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低侵襲心臓手術テクニック WEB動画135本付き MICS指南[動画付き]

  • ページ数 : 176頁
  • 書籍発行日 : 2024年7月
  • 電子版発売日 : 2024年7月5日
¥13,200(税込)
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商品情報

内容

【MICSにかかわるすべての心臓外科医必携】 MICSは今後さらに導入施設が増え、標準手術化が進む。そのために共有が必要な技術・知識を網羅し、細分化したテーマごとに複数のエキスパートの方法・工夫・こだわりを紹介。豊富なWEB動画でリアルなテクニックを学び、その手技・考え方の詳細をつかめる初の書籍。

序文

序文

峠にたどり着くと次の道が見えるように,本邦初のMICS解説書『低侵襲心臓手術の基礎と実践』が刊行されたときすでに“次は手技に特化した本を作りたい”という思いが芽生えていました.まずはMICSを理解していただくため,歴史や器具リストを載せる必要のある教4科書4 4 づくりはいささか窮屈でした.もっと自由闊達で,学会場で語り合うような本を作りたい.『WEBと紙の融合,動画で理解,手技に特化』コンセプトはすぐ固まりました.あとはいつ着手するかです.「2024年のMICS summitは大分の宮本先生にお願いします.」えっ!自宅二階,パンツ一丁,ミュート,カメラオフで気楽にウェブ代議員会に出席していた僕のお尻は少しだけ椅子から浮きました.これはきっと神のお告げ(実際はそれより尊い“澤”のお告げでしたが),「初めて聞きました.」「うん,初めて言った.」神はいつも冷静です.よし,この学会を本の出版祝賀会にしよう!スタートを切る前に期限を切りました.出版社探しには難渋しました.動画中心?!これでみなさん尻込みするのです.ところがメディカ出版さんは違っていました.10年以上雑誌『ハートナーシング』でメディカさんと仕事をしていた僕は新社長の長谷川翔さんがWEB活用促進に舵を切っていることを知っていました.これが幸運でした.コンセプトが新しいので執筆者選考も前例のないものとなりました.MICSの手順を細分化し,代議員の方々にどの項目なら書いていだだけるかアンケートを取る.次に簡単にその内容(手技)を書いていただく.それを見て同じ項目で違うやり方をしている方々を選び,実際の執筆依頼をする.結果,41項目について34名が執筆し,のべ124稿の記述がされることとなりました.しかもそのほぼすべてにビデオクリップが付いている.期限内刊行には一人でも,一項目,一手順でも減らしたいメディカ出版の鈴木さんがこの設定段階で気を失うのでないかと心配しました.その後作業を共にして,一見華奢でありながら実は押しも強く,へこたれない方であることがわかり安心しました.担当が鈴木さんなのは必然だったと思います.執筆者は皆さん現役バリバリ.忙しい臨床の中での執筆,動画作製は大変だったと思います.心より感謝申し上げます.そんな玉稿,動画にコメントをつけて返されて,憤慨なさった方もおられるかもしれません.ですが最後はご自身でもよい形になったと思っていただけたと信じています.そして共同編者の中村喜次先生.日本でもトップクラスの手術数をこなしている先生自らが執筆,編集作業をしているということが他の先生方の背中を押してくれていたのは間違いありません.実は僕も押された一人です.何より先生と話すと元気がでました.ありがとうございました.

MICS世界は未だ百花繚乱.この本はいろんな方がいろんな考え方でいろんなやり方をしていることを優劣つけずただただ提示しています.その花の一つである読者のみなさんはほかの花を愛でて,これは!と思う花があればその花粉を身にまとってほしいと思います.そうした個々の進化がいずれMICSのスタンダードとして結実していくことをこころから願っています.


