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眼科 2024年11月臨時増刊号 66巻11号 特集 眼科外来診療―クリニックでの対応と紹介のタイミング― 【電子版】

  • ページ数 : 372頁
  • 書籍発行日 : 2024年11月
  • 電子版発売日 : 2024年11月16日
9,350
(税込)
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商品情報

内容

どこから読んでもすぐに役立つ、気軽な眼科の専門誌です。本年の臨時増刊号は「眼科外来診療―クリニックでの対応と紹介のタイミング―」と題し、日常臨床の場で診断や治療を進めていく際のポイントと、ある一線を越えた場合や初診時既に一線を越えている病態に対し、より高度で適切な医療を提供するために紹介するタイミングに焦点を当て、専門家の先生方にご執筆をいただきました。秋の夜長に是非お楽しみいただければ幸いです。

序文

巻頭言

眼科は全診療科の中でも最も小さな臓器を対象に診断と治療を行っている診療科と言えるでしょう。したがって,患者さんのみならず医療人であっても,眼科医であるならば眼のあらゆる疾患に造詣が深く,対応可能と思われているフシがあるかもしれませんが,現実は全くそうでないことについては眼科医自身が一番理解しているはずです。また,日進月歩の医療の世界においては,診断方法から治療の考え方まで日々変化しており,その全てを理解し実践していくことは至難の業です。したがって,自ずと一人では出来ることと出来ないことがあり,自分自身で診断から治療まで完投できる疾患もあれば,治療はもとより診断の段階からそれなりのエキスパートに頼らざるを得ない局面は数限りなく存在します。実際,そのような状況を他者の知恵と力を借りつつ乗り越えることによって医療は成り立っているとも言えます。

本臨時増刊号では,日常眼科外来診療の現場で診断や治療を進めていく際のポイントとともに,ある一線を越えた場合やはじめから一線を越えている病態に対して,より高度で適切な医療を提供すべく,然るべき医療機関に紹介するタイミングに焦点を当て,それぞれの分野の専門家の先生にご執筆いただきました。むろん,紹介が必要な疾患や病態の全てを本誌一冊の中で取り上げることは不可能ですが,角結膜,白内障・屈折矯正,緑内障,網膜硝子体,ぶどう膜炎,眼瞼・眼窩・腫瘍,小児・神経眼科の各領域において,診断のピットフォールや紹介のタイミングを大変わかりやすく解説していただいております。本臨時増刊号で,日常の眼科診療が少しでもグレードアップし,患者さんの福音となることを編集委員一同,心より祈念しております。


