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脊椎脊髄ジャーナル 37巻 6号 胸椎後縦靭帯骨化症―手術治療の進歩

  • ページ数 : 112頁
  • 書籍発行日 : 2024年7月
  • 電子版発売日 : 2024年7月9日
2,750
(税込)
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商品情報

内容

胸椎後縦靭帯骨化症―手術治療の進歩

特集にあたって・・・山崎正志
胸椎後縦靭帯骨化症に対する手術治療の変遷と課題―後方除圧固定術を中心に・・・山崎正志
Japanese Orthopaedic Association National Registry(JOANR)からみた本邦の脊柱靭帯骨化症手術の現状(2021年データベースより)・・・種市 洋
胸椎後縦靭帯骨化症に対する後方除圧固定術―手術の基本と最近の工夫・・・船山 徹,他
胸椎後縦靭帯骨化症に対する後方除圧固定術の長期成績・・・古矢丈雄,他
胸椎後縦靭帯骨化症に対する当科の2期的後方手術strategy―特に後方除圧矯正固定術について・・・今釜史郎,他
胸椎後縦靭帯骨化症に対する後側方進入脊髄前方除圧術・・・加藤仁志,他
胸椎後縦靭帯骨化症に対する私たちの後方進入前方除圧術―「腹側硬膜前方移動」・・・高橋康平,他
胸椎後縦靭帯骨化症に対する前方進入脊髄前方除圧術(骨化浮上術)・・・進藤重雄,他
胸椎後縦靭帯骨化症に対する前方除圧固定術と後方除圧固定術の周術期合併症の比較・・・吉井俊貴,他
胸椎後縦靭帯骨化症に対する後方除圧固定術後の再手術―手術の実際と注意点・・・高橋 宏,他
胸椎後縦靭帯骨化症に対する術中脊髄モニタリングの有効例と無効例・・・吉田 剛,他
胸椎後縦靭帯骨化症における術後遺残疼痛・・・中島宏彰,他

序文

特集にあたって

後縦靭帯が骨化するという病態が初めて世に出たのは意外と新しく,1960(昭和35)年の月本博士による症例報告(剖検)を嚆矢とする.以後,後縦靭帯骨化に伴う重度の脊髄障害の報告がわが国から次々となされたが,その治療は混沌としていた.そのような中,1975 年に当時の厚生省は後縦靭帯骨化症を特定疾患「難病」に指定し,「後縦靭帯骨化症調査研究班」を組織してAll Japan 体制での治療法の開発を始めた.

1987 年に千葉大学の井上駿一教授が研究班の班長に就任された.筆者は当時,大学院生であったことから,研究班の活動に加わるように井上先生から指示を受けた.1990 年代になって,頸椎の後縦靭帯骨化症に対する治療体系の整備は進んだが,胸椎の後縦靭帯骨化症に対する手術治療は依然として混沌としていた.椎弓切除術,前方除圧固定術,後方進入脊髄前方除圧術(いわゆる大塚法),脊髄全周除圧術などの術式が行われていたが,いずれの術式においても術後麻痺が高頻度に発生し,胸椎後縦靭帯骨化症は難病中の難病とさえいわれた.

千葉大学においても,胸椎後縦靭帯骨化症に対する手術において,椎弓切除術後および大塚法後の麻痺を経験し,その手術の“ 怖さ” を痛感した.一方,椎弓切除後に麻痺が生じた患者に対し,後方インストゥルメンテーション固定の追加のみで麻痺が改善した2 例を1988 年および1998 年に経験した.この2 例の経験からわれわれは,骨化を摘出しなくとも,後方インストゥルメンテーション固定を行うことにより,ある程度の症状改善が期待できるのでは? という仮説を立てた.そして,「後方除圧固定術」の概念を,2001 年の日整会総会でのパネルディスカッションで初めて提唱した.発表当時は,ほとんどの先生方が「固定」の効果については否定的であったように記憶している.しかし,座長を務められていた国分正一先生が,当時,本誌の編集委員であったことから「胸部脊髄症―後縦靭帯骨化症手術の到達点」と題する特集の企画を立て,筆者は執筆の機会をいただいた.「胸椎後縦靭帯骨化症例に対する後方除圧固定術の適応と成績」(脊椎脊髄15:98-103, 2002)であり,「後方除圧固定術」が論文として初めて世に出たものとなった

その後,時代は移り,後方除圧固定術が胸椎後縦靭帯骨化症に対する標準術式となった感はある.しかしながら,後方除圧固定術の導入ですべてが解決したわけでなく,当然のことながら,依然として解決すべき事項は多い.加えて,近年は厚生労働省の研究班を中心に,全国規模の多施設研究が数多く行われ,新たな知見が次々に得られている.

筆者は本誌の編集委員を2015 年から務めており,今回が最後の編集担当となる.本誌への「後方除圧固定術」の最初の寄稿から22 年が経った今,胸椎後縦靭帯骨化症に対する手術治療の進歩を振り返ってみたい.


筑波大学医学医療系整形外科/いちはら病院整形外科 山崎正志

目次

特集

胸椎後縦靭帯骨化症―手術治療の進歩

特集にあたって 山崎正志

胸椎後縦靭帯骨化症に対する手術治療の変遷と課題―後方除圧固定術を中心に 山崎正志

Japanese Orthopaedic Association National Registry(JOANR)からみた本邦の脊柱靭帯骨化症手術の現状(2021年データベースより) 種市 洋

胸椎後縦靭帯骨化症に対する後方除圧固定術―手術の基本と最近の工夫 船山 徹,他

胸椎後縦靭帯骨化症に対する後方除圧固定術の長期成績 古矢丈雄,他

胸椎後縦靭帯骨化症に対する当科の2期的後方手術strategy―特に後方除圧矯正固定術について 今釜史郎,他

胸椎後縦靭帯骨化症に対する後側方進入脊髄前方除圧術 加藤仁志,他

胸椎後縦靭帯骨化症に対する私たちの後方進入前方除圧術―「腹側硬膜前方移動」 高橋康平,他

胸椎後縦靭帯骨化症に対する前方進入脊髄前方除圧術(骨化浮上術) 進藤重雄,他

胸椎後縦靭帯骨化症に対する前方除圧固定術と後方除圧固定術の周術期合併症の比較 吉井俊貴,他

胸椎後縦靭帯骨化症に対する後方除圧固定術後の再手術―手術の実際と注意点 高橋 宏,他

胸椎後縦靭帯骨化症に対する術中脊髄モニタリングの有効例と無効例 吉田 剛,他

胸椎後縦靭帯骨化症における術後遺残疼痛 中島宏彰,他

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書籍情報

  • ISBN:9784013003706
  • ページ数:112頁
  • 書籍発行日:2024年7月
  • 電子版発売日:2024年7月9日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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