• m3.com 電子書籍
  • はじめはみんな初心者だった ゼロから始める運動器エコーマスターへの100ステップ[Web動画付]

はじめはみんな初心者だった ゼロから始める運動器エコーマスターへの100ステップ[Web動画付]

  • ページ数 : 256頁
  • 書籍発行日 : 2024年3月
  • 電子版発売日 : 2024年3月22日
7,480
(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 136pt ( 2 %)
m3ポイント:1%相当 point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

運動器の超音波(エコー)診療の初学者に向けて,技術の習得を段階的に解説した書籍。まず,自分の体にプローブを当てて見るところから始まり,次に1人では見られない部位をパートナーと2人で練習する。その後,患者を対象に比較的見やすい部位の診療から行うというように進んでいき,全100ステップで全身の運動器エコー診療をマスターできる。
1部位を見開きでコンパクトに解説し,動画も収載。各章末には,日本の運動器エコー診療のパイオニアの先生方によるコラムを掲載。

序文

編集の序


「運動器エコーを習得するためのマニュアルがあればいいのに」

私は運動器エコーの勉強を始めたときに常々思っていた。

当時,皆川洋至先生や髙橋周先生の書籍を片手に,自分の体をモデルに夜な夜な救急外来のエコーを使って描出の練習を行っていた。先生方の書籍には,運動器エコーの何たるかが凝縮されており,これまでにない刺激を脳と全身で受けながらトレーニングに没頭していた。

しかし,要領や物覚えが悪い私は,もっと手取り足取りトレーニングに寄り添ってほしいとも考えていた。まずは自分の体に当てるとしたらどのような当て方でどのような画像が出るのか,そもそもどこから描出の練習をすればいいのか。少し慣れてきて同僚の体を貸してもらうときが来たら,どこから練習すればいいのか。描出に慣れてきて,患者さんへ注射を試みる際に,どこから始めるのが適切なのか。それこそ他人頼みにも程があるが,「1から100まで」つきっきりで,徹底的に導いてくれるガイドブックがあればいいのにと考えていた。

また,私は中学・高校時代に理科の資料集を眺めるのが好きだった。各項目が見開き2ページで構成され,必要な情報が圧縮・配置されている様は,当時から見事なものだと感心していた。1つの項目に関してページをめくって情報を収集する必要がないため,見開きの内容がレイアウトのまま脳内にインプットされ,内容の把握・記憶にとって大変有利であった。

今回ついに,「1から100までつきっきり」と「理科の資料集のような見開き完結」をテーマとした本書を作成する機会をいただいた。本書の特徴は以下のとおりである。

・運動器エコーの初学者に向けて,技術の習得を段階的に解説した。まず,自分の体にプローブを当てて観察するところから始まり,次に1人では見られない部位をパートナーと2人で練習する。その後,患者さんを対象に比較的見やすい部位の観察・注射から行うというように進んでいき,結果的に全100ステップで全身の運動器エコー診療をマスターする。

・各項目につき見開きで情報を凝縮して解説する。静止画だけではなく動画も収載しており,初学者でも理解が進みやすい。

そして,もう一つ実現したかったことが,運動器エコー診療のパイオニア・エキスパートの先生方(運動器エコーマスター)のエッセイをいただくことであった。どのようなエキスパートでも,はじめは必ず初心者だったはずである。どのような経緯で運動器エコーを始めることになり,どのように腕を磨き,そしてどのようなブレークスルーを経てエキスパートになったのか。そうした経験談は,運動器エコーを始めたばかりの初学者にとって必ずや励みになるはずである。実際,私はエキスパートの先生方のそうしたお話をお聞きするのが今でも楽しみであり,励みになっている。エキスパートの先生方のエッセイは,各章末に登場する。100ステップは少なくはない分量であるが,定期的に登場する先生方のお言葉が背中を押してくれるはずである。

運動器エコーの進歩はめざましく,新しい知見の登場やアップデートが日々繰り返されている。議論すらされていなかったことが次の年にはホットな話題となっていたり,逆にホットな話題があっという間に廃れることは珍しくない。成熟した分野となるまでの過程にある運動器エコーであるが,基本的な描出・注射に関してはその重要性が下がることはまずない。また,初学者が運動器エコーを習得するための流れや順番がそう大きく変化することはないであろう。本書が,絶え間なく進化を続ける運動器エコーをマスターするための「初学者向けの絶対的なバイブル」として長く機能し,1人でも多くの運動器エコーマスターを生み出す一助になることを願っている。