2024年10月

『眼科』編集委員会
後藤 浩・記

目次

眼科外来診療 −クリニックでの対応と紹介のタイミング

巻頭言

角結膜

1 アカントアメーバ角膜炎が疑われる患者への対応

 住岡 孝吉

2 角膜を蜂に刺されたと訴える患者の治療法

 三原 現

3 アルカリ角膜化学外傷における専門医への紹介のタイミング

 岩西 宏樹・岡田 由香

4 帯状角膜変性の状況の見極め方

 杉岡 孝二

5 円錐角膜の進行状況の見極め方

 丸山 登士・加藤 直子

6 再発する角膜実質ヘルペス患者を診る際の注意点

 三笘 香穂里・近間 泰一郎

7 顆粒状角膜ジストロフィ患者への対処法と見極め方

 上江田 基宏・大家 義則

8 早期と思われる翼状片患者を診る際の注意点

 加瀬 諭

9 結膜炎が悪化してきた症例の紹介タイミング

 小路 梨華・福田 憲

10 眼瞼を翻転したら巨大乳頭がみられた患者の対処法と治療

 上田 真由美

11 結膜弛緩が原因と考えられる主訴の患者の見極め方

 横井 則彦

12 結膜にみられる色素性病変の鑑別と対応

 後藤 浩

白内障・屈折矯正

1 マルファン症候群の患者を経過観察する際の注意点

 塙本 宰

2 視力良好な白内障手術希望者の対処法

 長谷川 優実

3 多焦点眼内レンズ挿入後の不満例・眼内レンズ交換希望への対処法

 神谷 和孝

4 LASIK術後の合併症(層間炎症、上皮迷入、フラップ外傷)への対処法

 戸田 郁子

5 軽微な水晶体・眼内レンズ振盪がみられる視力が良好な患者への対処法

 永田 万由美

6 トーリック眼内レンズ挿入術後の軸回旋への対処法

 稲村 幹夫

7 眼内レンズ強膜内固定後の支持部の露出例への対処法

 厚東 隆志

8 眼内レンズ強膜内固定または縫着後のIOL虹彩捕獲例への対処法

 ジャン ショウエン・篠田 肇

9 先天無虹彩症患者の白内障への対処法

 西 恭代・鳥居 秀成

緑内障

1 視野障害の進行がみられる原発開放隅角緑内障

 狩野 廉

2 薬物療法で10mmHg前後を保っているが視野障害が進行する正常眼圧緑内障患者への治療方針

 坂上 悠太

3 10歳代で正常眼圧の前視野緑内障が疑われる患者への治療方針

 佐藤 正隆・中澤 徹

4 緑内障ではなさそうな不規則な視野欠損や急速な視野障害進行例の判定

 坂本 麻里

5 原発閉塞隅角緑内障の診断と鑑別ならびに治療

 酒井 寛

6 落屑緑内障に対する手術治療を考えるポイント

 東條 直貴

7 血管新生緑内障の診断、病期判定と治療方針

 石田 恭子

8 緑内障術後にみられる充血・眼脂・流涙の対処法

 窪田 匡臣・澤田 明

9 濾過手術後から続く低眼圧、浅前房、脈絡膜剥離の対処法

 大鳥 安正

網膜硝子体

1 視力良好例でも加齢黄斑変性の疑いがある患者の対処法

 片岡 恵子

2 黄斑下血腫(加齢黄斑変性、網膜細動脈瘤)の見極め方と治療のタイミング

 森 隆三郎

3 網膜静脈分枝閉塞症の見極め方

 志村 雅彦

4 糖尿病黄斑浮腫を診ていくうえでのポイント

 平野 隆雄

5 黄斑部に出血を生じた強度近視の見極め方

 五十嵐 多恵

6 中心性漿液性脈絡網膜症を診てゆくうえでのポイント

 丸子 留佳

7 網膜に白斑をみた場合の見極め方

 秋山 英雄

8 遊離した蓋が確認できる網膜裂孔の治療の見極め方

 前野 貴俊

9 孔を伴う周辺部格子状変性の治療の見極め方

 出田 隆一

10 裂孔原性網膜剥離が疑われる吸収不良の硝子体出血の見極め方

 松井 良諭

11 切迫型網膜中心静脈閉塞症の紹介タイミング

 田中 慎

12 飛蚊症を主訴とする硝子体混濁の見極め方

 馬場 隆之

13 増殖前糖尿病網膜症の治療の見極め方

 取出 藍・中尾 新太郎

14 切迫型黄斑円孔の見極め方

 岩崎 将典

15 巨大黄斑円孔の見極め方

 北畑 将平

16 黄斑上膜の手術適応の見極め方

 石原 健司

17 分層黄斑円孔の手術適応の見極め方

 的場 亮・森實 祐基

18 近視性牽引黄斑症の見極め方

 井上 真

ぶどう膜炎

1 前眼部に限局したぶどう膜炎(虹彩炎)を繰り返す症例の見極め方

 松宮 亘

2 眼底に滲出斑や出血を伴うぶどう膜炎の見極め方

 南 佳佑・柳井 亮二

3 白内障手術の数日後に現れた激しい眼内炎症の見極め方と治療

 臼井 嘉彦

4 ステロイドの点眼では充血と眼痛が治まらない強膜炎の治療

 原田 陽介

 眼瞼・眼窩・腫瘍

1 薬物療法では治癒しない成人の霰粒腫の治療法

 小幡 博人

2 乳幼児や小児の霰粒腫の対処法

 三戸 秀哲

3 乳幼児の片眼の眼瞼下垂の見極め方

 今川 幸宏

4 良性と思われるが整容的に目立つ眼瞼腫瘍の対処法

 関 瑛子・田邉 美香

5 所見や病歴から悪性が疑われる眼瞼腫瘍の見極め方

 奥 拓明・渡辺 彰英

6 サーモンピンク様の色調を呈する結膜隆起性病変の見極め方

 古田 実

7 鼻涙管閉塞が疑われる乳幼児の流涙への対処法

 澤 明子

8 再発を繰り返す成人の慢性涙嚢炎への対処法

 佐々木 次壽

小児・神経眼科

1 視力良好な乳頭腫脹の見極め方

 前久保 知行

2 視野検査で半盲がみられた場合の対処法

 植木 智志

3 頭部外傷後に視力低下がみられる症例の見極め方

 木崎 順一郎

4 視神経萎縮がみられた場合の鑑別と対処法

 高橋 洋平

5 眼窩プリーの障害による斜視疾患−sagging eye syndromeと強度近視性内斜視−

 國見 敬子・後関 利明

6 中高年の眼瞼腫脹の鑑別と対処法

 梨本 彩加・神前 あい

7 手術を考える前に必要な眼瞼下垂の鑑別とその後の対処法

 龍井 苑子

8 不思議な瞳孔不同がみられる患者−benign essential mydriasisーの見極め方と対処法

 中澤 祐則

9 「まぶしい」「目が開かない」といった不定愁訴で来院した患者の見極め方と対処法

 田川 義晃

10 自覚的検査が困難な小児で弱視・斜視が疑われた場合の対処法

 戸塚 悟

11 0歳児の斜視を診るときのポイント

 彦谷 明子

12 眼科から他科へ紹介すべき神経眼科疾患:脳神経内科の立場から

 秋山 久尚

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書籍情報

  • ISBN:9784003506611
  • ページ数:372頁
  • 書籍発行日:2024年11月
  • 電子版発売日:2024年11月16日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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