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- 「Medical Technology」別冊 超音波エキスパート 13 肝癌の造影超音波検査
商品情報
内容
造影超音波検査とはどのような検査か、手技も含めて現在までの知見とその有用性についてまとめました。まず、ソナゾイドの薬理的な基礎から、装置の設定、肝腫瘤の造影診断、有用な臨床例、応用編、治療ガイドの実際など、現在第一線で活躍中の執筆陣によりわかりやすく解説していただいています。
序文
現在,日常診療において透析患者を診る機会は多い.専門医である腎臓内科医,泌尿器科医,小児腎臓医のみならず,非専門医であるかかりつけ医,研修医,若手医師も診察する機会は少なくない.しかし,透析患者を診察する場合,あらかじめ透析患者に特有な病態や薬剤の使用法などを理解していないと,患者を目の前にして,頭を悩ますこととなる.
健常人と異なり,透析患者では心不全や脳血管障害などの心血管病,肺炎や結核などの感染症を合併しやすい.日常診療においては,発熱,腹痛や便秘などの消化器症状,食欲低下,かゆみ,発疹,関節痛,認知機能の低下など,様々な訴えがあり,これら症状に対する適切な対応が求められる.また,透析当番の時には,透析中に出現する血圧変動や不整脈に対処する必要がある.検査データでは,血清リン,カリウム,ヘモグロビン値などはそれぞれのガイドラインに準じて判断すればよいが,それ以外の検査値,特に血糖,脂質,尿酸については,どう解釈したらよいのか,判断に迷うことも少なくない.
本書では,こうした疑問に応えるため,透析患者のcommon diseaseを中心として,臨床的な特徴,診断する上での注意点,治療上のコツについてまとめた.さらに,研修医や若手医師が当直している時に判断に迷いやすい,1)緊急の透析導入,2)急な発熱への対応,3)急性腹症への対処,についても,ミニコラムとしてまとめた.
現在,厚生労働省が中心となり,専門医の在り方に関する議論が行われている.そこでは,新たに「総合診療専門医」を基本領域に加えることが議論となっている.厚生労働省が公表した報告書(平成25年4月22日付)によると,"「総合診断専門医」には日常的に頻度が高く,幅広い疾病と傷害等について,わが国の医療提供体制の中で,適切な初期対応と必要に応じた継続医療を全人的に提供することが求められる"とある.まさに,透析医療に携わる医師は,すでに「総合診療専門医」を実践しているといえよう.
今回,執筆者には透析医療の最前線で活躍されている腎臓内科医をお願いした.本書を一読していただければご理解いただけると思うが,まさに現場で困っている疑問に対する解答が,わかりやすく書かれており,透析医療に求められる総合力を身につける上で,確実に役立つ一冊となっている.
透析療法に従事する医師やスタッフ,初期および後期研修医,サブスペシャリティを目指す若手医師,さらには非専門医やかかりつけ医の皆様が,本書を参考にしていただき,総合的な診療能力の向上に役立てていただければ幸いである.
2013年5月
加藤 明彦
目次
1 超音波造影剤について-ソナゾイドRの基礎的知識
1.製剤の成分と特徴
2.体内循環と排泄の仕組み
3.クッパー細胞への取り込み
4.用法・用量
5.配合変化
6.安全性に関して
2-1 造影超音波検査の実際-検査手法とそのポイント 東芝社の装置を中心に
1.ソナゾイド造影超音波の特徴
2.検査の実際と撮像のポイント
3.検査の実際と流れ
4.defect re-perfusion imaging法
2-2 造影超音波検査の実際-検査手法とそのポイント GE社の装置を中心に
1.超音波装置と造影モードおよびプローブの設定
2.データ保存とhybrid contrast imaging
3.defect re-perfusion imaging(defect re-injection test:D-RIT)
4.D-RITの実際
3 各時相の読影方法とポイント
1.造影超音波の時相
2.各時相で得られる造影効果の解釈
4-1 造影超音波診断(症例編) 肝細胞癌(HCC)
1.HCC診療における造影超音波の役割
2.造影超音波における留意点
4-2 造影超音波診断(症例編) 肝細胞癌以外の肝腫瘍典型例
1.肝内胆管癌(胆管細胞癌)
2.転移性肝腫瘍
3.肝細胞腺腫
4.肝血管腫
5.限局性結節性過形成(FNH)
6.その他の腫瘍
4-3 造影超音波診断(症例編) ソナゾイド造影超音波検査が有用な症例
1.臨床における位置づけ
2.有用な対象
3.臨床例
5 治療支援と造影超音波検査
1.肝癌の経皮的治療の歴史
2.ラジオ波焼灼療法の原理と方法
3.ラジオ波焼灼療法の適応
4.造影超音波による経皮的治療の支援
6 CT・MRIとのフュージョン画像表示の臨床応用と注意点
1.フュージョンの簡単な原理
2.フュージョン検査の手技
3.フュージョン検査が必要とされる症例
4.フュージョン検査と造影
付 同意書の例
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書籍情報
- ISBN:9784263294630
- ページ数:98頁
- 書籍発行日:2012年6月
- 電子版発売日:2013年11月29日
- 判:A4変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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