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- ⑤最新 神経眼科エッセンスマスターー診察の基本と疾患別の診療の実際<眼科診療エクレール>
商品情報
内容
序文
序
「神経眼科は難解である」と,よく言われます.神経眼科疾患で考えるべき対象は,眼球のみならず中枢神経や全身疾患を含み,非常に多岐にわたりますし,その病態も多様です.そのため,疾患を絞り込むには病気の背景にある神経解剖の知識はもちろん,問診・視診を含めた専門の診察技術が必要になってきます.また,眼球以外の病変を眼科の診察室において可視化することは困難ですので,一般的な眼科診察に加えて,採血検査や画像検査が必要になってきます.これらの点が,神経眼科領域は難解であると誤解される理由でありましょう.故に,これらの点を明らかにすることで,神経眼科疾患の診療は決して難しいものではなくなります.
本書では,難解であるという神経眼科に対する先入観を可能な限り払拭できるように努めました.総論として,神経機能解剖と診察法,そして検査法にも十分に紙面を割き,各論でも,さまざまな神経眼科疾患の背景,病態生理,臨床的に認められる典型的所見,そして治療法に関して,最新の知見を含めて分かりやすく記載されております.
ご執筆いただくにあたり,神経眼科の診療において ① 疑問に思ったことが直ぐ参照できる,② 実際の診療に即した内容で臨床に役立つ,③ 患者に説明できる,の3点をコンセプトとして,各分野の専門家の先生方にご執筆をお願いしました.編者ら自身が,“ このような神経眼科の参考書があったらいいな” と考えてでき上ったものです.視神経の先天異常や腫瘍との鑑別など,従来あまり取り上げられていない内容も盛り込んで,ご執筆いただいています.各疾患への理解が深まり,自信をもって患者と接することができるように工夫されており,まさに日々の診療の傍らに置いておきたい内容となっております.
本書が,読者の諸先生方,コメディカルスタッフの皆様方の日常診療の一助となり,神経眼科疾患を診た際の「推理をするような面白さ」や「治療がうまくいったときのやり甲斐」などを実感していただけることを願っております.
最後に,たいへんご多忙のなか本書のご執筆をご快諾いただいた神経眼科のエキスパートの先生方と,企画・編集および校正にご尽力いただいた中山書店編集部の方々に,この場を借りて深謝申し上げます.
2024年8月
担当編集 澤村裕正
相原 一
目次
Chapter 1 神経機能解剖と診察法
1.1 視路の機能解剖 (柏井 聡)
1.2 眼球運動の機能解剖 (鈴木康夫)
1.3 瞳孔の機能解剖 (前田史篤)
1.4 問診 (加島陽二)
1.5 視診 (中馬秀樹)
Chapter 2 神経眼科診療に必要な検査
2.1 眼位・眼球運動検査,色覚異常,CFF (新井田孝裕)
2.2 視野検査 (宇田川さち子,大久保真司)
2.3 画像検査 (後藤克聡,三木淳司)
2.4 電気生理学検査 (増田洋一郎)
2.5 視路画像検査(神経放射線検査) (橋本雅人)
ADVICE テンソール画像による神経線維束の描出
2.6 全身バイオマーカー検査 (林 孝彰)
Chapter 3 視神経・視路疾患
3.1 視神経乳頭の腫脹,頭蓋内圧亢進 (渡辺敏樹)
3.2 特発性視神経炎,多発性硬化症,ADEM (後藤克聡,三木淳司)
3.3 AQP4 抗体陽性視神経炎 (毛塚剛司)
3.4 MOG 抗体陽性視神経炎 (髙井康行 131 3.5 小児の視神経炎 (松本 直)
3.6 視神経周囲炎 (坂本麻里)
3.7 虚血性視神経症 (吉田正樹)
3.8 遺伝性視神経症 (上田香織,高野史生)
3.9 その他の視神経症 (森本 壮)
3.10 視神経先天異常 (林 思音)
COLUMN 中隔視神経異形成症(SOD)
3.11 視路病変疾患 (津田浩昌)
COLUMN 一過性黒内障
COLUMN NMOSD,MOGAD,MSの関係
3.12 視神経疾患との鑑別を要する網膜疾患 (上野真治)
Chapter 4 眼球運動障害
4.1 核上性眼球運動障害 (城倉 健)
4.2 核性および核下性眼球運動障害 (飯田貴絵,後関利明)
4.3 先天性運動神経異常 (吉田朋世)
4.4 Sagging eye syndrome(SES)と強度近視性内斜視(固定内斜視) (河野玲華)
TOPICS 高齢者と若年者のプリー組織の特徴
4.5 機械的眼球運動障害 (植木智志)
TOPICS 核DNAの異常による慢性進行性外眼筋麻痺
Chapter 5 眼振
5.1 定義,分類 (林 孝雄)
5.2 先天眼振,乳児眼振 (林 孝雄)
5.3 後天眼振 (工藤洋祐)
Chapter 6 瞳孔異常/眼瞼機能異常
6.1 瞳孔異常疾患 (龍井苑子,石川 均)
6.2 眼瞼機能異常 (三村 治)
TOPICS 最長持続期間が9 か月のA 型ボツリヌス毒素製剤をFDA が承認!
Chapter 7 眼窩および全身疾患
7.1 甲状腺眼症 (井上吐州)
TOPICS 甲状腺眼症の最新の治療について
7.2 神経筋接合部疾患 (村井弘之)
7.3 Fisher症候群 (青山祐里香,澤村裕正)
7.4 眼窩部炎症性疾患 (前久保知行)
7.5 脳脊髄液漏出症 (山上明子)
COLUMN 脳脊髄液漏出症における眼症状の機序の考察
7.6 全身性炎症性疾患 (三須恵太,鈴木利根)
7.7 内頸動脈海綿静脈洞瘻 (周 翰鵬,澤村裕正)
7.8 眼窩のリンパ腫,腫瘍 (臼井嘉彦)
7.9 眼窩の感染症 (曽我部由香)
7.10 眼窩の手術療法 (三村真士)
TOPICS 内視鏡アシスト下での低侵襲眼窩手術と術中ナビゲーションシステム
ADVICE 神経眼科と眼窩手術
7.11 詐病 (大出尚郎)
7.12 高次視覚情報処理機構の障害 (澤村裕正)
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書籍情報
- ISBN:9784521750552
- ページ数:384頁
- 書籍発行日:2024年8月
- 電子版発売日:2024年10月29日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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