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研修医・臨床検査技師のための乳腺・甲状腺検査の手引きー専門病院 相良病院 ✕ 伊藤病院がおくる検査の実際ー

  • ページ数 : 254頁
  • 書籍発行日 : 2023年5月
  • 電子版発売日 : 2024年5月17日
4,950
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商品情報

内容

専門病院同士の奇跡のタッグ!実践的な検査のコツを余すところなく公開!

乳がん専門 相良病院と甲状腺専門 伊藤病院がタッグを組んで臨床検査について解説を行いました。
専門病院としての考え方も吸収できる一冊です。

序文

巻頭言

伊藤病院と相良病院は自他ともに認める専門病院ですが,その生い立ち,理念は酷似しています.

それぞれの地で甲状腺疾患と乳癌の専門診療に特化するという創業者が抱いた目標そのものを具現化させたことが,小生と相良理事長の3 代目としてのプライドです.

両院ともに以下の3 つの使命を持ちつつ行動しております.

1 つ目は「甲状腺専門病院である」,「乳癌専門病院である」ことです.よって守備範囲と適正規模をわきまえ,いずれの時代も自身の専門領域にかかわる全ての検査・治療を,最先端の手法を持って自己完結できるよう,環境整備を整えております.

2 つ目は「民間病院である強みを活かす」ことです.無論,社会保障のルールには準じますが,患者様と私どもの目標・利益は一致しております.そこで私的病院の自由度を持って,独自のアイデアで柔軟に環境設備を図っております.

3 つ目は「学術的研鑽を積む」ことです.両院から学会や医学論文で発信する学術情報は,世界中の同業者から評価を受けております.それらの学問的な取り組みは医師に限らず,看護師,臨床検査技師,放射線技師,薬剤師,管理栄養士,事務職にまで及び,研究成果を全員で日々の仕事に活かしております.

以上のミッションの中,伊藤病院と相良病院は姉妹病院として邁進しているつもりです.

そして2022 年は専門病院同志が力を合わせ,看護師のための実践書として新興医学出版社より「伊藤病院×相良病院 甲状腺疾患と乳がんのケア」を発刊しました.

さらに,この度,あらたに研修医や臨床検査技師のための実践書を作成しました.

甲状腺も乳腺も体表臓器であり,検査デバイスなども共通し,両臓器を扱う診療科は多々存在します.

伊藤病院の担当である甲状腺疾患の病態は2 つに分類されます.

1 つ目は機能異常です.甲状腺は内分泌臓器であり,バセドウ病や橋本病,甲状腺腫瘍の手術後など,あらゆる場面でホルモン分泌異常が生じます.

2 つ目は器質的異常です.臓器としての甲状腺には腫瘍性変化が多々起こり得ます.その殆どは良性病変である腺腫様甲状腺腫であり,悪性腫瘍であっても圧倒的多数は生物学的悪性度が低く,手術のみで治療し得る高分化癌ですが,一方,進行した低分化癌や未分化癌の治療は難航を極めます.

それらの疾患に対する診断・治療に当たって,臨床検査は必要不可欠な存在であります.

そこで本書は甲状腺・副甲状腺の生理,そこに発症する疾患そのものを十分に解説したうえで,専門病院の診療現場で甲状腺検査に専念する臨床検査技師が責任を持って執筆を分担しました.

世に多くの教科書は存在しますが,研修医と臨床検査技師の学習にフォーカスを当てた成書はありませんでした.

乳腺疾患と甲状腺疾患は双方とも決して稀な病気ではありません.よって,読者の方々が,この実践書を,いずれの診療現場で役立てて頂ければ,監修者として望外の喜びと存じます.



2023年4月

伊藤病院 院長
伊藤 公一


巻頭言

鹿児島の相良病院と東京の伊藤病院は共通点が多い.

まず自他ともに認める日本を代表する専門病院である.診療圏のみならず国内において民間病院でありながら圧倒的シェアを有しており,優れた医療スタッフによって最先端の医療を提供している.次に開院以来長い歴史を有していることが挙げられる.少子高齢化とコロナ禍後の萎縮していく日本においても常に進化し続け,これからも組織を存続しないといけない使命を持っている.

生まれながら同じ背景や宿命を背負っている伊藤公一先生と私の出会いは私が相良病院の理事長就任前の2011 年,伊藤先生が主催しているフランスでの医療視察に参加した時であった.視察ではフランスの医療現場が持ち続けている倫理観や人生観に触れ,帰国後も伊藤先生と数多くの場で語り合い交流を深めていった.相良病院理事長就任後も,お互いが専門病院として存続していくことの誇りを確かめ合い,伊藤病院と相良病院はたちまち兄弟病院となった.甲状腺と乳がんという親和性の高い両病院の出会いは,その後「新たな価値」を創造することになる.

2022 年は「伊藤病院×相良病院 甲状腺疾患と乳がんのケア(新興医学出版社)」を両病院の看護師が共同で作成し出版.今回はそれに続く2 冊目となるコラボ本であり,両病院の最前線で活躍している医師や臨床検査技師,放射線技師が作成にあたった.

