南郷栄秀先生(総合診療医)、佐々木淳先生(在宅診療医)をお招きした、忌憚のない「本音の鼎談・対談」も収録。

大西先生、南郷先生、佐々木先生、とてもお忙しい中ご足労いただき本当にありがとうございました。

思い起こせば、2006年4月に当時日経メディカル編集部にいらした井田恭子さん(現・日経DI編集長)からお声掛けいただき、オープンしたばかりの日経メディカル Onlineで初めて糖尿病診療に関する連載をさせていただきました。その後、加納亜子さん(現・日経ヘルスケア編集部)が、3回目の連載およびその書籍化を担当してくださいました。そして4回目となる今回の連載を担当してくださったのが、編集者の今滿仁美さんと編集長の山崎大作さんです。お二人には企画の段階から本当にお世話になりました。通算17年間以上にわたりサポートしてくださった、日経メディカルの歴代編集者のみなさまには厚く御礼申し上げます。

最後になりますが、本書が少しでも先生方の日常診療のお役に立ち、患者さんのより良き糖尿病ライフにつながれば、著者としましては望外の喜びです。


2024年1月吉日

医療法人鎗田病院 糖尿病・内分泌内科
岩岡 秀明

目次

第1章 糖尿病治療の3本柱

0.初診時対応

糖尿病初診時、何を診る? 専門医への紹介は?

1.食事療法

食事の時間や内容に関するアドバイスは具体的に

2.運動療法

運動を日常生活に取り入れて習慣化

3.薬物療法

日米の薬剤選択アルゴリズムはどこが違う?

☆Special鼎談 VS 大西由希子・南郷栄秀前編

エビデンス豊富なSGLT2阻害薬、実臨床ではどう使っている?

第2章 血糖降下薬 全10種の使い方

1.メトホルミン

第1選択薬の座はまだ譲りません

2.SGLT2阻害薬

心腎ハイリスクにはもってこい

3.GLP-1受容体作動薬

エビデンスと体重減少作用の有無で選びましょう

4.DPP-4阻害薬

3剤目として上乗せが基本!

5.SU薬

危険な薬? 出番はあるの?

6.グリニド薬

食後高血糖が改善しないときに

7.αグルコシダーゼ阻害薬

低血糖の心配なしに食後血糖を低下

8.チアゾリジン薬

注意点が多く、玄人向きの薬かも…

9.イメグリミン

膵作用と膵外作用の二刀流!

10.インスリン① 適応と副作用

インスリン療法が必要になるのはどんなとき?

11.インスリン② 使い分け

いざ導入! インスリン療法はどう選ぶ?

12.インスリン③ CGM

CGMは専門医だけのものではない!

☆Special鼎談 VS 大西由希子・南郷栄秀中編

新薬登場のGLP-1受容体作動薬、位置付けはどう考える?

第3章 “良い処方”のエッセンス

1.医療費を抑えた処方

財布にやさしく、安全性とエビデンスには厳しく

2.薬剤数を抑えた処方

高齢者では目標HbA1cを見直して減薬を

3.査定されない処方

レセプト審査委員が教える“御法度処方”

☆Special鼎談 VS 大西由希子・南郷栄秀後編

糖尿病患者の血圧・脂質はどう診ている?

第4章 合併症予防のためのコントロール指標

1.血圧

高血圧には攻めの姿勢で挑む

2.脂質

糖尿病患者のLDL-C管理は厳しめに

3.体重

減量だけが体重管理ではありません

☆Special対談 VS 佐々木淳前編

高齢者での治療目標と薬剤選択はどう考える?

第5章 きちんと鑑別したい急性合併症

1.低血糖

その低血糖、原因は?

2.糖尿病性ケトアシドーシス

かぜ症状や消化器症状でもDKAを念頭に

3.高浸透圧高血糖症候群

DKAとの違いを押さえてHHSを攻略!

☆Special対談 VS 佐々木淳後編

在宅医ならではの糖尿病診療の秘訣って?

第6章 “鍋の定番”で覚える慢性合併症

1.神経障害・網膜症・腎症

糖尿病の三大合併症、細小血管障害「しめじ」

2.壊疽・脳梗塞・虚血性心疾患

命に関わる大血管障害「えのき」

3.骨粗鬆症・癌・認知症

加齢とともに増加する「こがに」

4.脂肪肝・サルコペニア・歯周病

糖尿病と双方向に影響し合う「かきは」

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書籍情報

  • ISBN:9784296204151
  • ページ数:280頁
  • 書籍発行日:2024年1月
  • 電子版発売日:2024年2月6日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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