最後に,本書の執筆を快く引き受けてくださった先進整形外科エコー研究会の先生方,エッセイをご執筆くださいました運動器エコーマスターの先生方,そして書籍の作成に根気強く付き合ったくださったメジカルビュー社の阿部様・長沢様にこの場をお借りして御礼を申し上げます。


2024年3月

東京先進整形外科
面谷 透

目次

1章 自分の体をエコーで見てみよう:正常所見を見て,異常所見を知る

Step 1 機械と画面の説明  酒井瑛平

1st stage 当てやすい肘〜前腕〜手からスタート

Step 2 前腕前面:まず当ててみよう  酒井瑛平

Step 3 前腕前面:プローブを動かしてみよう  酒井瑛平

Step 4 肘関節外側  長谷川英雄

Step 5 肘関節内側  長谷川英雄

Step 6 肘関節前面・後面  長谷川英雄

Step 7 -1 手関節掌側  樫山尚弘

Step 7 -2 手関節橈側  樫山尚弘

Step 8 手関節背側・尺側  樫山尚弘

Step 9 手掌〜指  樫山尚弘

2nd stage ズボンをまくって膝〜下腿へ

Step 10 膝関節前面  村上友基

Step 11 膝関節内側:MCL,内側半月板  村上友基

Step 12 膝関節内側:鵞足,半膜様筋腱付着部  村上友基

Step 13 膝関節外側  村上友基

Step 14 下腿:腓腹筋内側頭,ヒラメ筋  都甲 渓

Step 15 下腿:アキレス腱  都甲 渓

3rd stage 靴下を脱いで足関節〜足へ

Step 16  足関節前方・前内側・外側  都甲 渓

Step 17  足関節内側:足根管,三角骨  都甲 渓

Step 18  足関節内側:三角靱帯  都甲 渓

Step 19  足底  都甲 渓

4th stage 上へ戻って,ちょっと難しい頚部外側へ

Step 20  頚部外側  小野健太郎

5th stage ついに服を脱ぎ,胸〜腹部へ

Step 21  側胸部〜前胸部  小野健太郎

Step 22  腹部  小野健太郎

6th stage その勢いでズボンを脱ぎ,股関節へ

Step 23  股関節前方  小野健太郎

Step 24  股関節外側  小野健太郎

Step 25  大腿前面・内外側  小野健太郎

COLUMN 私も,かつては初心者だった

① 秋田のしくじり先生  皆川洋至

② 運動器エコーの“わくわく”は続く  髙橋 周

2章 他の人の体をエコーで見てみよう:正常所見を見て,異常所見を知る

1st stage パートナーの肩後方〜頚部後方〜腕神経叢

Step 26  肩関節前方  山田唯一

Step 27  肩関節前外側  山田唯一

Step 28  肩関節後方  山田唯一

Step 29  肩関節〜上腕  山田唯一

Step 30  肘関節内側  山田唯一

2nd stage パートナーの足関節・足部

Step 31  足関節前外側:前距腓靱帯  岩田秀平

Step 32  足関節前外側:前下脛腓靱帯  岩田秀平

Step 33  足部外側・背側  岩田秀平

3rd stage 腹臥位になったパートナーの腰部〜殿部〜大腿〜膝関節後方・後外側

Step 34  腰部:椎骨〜脊柱起立筋群  片山裕貴

Step 35  腰部:脊椎高位  片山裕貴

Step 36  腰部:神経根・腰椎硬膜外腔  片山裕貴

Step 37  仙腸関節:後仙腸靱帯  佐々木克幸

Step 38  仙骨裂孔  佐々木克幸

Step 39  殿部後方  髙田知史

Step 40  大腿後面  髙田知史

Step 41  膝関節後方〜後外側  髙田知史

4th stage パートナーの頚椎〜肩関節と頚部の間

Step 42  頚椎  髙田知史

Step 43  肩関節と頚部の間  髙田知史

COLUMN 私も,かつては初心者だった

③「 今でも初心者です!」  岩﨑 博

④ すべての問題とその答えは患者さんがもっている  朴 基彦

3章 患者さんにエコーガイド下注射をしよう:使いこなしたい基本手技

1st stage 基本手技

Step 44  注射を行う際の準備  赤嶺尚里

Step 45  平行法  赤嶺尚里

Step 46  交差法  赤嶺尚里

2nd stage 上肢

Step 47  肩関節前方  石川圭佑

Step 48  肩関節前外側  石川圭佑

Step 49  肩関節後方  石川圭佑

Step 50  肩鎖関節  石川圭佑

Step 51  肩関節〜上腕  石川圭佑

Step 52  肘関節外側:外側上顆炎  深澤真弓

Step 53  肘関節外側:腕橈関節  深澤真弓

Step 54  手関節掌側  深澤真弓

