ER・救急で役立つ 精神科救急A to Z

  • ページ数 : 216頁
  • 書籍発行日 : 2024年3月
  • 電子版発売日 : 2024年3月22日
4,620
(税込)
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商品情報

内容

救急外来で出合う精神疾患を疑う患者に自信を持って対応! 救急医や救急・当直のレジデントにおススメの一冊です。

救急スタッフが現場でできることや、評価・引き継ぎのポイントなどについて、救急医と精神科・心療内科医それぞれの立場から詳しく解説しました。
具体例を挙げ、救急現場での身体的な鑑別を含む初期診療から、精神科医につなぐところまでを時間軸に沿って簡潔にまとめています。

序文

序文

救急外来を担当すると(初期研修医の皆さんも救急科研修として)いろいろな救急患者さんの診療に当たることになります。困る患者さんも必ずやってきます。軽い意識障害なのか精神症状なのかモヤっとしている,採血や画像検査で身体的な問題も見つかって,その影響があるのかないのか,精神科へのコンサルトがすぐに必要か,それとも明日以降かかりつけ医に行ってもらえばよいのか…。今この場をどう乗り切るのか,救急外来の担当看護師さんも患者さんのケアをしつつ,内心は「先生,どうすんの!?」てな目でこちらをチラチラ見ています。そのモヤっとしたところを,ERでの身体的な鑑別を含む初療から,精神科医につないで何とかしてもらうところまで,時間軸で解決・解説していくこれまでにない医学書が,手に取っているこの本です。執筆依頼が来てからここまでかなり長い時間が必要でしたが,それを打破できたのは編集に協力頂いた吉内一浩先生のおかげです。過去に都内病院で共に働いた仲であるのを頼りに,この本の基本コンセプトである身体科と精神科のつなぎについて心療内科医である彼に相談しました。この序文を読んだ後には,是非とも彼の執筆したコラム『心療内科とは』(p15)を読んで頂きたいと思います。

本書は1つの項目が,主に救急医が執筆する前半の「ER身体科パート」,そして精神科医が執筆する後半の「精神科パート」で構成されています。ER身体科パートからは整理された重要情報をドンドン手に入れることができる一方,精神科パートを読む場合には,一つ一つのことばに込められた意味をじっくり感じる必要があります。「丁寧に」「傾聴とねぎらい」などは,その意味通りに実践することで良い結果を生みます。原稿を横に読んでいくだけでなく,時間をかけ対話によって解決していく手法がそこにあります。

苦手な精神科救急だけでなく,精神症状(+身体の症状・所見)を呈する見落とせない救急疾患を鑑別し,急性期治療によって精神症状が改善しモヤモヤを解決してくれる快感は,担当看護師さんだけでなく,同僚・上司・研修医によるあなたへの評価もきっと変えてくれます。


2024年2月

帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター長/帝京大学医学部救急医学講座教授
三宅康史

目次

1 自殺企図:OD(中毒)

2 自殺企図:外傷

3 摂食症(摂食障害)

4 混迷

5 不穏

6 けいれん発作

7 過換気症候群

8 覚せい剤/違法薬物

9 アルコール使用症(アルコール依存症)

10 精神症候を伴う神経内科疾患

11 内分泌疾患に伴う精神症状

12 災害とメンタルケア

13 小児のメンタルケア(虐待を含む)

14 妊産褥婦のメンタルケア

[トピックス1]救命救急センターにおける自傷・自殺未遂レジストリの開発と運用の開始

[トピックス2]薬剤性パーキンソニズム、薬剤性精神障害の副作用が出る薬剤

[トピックス3]精神症状のある傷病者の救急隊対応

[トピックス4]災害時のDPATの活動

[トピックス5]入院患者の自殺とスタッフ・ケア

[トピックス6]自死遺族支援

[トピックス7]保健所と自殺対策

[コラム]心療内科とは

[多職種連携①]警察・関係機関への対応

[多職種連携②]院内ケアと再発防止への対応

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書籍情報

  • ISBN:9784784903597
  • ページ数:216頁
  • 書籍発行日:2024年3月
  • 電子版発売日:2024年3月22日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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