2024年5月

 宮本伸二

目次

【1 術前プランニング】

CTの活用

1 MICSを成功に導くために

2 術前CTチェックは成功への第一歩

【2 体位とポート作成】

1 僧帽弁

1 直視でのコツ.右ひじを曲げてより背側.主創から2肋間離れたカメラポート

2 3D内視鏡を用いる場合

2 大動脈弁

1 大動脈弁置換での側方開胸・セッティング

2 胸腔鏡下大動脈弁置換の体位とポート配置

3 拡大手術も可能な腋窩切開でのMICS AVR

3 CABG

1 MICS多枝バイパスの基本体位

2 MICS CAGBでの第一ステップ

【3 送脱血管挿入】

1 送血管挿入

1 安全重視の送血管挿入

2 腋窩動脈への安全な送血管のカニュレーション

3 総大腿動脈への送血管留置

4 中枢穿刺,大腿深動脈>浅大腿動脈で虚血の心配なし

5 PercloseTM2本使用で良好な止血を

6 安全な上行大動脈への送血管挿入

2 脱血管挿入

1 脱血管先端を挿入してからワイヤーを進める方法

2 ①総大腿静脈への脱血管留置

2 ②右内頸静脈への脱血管留置

3 透視装置を用いた脱血管挿入

4 エコーガイドのみで行う経皮的送脱血管挿入法.挿入時の左手が基本

【4 脱血不良予防・対策】

1 鉄壁の2本脱血

2 脱血不良時のBail out

【5 心膜切開・牽引】

1 僧帽弁

1 李教授伝授心膜逆L字切開

2 安全な心膜切開と調整可能な牽引

3 視野展開と止血のコツ

4 ワッカを使った工夫

2 大動脈弁

1 MICS-AVRにおける心膜牽引

2 心膜牽引による外科的視野の最適化

3 CABG

1 良好なMICS CABGにおける視野確保のための第一歩

2 良好な視野を得るための第一段階

【6 心筋保護液注入針固定】

1 心筋保護液注入針と遮断鉗子の干渉を避けるテクニック

2 心筋保護液注入針留置のすべて

3 確実なダブルスネア法

【7 RCP】

挿入方法

MICSでブラインドでRCPカニューレを挿入するコツ

【8 大動脈遮断】

1 僧帽弁

1 Chitwood① 術野視野展開を考慮した安全かつ確実なTransverse sinusでの大動脈遮断

1 Chitwood② 確実なクロスクランプ

1 Chitwood③ 日本人向けのChitwood鉗子を使用した確実な遮断

2 Flexible① Flexible鉗子を用いた遮断と心筋保護液追加投与のコツ

2 Flexible② 安全な大動脈遮断

2 大動脈弁

1 Chitwood① Chitwood遮断鉗子を用いた遮断

1 Chitwood② 右肺動脈頭側での安全かつ確実な大動脈遮断

2 Flexible① Flexible遮断鉗子では特にルート圧の確認を

2 Flexible② AY Cygnet鉗子を用いた大動脈遮断

【9 視野確保】

1 部分鏡視下

1 僧帽弁① 肺癒着への対処法と安全な横隔膜スティッチ

1 僧帽弁② 適切な視野確保のために

1 僧帽弁③ ポート設置から僧帽弁輪糸かけまでのすべて

1 僧帽弁④ 右前側方開胸における良好な視野と美容整容性の両立

1 僧帽弁⑤ 視野確保のためのシャフト固定のコツ

2 大動脈弁① 側方アプローチでの視野確保

2 大動脈弁② 大動脈弁の展開

3 三尖弁① 5-0ポリプロピレン糸での牽引の妙

3 三尖弁② 三尖弁の視野確保のコツ

4 CABG① Stepwise exposureによる視野確保

4 CABG② エキスパートが行っているMICS CABG視野確保

2 完全鏡視下

1 僧帽弁① 2D完全鏡視下MICSによる僧帽弁展開のすべて

1 僧帽弁② カメラ位置を最優先しポート配置

1 僧帽弁③ 良好な僧帽弁術野を得るために

1 僧帽弁④ 僧帽弁完全内視鏡下手術の視野展開

2 大動脈弁① 心膜と大動脈壁と交連部の吊り上げで大動脈弁の視野確保

2 大動脈弁② 45度内視鏡を用いた前胸部または前側胸部からの完全鏡視下AVR

3 三尖弁① 完全鏡視下MICSにおける三尖弁視野確保の工夫

3 三尖弁② 僧帽弁が見えれば三尖弁も見える

【10 左室(左房)ベント挿入】

1 僧帽弁

1 バスケットサクションを用いたベンティング

2 左房切開からのFlexible Suckerによる視野確保

2 大動脈弁

1 ベントは浅めがポイント

2 視野を妨げないベント留置の工夫

【11 弁輪糸かけ】

1 僧帽弁