Step 55  手関節橈側  深澤真弓

Step 56  手部橈側  樫山尚弘

Step 57  手掌  樫山尚弘

3rd stage 下肢

Step 58  膝蓋上嚢:関節内注射  釜谷佳幸

Step 59  膝関節内側:MCL注射  釜谷佳幸

Step 60  膝関節内側:半膜様筋腱包注射  釜谷佳幸

Step 61  膝関節後方:Baker嚢腫  釜谷佳幸

Step 62  下腿後方:アキレス腱滑液包  山田和矢

Step 63  足関節:距腿関節,距踵関節  山田和矢

Step 64  足関節:足根管  山田和矢

Step 65  股関節前面:関節内  山田和矢

Step 66  股関節前面:大腿神経  山田和矢

4th stage 腰部・殿部

Step 67  腰椎椎間関節  佐々木克幸

Step 68  仙腸関節注射  佐々木克幸

Step 69  腰殿部:仙骨硬膜外注射  佐々木克幸

COLUMN 私も,かつては初心者だった

⑤ 彼は私の「出会い系」ツール♡  中島祐子

⑥ 膝関節学の歴史の1 ページに  中瀬順介

4章 一歩先のエコーガイド下注射をしよう

Step 70  各手技の概要とポイント:薬液の選定  面谷 透

Step 71  肩関節:腋窩神経(挙上位)  都竹伸哉

Step 72  肩関節:胸背神経(挙上位)  都竹伸哉

Step 73  肘関節:橈骨神経  長谷川英雄

Step 74  肘関節:尺骨神経  長谷川英雄

Step 75  体幹:肋間神経  赤嶺尚里

Step 76  股関節:外側大腿皮神経  赤嶺尚里

Step 77  股関節:閉鎖神経  赤嶺尚里

Step 78  殿部:坐骨神経  橋口直史

Step 79  殿部:後大腿皮神経  橋口直史

Step 80  大腿後面:坐骨神経  橋口直史

Step 81  大腿遠位内側〜膝内側:伏在神経  下﨑研吾

Step 82  膝関節後方:総腓骨神経  下﨑研吾

Step 83  膝関節後方:脛骨神経膝窩筋枝  下﨑研吾

Step 84  膝前面: 有痛性分裂膝蓋骨へのpie crust needling  下﨑研吾

Step 85  下腿:シンスプリントに対するプロロセラピー  面谷 透

Step 86  下腿:アキレス腱炎  都竹伸哉

Step 87  足部  都竹伸哉

Step 88  頚椎:浅頚神経叢  橋口直史

Step 89  頚椎:脊髄神経後枝系  橋口直史

Step 90  頚椎:僧帽筋部(副神経)  橋口直史

Step 91  頚椎:腕神経叢  岩田秀平

Step 92  頚椎:頚椎神経根  岩田秀平

Step 93  頚椎:大後頭神経  岩田秀平

Step 94  腰部:脊髄神経  片山裕貴

Step 95  腰部:神経根  片山裕貴

Step 96  腰部:硬膜外注射  片山裕貴

COLUMN 私も,かつては初心者だった

⑦ 波が築く未来:エコーが生み出す運動器診療の改革と人の共鳴  岩本 航

⑧ 目的と手段,混同していませんか?  笹原 潤

5章 番外編:エコーライフを楽しもう

Step 97  SMAP  小林明裕

Step 98  E-girls Project  橘田綾菜

Step 99  勤務先でエコーを使うコツ  酒井瑛平

Step 100 東京先進整形外科アカデミー(TAOA)  面谷 透

COLUMN 私も,かつては初心者だった

⑨ セレンディピティと超音波  仲西康顕

⑩ 世界から一つでも多くの痛みをなくしたい ―テクニックより大事なこと―  宮武和馬

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:54.8MB以上(インストール時:115.9MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:219.3MB以上

  • android icon

    AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:54.8MB以上(インストール時:115.9MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:219.3MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784758321839
  • ページ数:256頁
  • 書籍発行日:2024年3月
  • 電子版発売日:2024年3月22日
  • 判:B5変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。