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- 内科医のための 漢方製剤の使い方
商品情報
内容
「今日から使える漢方製剤」の刊行から4年.漢方の治療効果が注目される中,読者からの多くのニーズに応え,118症状,159製剤を収載し,一般内科医や薬剤師向けにバージョンアップ!患者の症状や訴えに治療法を見出すことができないときや,西洋医学に漢方治療を取り入れたいときにおすすめ!本書を読めば,症状別に漢方製剤を選択でき,適応する症状のポイントがわかります!
序文
序
「光陰似箭,日月如梭」の言葉のように「今日から使える漢方製剤――58症状別選択と処方のポイント」の上梓から早くも4年が経ちました.幸いにも多くの方々に読んでいただき,厚くお礼を申し上げます.
近年,漢方の治療効果が注目され,メディアでもたびたび取り上げられ,漢方薬に興味をもつ方が増えています.また,それに伴い,漢方治療を希望する患者さんの数も年々多くなっているため,臨床の場でも漢方エキス剤を使う頻度が高くなっています.
元来,漢方製剤の処方は,中国古代の「傷寒論」,「金匱要略」,「万病回春」などの漢方名著から引用された処方で,その組立は漢方医学の理論によるものであり,現代医学の理論で作られたものではありません.ですから,現代医学の病名によって使うのではなく,漢方の証候によって使い分けをしなければならないものです.そうでなければ効果を十分に発揮できないばかりか,副作用の心配さえあります.
しかし,漢方医学は馴染みのない用語や,初心者には理解困難な漢方理論などが,理解の大きな壁となっていることも事実です.本書は難しい用語を用いなくても,ポイントになる症状をきちんと捉えることで適応する「証」に近づけ,有効な漢方製剤を選択することができるようにしています.
「今日から使える漢方製剤」の刊行から,多くの先生方に取り扱う内容や処方の種類を増やしてほしいとの要望をいただくとともに,読者の皆様からありがたいご意見をいただきました.そこで,このたび続刊ともいうべき,本書「内科医のための漢方製剤の使い方」を上梓する運びとなりました.
本書の刊行にあたっては,第一編「症状による漢方製剤の選択と処方」において,前著の58症状に新たに60症状を加えることにいたしました.ここでは,患者の症状や訴えに治療法が見出すことができないときや,西洋医学に漢方治療を取り入れたいときに,症状別に漢方製剤を選べるようにしました.またそれと同時に,適応する症状のポイントを明らかにしました.
また,第二編の「常用漢方製剤の臨床応用」では,13製剤を加え臨床でより使いやすいように編集しました.
本書が臨床医や薬剤師の臨床実践の参考になれば幸いです.また,医学や薬学を学んでおられる方々に,漢方医学学習のお役に立てればと希望いたします.
本書の執筆に際し,豊富な漢方治療の経験を基に貴重なアドバイスをいただきました,くまもと芦北療育医療センターやくまもと中医クリニックの先生方に心より感謝を申し上げます.
また医歯薬出版からお励ましとご協力をいただいたこと,さらに編集にご尽力いただきました同社の遠山邦男様と関係各位にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます.
