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医学部で留年しない・繰り返さないために読む本 自己調整学習力の磨き方

  • ページ数 : 93頁
  • 書籍発行日 : 2024年6月
  • 電子版発売日 : 2024年7月17日
¥1,650(税込)
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商品情報

内容

▷「留年になるのではないか」「留年を繰り返すのではないか」「課題が多すぎてパニック」「学習管理ができていない」…という不安を抱えた方のために、これまで数百人に及ぶ医学生をメンタリングしてきた著者がアドバイスをまとめました。
▷医学生は、およそ5人に1人は留年経験があると言われますが、「自己調整学習力」を磨いていけば、必ず乗り越えられます。本コンテンツは、日々の学習に悩む医学生の皆さんに,大きな推進力を与えるものとなることでしょう。

「医学部に入学することができた皆さんが基礎的な能力が不足しているということはありません。ただ、多様な学修形態が必要な医学部の学修への自己調整力が一時的に低下しているのだと思います。少し教員目線から書くと、「医学部における学修不良の原因の多くは『自己調整学習力』の一時的低下である」ということです。自己調整学習力は、能動的に学ぶために自分で学修方法を調整していくスキルのことです。今、学修に困難や不安を抱えていても、少しずつ自己調整学習力を回復していけば必ず目標達成はできます。」(「はじめに」より)

序文

監修の言葉


本書を手に取る方は,大学での学びに少なからず不安を抱えておられる学生さんが多いのではないかと思います。高校までは,「敷かれたレールの上を外れることなく,他人より少しでも前に進む勉強」が要求されていましたが,大学で求められている学修は大きく異なります。この意識改革がうまくいかない学生さんは挫折感を味わいがちではないかと推測します。私こそが学生時代にその挫折を味わいました。私の入学した香川医科大学は当時,単科大学であり(医学科しか存在しない大学),学年ごとに単位を1つでも落とすと留年とされていました。入学直後,基礎系科目の試験前,高校生までの勉強法に則って勉強し,その結果,築かれた再試験の山に愕然とした思い出は今でも鮮明です。内容を理解しているつもりなのに,どうして試験の点数が取れないのか? と,どん底の心境で悩みました。その理由は誰にも教えてもらえず,1人で悩みました(そもそも他人に聞こうとしていなかった)。そして,プライドが高く誰の意見も聞かないことが原因だという結論を自ら得ました。その後は,教員,友人,先輩,後輩,たくさんの人に支えられ,苦しみながらも何とか卒業に至ることができました。これからの人生,失敗だらけです。失敗を乗り越えることこそ成功につながるのですが,これには自己肯定感が最も必要だと考えます。医学部に入学を果たした皆さんなら,「自分はやれる!」という思いを感じたことがあるでしょう。それをさらに発展させ,「自分は自分のままで素晴らしい。自分の得意なこと・興味のあることを頑張ろう。そのためには不得意なことも少々頑張る必要がある」と意識することができれば,絶望的な状況になっても明るい未来を自ら見出し,胸を張って医学生を楽しめるでしょう。

学生時代のある授業で,「試験の成績が良いからといって,必ずしも将来活躍する医師になるとは限らない。案外,講義室の最後部の席で半分寝ているヤツらが活躍したりするもんだ」と,教授が話されました。当時は,(本当かな? しかし,最後部席グループの自分には魅力的な話だ)と,この言葉をありがたく感じ,私の胸に深く刻みこまれました(ご都合主義的ではありますが)。さて,この言葉の真はどうでしょうか。その答えは本書の中にあります。本書は苦しい医学生を生きる皆さんに,大きな推進力を与えてくれる一冊になることでしょう。


香川大学医学部医学教育学講座 教授/医学部教育センター センター長 横平政直



監修の言葉


私が拙著『医学部教育における自己調整学習力の育成─専門職アイデンティティ形成からの視座』(福村出版,2021)を執筆したのは,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行下の2020年でした。長年,教育心理学の領域で研究されてきた「自己調整学習力」について,わが国の医学部教育の中で探究した結果を記し,さらにCOVID-19によるカリキュラムの制限下で,どのように自己調整学習力を育成できるかを考察したものでした。同書の主旨は,医学生の自己調整学習力は, 学習スキルや学習行動の調整方法を表面的に教えて身につくわけではなく, 医学生自身が医療人としてのアイデンティティを確立することを通じて獲得していけるものであり, 医学部教育は専門職アイデンティティの確立を支援することに注力すべきである,というものでした。同書は教員に向けての学習理論の教本という位置づけで出版されました。

一方,本書は実践に向けたガイドブックと言えます。しかも,医学生を主な読者と設定して執筆されており,日々の学習に悩む医学生にターゲットを絞り,日本の大学受験事情や医学部のカリキュラムに合わせて, 医学生の目線に立った具体的なアドバイスが記されています。私の著書の中で言い表せなかった,具体的な自己調整学習力の獲得方法が, 学生生活の様々な場面に紐づけて明確に記述されています。日々の学習の取り組み方に迷った場合,いや,むしろ迷う前に,学年にかかわらず医学生は本書を読むことをお勧めします。また,医学生だけではなく, 医学生に関わる教員にとっても本書に書かれている情報は有益かと思われます。学習に悩む医学生にどのようにメンタリングしていけばよいか,留年中の学生への支援をどのように行っていけばよいか, モチベーションの上がらない学生が能動的に学ぶようになるにはどうすればよいか, 様々なヒントが本書から得られると思います。

本書の全体を通じて,著者である駒澤伸泰氏の,悩める医学生への「教育愛」が伝わってくることかと思います。


自治医科大学医学教育センター センター長・教授 松山 泰

目次

監修の言葉

はじめに|ポイントは自己調整学習力!「学び方」を伸ばせば乗り越えられます

第1章 医学部入学後の学修で訪れる様々なピンチ

第2章 医学教育モデル・コア・カリキュラムをちゃんと知っておこう

第3章 医学部で「学び」と「キャリアデザイン」に悩むことはあたりまえ

第4章 万能な人はいない。実は誰もが自己調整学習力を育てて,積み上げている

第5章 生活習慣,整っていますか?

第6章 自己調整学習力を意識して「授業」「実習」「試験」を考えてみる

第7章 誰もが「つまずき」を経験し,自己調整学習力を回復している

第8章 自己調整学習力回復のためのメンタリング実践例─医学部教員へのメッセージ

あとがき|自己調整学習力は一生もの

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書籍情報

  • ISBN:9784784941148
  • ページ数:93頁
  • 書籍発行日:2024年6月
  • 電子版発売日:2024年7月17日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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