臨床画像 2018年5月号 関節疾患のMRI診断新入門

  • ページ数 : 138頁
  • 書籍発行日 : 2018年5月
  • 電子版発売日 : 2019年9月25日
2,750
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内容

画像医学,画像診断に携わる放射線科医や一般臨床医を対象に,画像診断の重要かつ最新のテーマ,話題のトピックスを取り上げて解説する総合画像医学雑誌。【特集】症例から迫る! 関節疾患のMRI診断新入門

■特集:症例から迫る! 関節疾患のMRI診断新入門
 序説
 肩関節
 肘関節
 手指と手関節
 ほか

序文

序説

MRIがわれわれの日常臨床に使われるようになったのが1982年ごろであったので,それからすでに35年経ったことになる。ここに至るまでは長い道のりで,その当時大学を卒業して研修医としてMRIを含めた画像診断を学び始めた方は,筆者も含めて60歳代になる計算である。その間にMRIが画像診断に及ぼした影響は質・量ともに大きく,われわれの日常臨床の状況を当時とは大きく異なるものにしている。

MRIにより骨髄の状態がわかるようになって,外傷の概念が変わった。靱帯や腱も直接評価できるようになった。関節炎の初期所見も骨髄変化からアプローチすることにより診断時期が早まり,治療の進歩も加わって予後にかかわる病態の全体像まで変わりつつある。腫瘍性病変は骨腫瘍のようにX線診断のころと基本的に大きく変わらない分野もあるものの,日常に見る病態の画像は明らかに異なってきている。代謝性骨病変の診断の解析は依然としてX線の領域にあるが,その領域でもさらに深化した解析の試みが行われつつある。

今日では関節疾患のMRI診断は成熟した分野であり,日常診療での位置付けも明らかになってきている。幸いにして多くのよい教科書が出版され,十分な知識が普及している状況にあるが,分野によっては新しい概念が導入され,また機器の進歩も相まって,知識の修正の必要な分野がある。本特集は従来の知識の確認と,新たな知識の追加により,最近の関節疾患のMRIを提示することが目的となる。

症例から学ぶことは多い。クイズ形式の症例提示は人気のあるアプローチで,さまざまな学術誌で採用されている。本特集は関節疾患を主体にしたMRI診断の再入門編であり,四肢の各関節,脊椎,関節炎の診断のトッピクスが各分野に経験の豊富な先生方により解説されている。画像診断で,所見の拾い上げから診断に至る過程の解析は最近の話題である。ヒトの頭のなかで,どのような過程を経て適切な判断に至るのか,不適切な判断に陥るのか,AIに置き換われるのか,画像の形から病態のカテゴリーに至る過程の分析はこれからの課題である。

本特集は骨・関節領域の診断に親しみ,楽しんでいただくことを目標としており,読者諸氏にとってこの特集がそのような機会になることを祈っている。


江原 茂

目次

特集:症例から迫る! 関節疾患のMRI診断新入門

序説

肩関節

肘関節

手指と手関節

股関節

膝関節

足と足関節

脊椎

関節炎

Current Topics

・分子標的薬とは何か

序説

1.分子標的薬:総論

2.造血器腫瘍における分子標的薬

3.肺癌における分子標的薬

4.乳癌,消化器癌における分子標的薬

連載

・頭蓋病変の画像診断[第10回]

頭蓋冠の腫瘍性病変②

・悪性リンパ腫の"appearances"[第5回]

消化管

・特集アドバンストコース[Vol.34,1月号特集]

大動脈疾患の画像診断:画像所見・画像からみた自然史・治療効果判定

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書籍情報

  • ISBN:9784008003805
  • ページ数:138頁
  • 書籍発行日:2018年5月
  • 電子版発売日:2019年9月25日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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