2017年7月
ハルビン医科大学名誉教授 篠原 誠
目次
序
第一編 症状による漢方製剤の選択と処方
上気道・胸部の症状
かぜ症状
咳
喀痰
喘鳴
過呼吸症候群
胸痛
呼吸困難
消化器の症状
口内炎
口内乾燥
舌痛症
味覚障害
しゃっくり
食欲不振
過食症
上腹部痛
下腹部痛
腹部膨満感
便秘
下痢
痔と痔核
泌尿器の症状
排尿困難・残尿感
排尿痛・頻尿
尿管結石
陰部の痛み・かゆみ
男性不妊
インポテンツ
関節・筋肉の症状
肩こり
むち打ち損傷
肩痛
背部痛
腰痛
膝関節痛
足関節痛
筋肉けいれん
神経の症状
顔面の痛み
後頭部の痛み
上肢のしびれ
下肢のしびれ
上肢の神経痛
下肢の神経痛
肋間神経痛
帯状疱疹後の神経痛
振戦(振顫・ふるえ)
けいれん
皮膚の症状
湿疹
アトピー性皮膚炎
じん麻疹
皮膚掻痒症
ニキビ
肝斑(シミ)
イボ
手足のあれ
脱毛
皮下出血
眼の症状
眼精疲労
眼のかゆみ・充血
眼の結膜下出血
眼底出血
網膜症
白内障
緑内障
飛蚊症
耳鼻咽喉の症状
めまい
耳鳴り
難聴
滲出性中耳炎
外耳道湿疹
鼻汁
鼻閉
鼻出血
嗅覚障害
咽喉痛
咽喉閉塞感
嗄声
自律神経の症状
頭痛
頭重感
のぼせ
ほてり
ふらつき
イライラ感
顔面紅潮
発汗の異常
動悸
冷え症
精神の症状
抑うつ
精神不安
パニック障害
不眠
傾眠
多夢
もの忘れ
婦人科の症状
更年期障害
生理不順
月経困難症
不正性器出血
無月経
不妊
帯下の異常
陰部湿疹
陰部の掻痒
習慣性流産
産褥精神障害
子宮筋腫
小児疾患の症状
小児の喘息
小児心身症
起立性調節障害
夜尿症
慢性頭痛
小児湿疹
慢性下痢
虚弱児
その他
肥満症
原因不明の発熱
内臓下垂
抗癌剤治療の副作用
放射線治療の副作用
末期癌の対応
フレイル
第二編 常用漢方製剤の臨床応用
1 葛根湯【傷寒論】
2 葛根湯加川きゅう辛夷【本朝経験方】
3 乙字湯【原南陽経験方】
5 安中散【和剤局方】
6 十味敗毒湯【華岡青洲経験方】
7 八味地黄丸【金匱要略】
8 大柴胡湯【傷寒論・金匱要略】
9 小柴胡湯【傷寒論・金匱要略】
10 柴胡桂枝湯【傷寒論・金匱要略】
11 柴胡桂枝乾姜湯【傷寒論・金匱要略】
12 柴胡加竜骨牡蛎湯【傷寒論】
14 半夏瀉心湯【傷寒論・金匱要略】
15 黄連解毒湯【外台秘要】
16 半夏厚朴湯【金匱要略】
17 五苓散【傷寒論・金匱要略】
18 桂枝加朮附湯【吉益東洞経験方】
19 小青竜湯【傷寒論・金匱要略】
20 防已黄耆湯【金匱要略】
21 小半夏加茯苓湯【金匱要略】
22 消風散【外科正宗】
23 当帰芍薬散【金匱要略】
24 加味逍遥散【和剤局方】
25 桂枝茯苓丸【金匱要略】
26 桂枝加竜骨牡蛎湯【金匱要略】
27 麻黄湯【傷寒論】
28 越婢加朮湯【金匱要略】
29 麦門冬湯【金匱要略】
30 真武湯【傷寒論】
31 呉茱萸湯【傷寒論・金匱要略】
32 人参湯【傷寒論・金匱要略】
33 大黄牡丹皮湯【金匱要略】
34 白虎加人参湯【傷寒論・金匱要略】
35 四逆散【傷寒論】
36 木防已湯【金匱要略】
37 半夏白朮天麻湯【脾胃論】
38 当帰四逆加呉茱萸生姜湯【傷寒論】
39 苓桂朮甘湯【傷寒論・金匱要略】
40 猪苓湯【傷寒論・金匱要略】
41 補中益気湯【弁惑論】
43 六君子湯【万病回春】
45 桂枝湯【傷寒論・金匱要略】
46 七物降下湯【修琴堂創方】
47 釣藤散【本事方】
48 十全大補湯【和剤局方】
50 荊芥連翹湯【一貫堂創方】
51 潤腸湯【万病回春】
