改訂2版 超入門 形成外科・美容外科手術

  • ページ数 : 304頁
  • 書籍発行日 : 2024年10月
  • 電子版発売日 : 2024年11月16日
19,800
(税込)
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商品情報

内容

【形成外科特有の手技のキホンとコツが満載】

形成外科特有の手技や、若手医師が日常診療でとくに多く扱う関心度の高い手術、救急外来での対応などを豊富な写真とWEB動画でわかりやすく解説した入門書。
「手技のコツ」「ピットフォール」「患者への伝え方」「術後のケアの指示」など、さらに理解が深まるコラムも満載!

序文

改訂版刊行によせて

『超入門 形成外科・美容外科手術』が2018 年に刊行されて,早いもので6年が経ちました.当時は動画付きの書籍が形成外科領域では少なかったということもあり,多くの形成外科の先生方に初版本を親しんでいただけたようです.その反面,私自身としては杜撰な項目があったのではないか,情報として不適切なものがあったのではないかという不安を少なからず抱いておりました.今回,改訂版刊行のお話があり,その不安を払拭する良い機会に恵まれたと思っています.丁寧に本書を見直して,改訂版としてより良質の書籍になるよう心して臨みました.

10 年ひと昔とはよく言われることですが,われわれの業界における“この10 年”はどうであったかといえば,暗雲が垂れ込める少子高齢化の流れにある中で,美容医療の活況が非常に目につくようになったと思います.10 年前は美容外科医と形成外科医の数はほぼ同数であったようですが,今では形成外科医の倍近くの美容外科医がいるとされています.そして,患者数に関しては美容医療における患者数のほうが形成外科よりも圧倒的に多いのが現実です.そうなりますと,以前のように,形成外科目線で美容医療を語る時代ではなくなってきているような気もします.しかし,形成外科医と美容外科医とはほぼ共通の言語を有していることは確かですし,形成外科手技の多くが美容外科に通用するのも確かです.患者さん目線に立てば,外科医としての十分な手術手技と知識は習得していて欲しいものです.本書が形成外科,美容外科を問わず,若手外科医にとって手術手技,手術概念の理解に貢献できれば本望と考えています.

今回の改訂では,救急外来での対応や挫創の項目を追加し,皮弁採取法や再建に関する治療概念に関しても十分に理解を深められるように内容を充足しました.また,多くの施設で扱われている足病についても,最新の治療方針について解説を多く加えました.その他,顎変形症,美容皮膚科など新たに追加した項目もあります.若手形成外科医が学ぶべき,そして接するべき疾患は非常に多く,すべてを十分に吸収することは難しいかもしれませんが,忙しい合間に,少しずつ本書のページをめくっていただきたいと思っています.

なお,初版同様,執筆者が同門ばかりに偏っていますので,作法として各施設の方針と異なるところがあるかと思います.その点はご了承いただきたく思っております.

最後に,今回もいつまでも原稿や動画を待っていただいたメディカ出版の方々,多くの依頼を気持ちよく引き受けてくれた杏林大学医学部形成外科医局の皆さまに心より感謝の気持ちをお伝えいたします.


2024年9月1日

尾﨑 峰

目次

【第1章 形成外科特有の手術手技】

1 形成外科手術の基本

デザイン/局所麻酔・局所注射/皮膚切開/粘膜切開/種々の組織の切開・剥離/止血/縫合・結紮/糸切り・抜糸/圧迫固定(pressured dressing)