1 形成① 確実な僧帽弁輪形成のために

1 形成② 自分に合ったスタイルを見つけて確実に行う

1 形成③ ワーキングスペースの作り方,段階的運針と左手の視野展開

1 形成④ MICSで確実に弁輪を拾う方法

1 形成⑤ 正中切開と内視鏡下の両方で使用できる糸かけ

2 置換① 弁尖を利用した視野確保

2 置換② ワーキングスペースの確保,mattress sutureとsupra-annular position

2 大動脈弁

置換① 糸かけにおけるtips

置換② ワーキングスペース確保,単結節運針とマットレス運針

3 三尖弁

形成① 右冠動脈を損傷しない三尖弁輪の糸かけ

形成② 組織の損傷に注意し,愛護的な操作を心がける

【12 糸結び】

1 一人結び

ノットプッシャーでの糸結びはMICSにおける最重要技術

2 二人結び

1 三連続女結びとそれに続く軸糸の牽引

2 術者と助手の息の合わせ方

3 二人結びの基本.スリップノットテクニック

【13 弁輪サイズ決定】

僧帽弁

1 Rigidは前後径・横径,Flexibleは周径・面積

2 誤差を防ぐ弁輪サイズ決定

【14 僧帽弁形成人工腱索・長さ決定,固定方法】

1 loop techniqueによる僧帽弁形成

2 ループ法以外 人工腱索に目印を.最後はターニケットで決定

【15 左心耳処理】

1 MICS僧帽弁形成あるいは大動脈弁置換時に行う左心耳閉鎖

2 左房内腔からの左心耳閉鎖法の工夫

3 右小開胸MICSでの僧帽弁,大動脈弁手術時に行う左心耳閉

【16 逆流テスト(基部空気の処置含む)】

僧帽弁

1 心筋保護液を用いた逆流テスト

2 加圧モニタリングに注意して液を注入

3 冠動脈への空気塞栓を起こさない水テスト

4 確実なエア抜きによる心筋障害予防

5 逆流テストの勘所

6 テストは心筋保護液注入しながら,左室は過度に張らすな

【17 空気抜き】

1 僧帽弁

1 step by stepで行う空気抜き

2 CPカニューラを用いた空気抜き

2 大動脈弁

1 CPカニューラを使用しない空気抜き

2 空気抜きは大動脈閉鎖しながら

【18 ペースメーカーリード留置方法】

1 心停止中に心筋リードを縫着

2 MICSでのペースメーカーリード固定

【19 心膜閉鎖】

1 疎な心膜閉鎖

2 胸腺脂肪からの止血を兼ねた閉鎖法

【20 切開部閉鎖方法】

1 上行大動脈

1 直接縫合困難なら無理せずパッチ拡大

2 Two-layer closure.ポンプを止める前に止血を

2 左房

1 安全確実な閉鎖方法

2 左房閉鎖は簡潔確実に

3 右房

拡大右房を確実に閉鎖するために

【21 止血(止血剤使用含む)】

1 CP刺入部位

1 外膜を利用する困ったときのLarge purse string法

2 二重タバコ縫合による確実な止血

3 安心確実な止血方法

2 大動脈縫合部

1 大動脈が脆弱なら自己心膜サンドイッチ法で閉鎖

2 効果的な大動脈縫合部の止血

3 脱・送血管抜去部

1 皮下を這わせた穿刺で皮膚一時的縫合のみ.圧迫必要なし

2 脱・送血管抜去の基本手技

4 胸壁

1 尿道バルンによる圧迫止血

2 確実な胸壁の止血

【22 ドレーン留置方法】

1 STRATAFIXでドレーン抜去後も美しく

2 胸腔背側に留置し有効なドレナージを

3 新たな皮膚切開を行わないドレーン留置

【23 術後管理】

1 疼痛管理が患者満足度を上げる

2 MICS術後管理のポイント

3 MICS成功のためのディテール

【番外編 Rapid deploy valve】

Intuity

柔軟なシャフトはアプローチ選択を柔軟に.サイジングが重要

Perceval

MICS+Sutureless valveの相乗効果を引き出す方法

・編者・執筆者一覧

・WEB動画の視聴方法

・おわりに

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書籍情報

  • ISBN:9784840484985
  • ページ数:176頁
  • 書籍発行日:2024年7月
  • 電子版発売日:2024年7月5日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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