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薬剤師力がぐんぐん伸びる 専門医がじっくり教える 心不全・心房細動

  • ページ数 : 224頁
  • 書籍発行日 : 2024年12月
  • 電子版発売日 : 2024年12月10日
4,950
(税込)
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商品情報

内容

病態が理解できればフォローアップの勘所が見えてくる!
循環器疾患への苦手意識が克服できる!

2024年度調剤報酬改定で評価された、薬局における心不全患者のフォローアップ。
一方で、循環器疾患に苦手意識のある薬剤師は少なくなく、患者への具体的アプローチに関する不安の声も聞かれます。本書では、専門医の著者が循環器疾患の病態を丁寧にわかりやすく解説、現場の第一線で働く薬剤師必携の一冊です。

序文

はじめに


高齢化に伴って心不全患者数は増加の一途をたどっています。また、心房細動患者も加齢とともに増加しており、いずれも循環器疾患としては頻度の高いものです。今やcommon diseaseといっても過言ではなく、その治療・管理は循環器専門の医療機関で完結するものではなく、地域(在宅医療も含む)でみていく疾患といえるでしょう。

心臓、心電図というと、とっつきにくいと感じる薬剤師の方も多いかもしれません。しかし、理屈が分かれば決して難しい病気ではなく、治療やフォローアップのポイントも自然と見えてきます。そのためには、次の2つポイントを押さえることが鍵です。

その1つは代償機転です。ヒトと機械の大きな違いは、何か不具合があった時に代償機転が働くか否かです。機械はボルト1つ外れれば止まってしまいますが、ヒトはそう簡単には止まりません。ヒトでは心臓のポンプ機能が低下しても心筋および全身から臓器血流を維持しようとする代償機転が働きます。そこには攻撃因子と防御因子が絶妙なバランスでサポートしています。しかし、そのバランスが破綻すると心不全が発症してしまいます。

心房細動も一種の代償機転といえます。加齢による心筋の変化、ストレスや過労により心臓に負担がかかると、それを軽減しようと心房細動を起こして、自ら心臓を守るホルモン(ナトリウム利尿ペプチド)を分泌して代償しようとしているといえるのかもしれません。

もう1つのポイントは症状です。心不全も心房細動も症状が重要で、治療の鍵となります。心不全はもともと症候名であり、症状から診断されるものです。また、その症状の程度が重症度を表し、予後予測因子ともなります。治療効果は症状の変化で判断します。

心房細動も様々な症状を伴っており、脳卒中や心不全の引き金になることもあり、患者の生活の質(QOL)を低下させてしまいます。

本書では、まず病気の仕組みを知ってもらい、そこから治療の役割、薬の使い方が理解できるようなしかけにしています。なぜこの薬を使うのか、薬を使うと何が変わるのか、そして良いことも悪いことも含めて体で何が起きるのか――。この理屈が分かるとより適切な薬物療法のマネジメント、患者フォローアップが可能となるはずです。

繰り返しになりますが、心不全と心房細動はcommon diseaseです。そして慢性疾患として一生ケアが続きます。病気だけ治せばいいわけではなく、これらの病気を持った「人」をケアしていく、という意識が必要です。

医療が専門化、複雑化する中で薬の専門家である薬剤師の役割はますます大きくなっています。薬剤師の皆さんが医療チームの一員として取り組んでいかなければならない時代に、本書がその一助となれば大変うれしいです。


2024年12月

志賀 剛

目次

【Part 1】 心不全

基礎編(1)

心不全とは

基礎編(2)

Frank-Starling機構

基礎編(3)

交換神経系とRAA系

基礎編(4)

心不全症候とは

薬物治療総論(1)

急性心不全

薬物治療総論(2)

慢性心不全(HFrEFとHFpEF)

薬物治療総論(3)

調剤後のフォローアップ

薬物治療各論(1)

利尿薬

薬物治療各論(2)

ACE阻害薬/ARB

薬物治療各論(3)

ARNI アンジオテンシン受容体ナプリライシン阻害薬

薬物治療各論(4)

MRA ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬

薬物治療各論(5)

β遮断薬

薬物治療各論(6)

SGLT2阻害薬

薬物治療各論(7)

イバブラジン

薬物治療各論(8)

ベルイシグアト

薬物治療各論(9)

ジゴキシン

薬物治療各論(10)

アミオダロン

【Part 2】 心房細動

心房細動とは

病態と薬学管理

心房細動の薬物治療(1)

抗凝固療法

心房細動の薬物治療(2)

レートコントロール

心房細動の薬物治療(3)

リズムコントロール

予後改善のために

合併症と心血管リスクの管理

【Part 3】 カンファで学ぶ フォローアップの勘所

Case 1 70代の心不全患者が整形外科受診、気を付けたい処方は

Case 2 心房細動合併の心不全患者の血圧低下、どう考える?

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書籍情報

  • ISBN:9784296206810
  • ページ数:224頁
  • 書籍発行日:2024年12月
  • 電子版発売日:2024年12月10日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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