専門病院は多くの業務を効率的に行うことを必要とする.従来は医師が行っていた検査や報告書作成をコ・メディカルが担っている.その中心的な一役を担っているのが臨床検査技師である.臨床検査技師が作成した画像と報告書を頼りに他の所見との整合性をカンファレンスで確かめながら,医師は綿密に次の検査計画や治療方針を立てていく.

質の高い医療を,如何に効率的に行えるか? この本は伊藤病院と相良病院の現場から生まれたそのノウハウ全てを集約している.2 冊となったコラボ本を通じて,両病院のもう一つの共通点が「患者の一生を支える医療プログラムを実践していること」とわかっていただければ幸いである.

伊藤先生とのパリでの視察旅行によって感じた人生観と,その後に強く影響を受けた伊藤病院の「専門病院としての誇り」は,相良病院にとって「新たな価値」を付加することになる.専門病院として質の高い医療を行うだけではなく,「離島での乳がん診療」や「乳がんの母親を持つ子どもへの支援」といった非採算性の事業を積極的に行い,2014 年に日本で唯一の「特定領域がん診療連携拠点病院」に認定された.2023 年度は中国大連市に相良病院をモデルとした病院を開院予定である.

繰り返すが伊藤病院と相良病院のコラボレーションは,医療界における「価値の創造」である.これからも続いていく両病院の歴史に本書が加わったことを,そして現場のスタッフが手掛けている医療の今を収めた本書が発刊できたことを心より誇りに思う.


2023年4月

相良病院 理事長
さがら病院宮崎 理事長
相良 吉昭

目次

Ⅰ 乳 腺

1.総論

1 乳房・腋窩の解剖  金光 秀一

2 乳癌の基礎知識  藤木 義敬

3 遺伝性乳癌卵巣癌  川野 純子 金子 景香

4 乳がん検診  馬ノ段 彩

5 乳癌以外の乳腺疾患  金光 秀一

2.各論

1 マンモグラフィ  佐々木道郎 市木 由美

2 超音波検査  髙木 理恵 持冨ゆかり

3 細胞診  前田ゆかり 大井 恭代

4 針生検・吸引式組織生検  前田ゆかり 寺岡  恵

5 乳房MRI  戸﨑 光宏

6 乳癌のCT  熊谷 雄一

7 PET  佐々木道郎 橋口 慎右

8 腫瘍マーカー  西 亜希子 四元 大輔

9 OSNATM法  嶽  愛美 四元 大輔

10 コンパニオン診断

 A)乳癌でのコンパニオン診断   権藤なおみ

 B)ER/HER2  川元 幸子 大井 恭代

 C)PD-L1(22C3/SP142)・MSI検査  大井 恭代

 D)BRACAnalysis®診断システム(BRCA1/2遺伝子検査)  西  光代 深江 亜衣 川野 純子

 E)がん遺伝子パネル検査  金光 秀一

11 副作用に対するモニタリング検査

 A)irAE  小峰 歩美 太良 哲彦

 B)心毒性のモニタリング  持冨ゆかり 西 亜希子 内山 奈美

 C)骨密度検査  東福 風李 佐々木道郎

 D)リンパ浮腫の超音波検査  川本  薫 髙木 理恵 持冨ゆかり

Ⅱ 甲状腺

1.総論

1 甲状腺の解剖  天野 高志

2 甲状腺の機能とネガティブフィードバック  植木  輝

3 主な甲状腺疾患の種類と治療  北川  亘

2.各論

1 血液検査

 A)甲状腺機能検査

  ⅰ)測定法についての紹介  田中 克昌

  ⅱ)免疫学的測定法の注意点(非特異反応症例を含む)  田中 克昌 西風 亮子

  ⅲ)SITSH症例  西風 亮子

  ⅳ)マクロTSH症例  田中 克昌

 B)自己抗体検査  佐野 千夏

 C)サイログロブリン  北川  亘

 D)カルシトニン/CEA  北川  亘

 E)血液学的検査  大谷菜央子

 F)生化学的検査  大谷菜央子

2 超音波検査  古田真理子

3 心電図検査(標準12誘導心電図)  丸山 智子

4 甲状腺穿刺吸引細胞診と針生検  北川  亘

5 尿検査(尿中総ヨウ素)  植木  輝

6 核医学検査  片山 治紀

7 CT  増田 裕太

8 骨密度検査  井下安希子

9 遺伝子検査  友田 智哲

Ⅲ 副甲状腺

1.総論

1 副甲状腺の解剖  宮﨑 直子

2 副甲状腺の機能  宮﨑 直子

3 主な副甲状腺疾患の種類と治療  北川  亘

2.各論

1 血液検査

 A)副甲状腺ホルモン検査  宮﨑 直子

 B)術中検査の紹介  柿沼紗耶香

 C)生化学的検査  工藤 友子

2 超音波検査  天野 高志

3 核医学検査  川浪 智彦

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書籍情報

  • ISBN:9784865198195
  • ページ数:254頁
  • 書籍発行日:2023年5月
  • 電子版発売日:2024年5月17日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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