2 皮膚縫合術

真皮縫合法/その他の縫合法/特殊な部位別の縫合時の注意点

3 植皮術

植皮片生着のプロセス/植皮術の種類/手術/術後管理

4 局所皮弁術・有茎皮弁術

皮弁の分類/局所皮弁の基本3型/手術/術後管理

5 遊離皮弁術

適応と症例の選択/遊離皮弁の種類/周術期の注意点

6 さまざまな組織移植術

骨移植/軟骨移植/筋膜移植/複合組織移植術/脂肪移植

【第2章 外傷に対する治療と手術】

1 挫創・動物咬創の治療と手術

観察事項/治療/後療法/特殊な咬創/救急外来での対応

2 熱傷の治療と手術

分類/治療/術後管理/救急外来での対応

3 顔面骨骨折の手術

顔面骨骨折を理解するために必要な解剖/代表的な顔面骨骨折/陳旧性骨折/救急外来での対応

4 手の外傷の治療と手術

解剖/手の運動・肢位/手の外傷治療の原則/指神経・指動脈の損傷/腱断裂/指尖部損傷/切断指/救急外来での対応

5 その他の外傷の手術

涙小管断裂/外傷性顔面神経損傷

6 ケロイド・肥厚性瘢痕の治療

分類/好発部位/治療

7 瘢痕拘縮の手術

手術/術後管理

【第3章 再建術】

1 腫瘍切除術

皮膚・皮下腫瘍の分類/診断と生検/皮膚・皮下良性腫瘍の切除術/粉瘤・脂肪腫の切除/耳下腺腫瘍の切除/連続縫縮術(serial excision)/ティッシュエキスパンダーを用いた腫瘍切除術

2 眼瞼部腫瘍切除と再建

Zoneごとの再建方法

3 乳房再建

分類と適応/乳房再建の時期/再建材料による特徴/乳房再建の実際/手術

4 頭頸部再建

再建に用いる皮弁,血管/切除部位別の再建

5 上肢・下肢の腫瘍切除後の再建

四肢の再建の目的/上肢の再建/下肢の再建

6 顔面神経麻痺の再建

解剖/新鮮例/陳旧例

【第4章 先天異常に対する手術】

1 唇裂・口蓋裂の手術

発生・疫学/分類/唇裂/片側唇裂/両側唇裂/術後管理/口蓋裂

2 四肢の先天異常の手術

発生・疫学/母指多指症/合指(趾)症/外側列多合趾症

3 耳介の先天異常の手術

耳介の発生/耳介の解剖/小耳症/埋没耳/その他の疾患

4 頭蓋顎顔面骨の形態異常の手術

頭蓋骨縫合早期癒合症(craniosynostosis)/顔面骨を中心とした形態異常を有する疾患

5 その他の先天異常の手術

漏斗胸と鳩胸/ポーランド症候群/臍突出症

【第5章 その他の形成外科手術】

1 褥瘡の治療と手術

発生機序/好発部位/褥瘡発生時の重症度分類/保存的治療/外科的治療

2 下腿難治性潰瘍の治療と手術

背景:包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)/足潰瘍・足壊疽への対応/感染制御・虚血解除後の治療(創治癒を目指す)/手術療法/その他の重要な非CLTI下腿・足部潰瘍

3 眼瞼下垂症の手術

症状/眼瞼下垂症を理解するために必要な解剖/手術

4 リンパ浮腫の治療と手術

概念/診断/分類/治療

5 各疾患に用いられるレーザー治療

レーザー(LASER)とは/選択的光熱融解(selective photothermolysis)理論/Qスイッチレーザー/レーザーの種類/メラニン系疾患の治療/ヘモグロビン系疾患の治療/表在性皮膚腫瘍の治療

6 顎変形症の手術

定義/分類/治療計画・手術/顎矯正手術/術中・術後ケア

7 血管奇形に対する治療と手術

静脈奇形(VM)/動静脈奇形(AVM)

【第6章 美容外科の手術と治療】

1 美容皮膚科

シミとは/代表的なシミの診断と治療/しわとは/代表的なしわの診断と治療/注射治療

2 美容外科手術の治療と手術概論

治療/手術の分類/参考動画

3 抗加齢目的の美容外科手術

Thread lift/フェイスリフト/上眼瞼・下眼瞼除皺術(たるみ取り手術)

4 非抗加齢の美容外科手術

重瞼術(埋没法)/脂肪吸引術/豊胸術

5 その他の美容外科手術

整鼻術/腋臭症手術


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書籍情報

  • ISBN:9784840485302
  • ページ数:304頁
  • 書籍発行日:2024年10月
  • 電子版発売日:2024年11月16日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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