52 よく苡仁湯【明医指掌】
53 疎経活血湯【万病回春】
54 抑肝散【保嬰撮要】
55 麻杏甘石湯【傷寒論】
56 五淋散【和剤局方】
57 温清飲【万病回春】
58 清上防風湯【万病回春】
59 治頭瘡一方【本朝経験方】
60 桂枝加芍薬湯【傷寒論】
61 桃核承気湯【傷寒論】
62 防風通聖散【宣明論】
63 五積散【和剤局方】
64 炙甘草湯【傷寒論・金匱要略】
65 帰脾湯【済生方】
66 参蘇飲【和剤局方】
67 女神散【浅田家方】
68 芍薬甘草湯【傷寒論】
69 茯苓飲【金匱要略】
70 香蘇散【和剤局方】
71 四物湯【和剤局方】
72 甘麦大棗湯【金匱要略】
73 柴陥湯【本朝経験方】
74 調胃承気湯【傷寒論】
75 四君子湯【和剤局方】
76 竜胆瀉肝湯【薛氏十六種】
77 きゅう帰膠艾湯【金匱要略】
78 麻杏よく甘湯【金匱要略】
79 平胃散【和剤局方】
80 柴胡清肝湯【一貫堂創方】
81 二陳湯【和剤局方】
82 桂枝人参湯【傷寒論】
83 抑肝散加陳皮半夏【本朝経験方】
84 大黄甘草湯【金匱要略】
85 神秘湯【浅田家方】
86 当帰飲子【済生方】
87 六味丸【小児薬証直訣】
88 二朮湯【万病回春】
89 治打撲一方【香川修庵経験方】
90 清肺湯【万病回春】
91 竹じょ温胆湯【万病回春】
92 滋陰至宝湯【万病回春】
93 滋陰降火湯【万病回春】
95 五虎湯【万病回春】
96 柴朴湯【本朝経験方】
97 大防風湯【和剤局方】
98 黄耆建中湯【金匿要略】
99 小建中湯【傷寒論・金匱要略】
100 大建中湯【金匱要略】
101 升麻葛根湯【万病回春】
102 当帰湯【千金方】
103 酸棗仁湯【金匱要略】
104 辛夷清肺湯【外科正宗】
105 通導散【万病回春】
106 温経湯【金匱要略】
107 牛車腎気丸【済生方】
108 人参養栄湯【和剤局方】
109 小柴胡湯加桔梗石膏【本朝経験方】
110 立効散【衆方規矩】
111 清心蓮子飲【和剤局方】
112 猪苓湯合四物湯【本朝経験方】
113 三黄瀉心湯【金匱要略】
114 柴苓湯【得効方】
115 胃苓湯【万病回春】
116 茯苓飲合半夏厚朴湯【本朝経験方】
117 茵ちん五苓散【金匱要略】
118 苓姜朮甘湯【金匱要略】
119 苓甘姜味辛夏仁湯【金匱要略】
120 黄連湯【傷寒論】
121 三物黄湯【金匱要略】
122 排膿散及湯【吉益東洞経験方】
123 当帰建中湯【金匱要略】
124 川きゅう茶調散【和剤局方】
125 桂枝茯苓丸加よく苡仁【金匱要略】
126 麻子仁丸【傷寒論・金匱要略】
127 麻黄附子細辛湯【傷寒論】
128 啓脾湯【万病回春】
133 大承気湯【傷寒論・金匱要略】
134 桂枝加芍薬大黄湯【傷寒論】
135 茵蒿湯【傷寒論・金匱要略】
136 清暑益気湯【医学六要】
137 加味帰脾湯【済世全書】
138 桔梗湯【傷寒論・金匱要略】
410 附子理中湯【和剤局方】
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書籍情報
- ISBN:9784263731772
- ページ数:320頁
- 書籍発行日:2017年8月
- 電子版発売日:2019年1月18日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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