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- jmedmook63 あなたも名医!アウトカムを改善する ステロイド治療戦略
商品情報
内容
■日々の診療に欠かすことのできないステロイド。本誌では「最小限の副作用で、最大限の効果を得る」をコンセプトに、各診療科のエキスパートがわかりやすく、その治療戦略について紹介。
■ステロイドの使い方(開始基準や初期用量など)だけでなく、やめ方(減量の指標や減量速度、中止はできるか?)という「出口戦略」にも重きを置いて解説しています。
■総論では、免疫疾患に共通する病態生理学や、ステロイドの減量・中止に役立つ免疫抑制薬の解説もしています。
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序文
巻頭言
科学は事実と理論を一致させる作業です。理論が事実から乖離した反省から生まれたのがevidence-based medicine(EBM)です。EBMでは事実に近似するものとしてエビデンスを重視します。
EBMが浸透するにつれ「エビデンス」という言葉が一人歩きを始め,「エビデンス」は「EBM」と同義であると誤謬を犯す人が増えてきました。EBMにおいて「エビデンス」は統計学的根拠にすぎません。EBMとは,「エビデンス」だけでなく「患者の病状と周囲を取り巻く環境」「患者の価値観」「医療者の臨床的経験」を含めて総合的に判断する医療です。「エビデンス」が不足していてもEBMは実践できます。
ステロイド治療では,ほとんどの疾患において質の高いエビデンスは存在しません。それでもEBMを実践する医療者は,患者を治療するためにステロイドを開始しなければなりません。同様に,ステロイドの減量法に関してもエビデンスは存在しませんが,減量して中止することをめざさなければなりません。統計学的根拠が不足していても,細かい事象の積み重ねからステロイドが有効であること,そして有害であることは事実と導き出せるからです。
「エビデンス」の有無を意識しながら,病態生理学,免疫学,内分泌学,薬理学などの知識をふまえて「医療者の臨床的経験」から各専門家がステロイドについて解説をしたのが本誌です。
本誌は,「ステロイドは減らせない」と言われて副作用に苦しむ患者を脳裏に浮かべながら,在野の編者がまとめた従来型治療へのアンチテーゼでもあります。一人ひとりの読者に批判的吟味を行ってもらい,止揚(アウフヘーベン)して,より質の高いEBMを実践してもらうのが本企画の最終的な目的でもあります。
最後に,本企画に理解を示し執筆を快諾して下さった先生方,および立案・編集をして下さった日本医事新報社の方々に深謝申し上げて,編者の筆を置きたいと思います。
2019年8月
東京ベイ・浦安市川医療センター膠原病内科医長
岩波 慶一
目次
第1章 ステロイド治療の基礎知識
1 免疫学,薬理学から考える免疫疾患の治療戦略
2 ステロイドの副作用と対策―投与前に想定すべきこと
第2章 疾患別のステロイドの使い方
1 関節リウマチ
2 全身性エリテマトーデス(SLE)
3 リウマチ性多発筋痛症
4 成人発症Still病
5 巨細胞性動脈炎/高安動脈炎
6 顕微鏡的多発血管炎/多発血管炎性肉芽腫症
7 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
8 IgA血管炎
9 ベーチェット病
10 炎症性腸疾患
11 特発性間質性肺炎
12 ネフローゼ症候群
13 IgA腎症
14 視神経脊髄炎
15 特発性血小板減少性紫斑病
16 自己免疫性溶血性貧血
17 ショック
18 アトピー性皮膚炎
19 アレルギー性結膜炎
第3章 クリニカルクエスチョン
1 ステロイドカバーの方法は?
2 妊婦・授乳婦への投与法は?
3 薬剤相互作用はあるの?
4 ワクチン接種はできるの?
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書籍情報
- ISBN:9784005006300
- ページ数:210頁
- 書籍発行日:2019年8月
- 電子版発売日:2019年8月19日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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