- m3.com 電子書籍
- 糖尿病グリーンノート
商品情報
内容
糖尿病診療を学ぶうえで欠かすことのできない基礎知識、病態把握、治療の組み立て、患者ケアなどのポイントを簡明に解説し、実際の臨床現場で役立つ実践的なマニュアルとしてまとめた。
> グリーンノートシリーズ
序文
はじめに
日本のみならず,世界全体での糖尿病患者の増加はとどまることを知らない.新しい経口血糖降下薬やインスリン製剤,GLP-1製剤がここ10年間で次々と登場し,糖尿病治療は大きく変革した.しかしながら,多くの診療現場でこれらの特性を生かしきれていないのが悲しい現状である.さらに,糖尿病診療では血糖管理に加え,高血圧・脂質異常症,体重の管理,細小血管症・大血管症,悪性腫瘍や認知症などの併発症の管理にも配慮する必要があるが,その実践も不十分と言わざるを得ない.その背景として,新規薬剤の有効活用法,包括的治療の根拠やその意図が,医療現場に正確に伝わっていないことが挙げられる.
中外医学社から,糖尿病診療マニュアルの製作依頼を受けて,本書の作成を開始したのは2014年であった.「糖尿病グリーンノート」は糖尿病の診療を学ぶうえで欠かすことのできない基礎知識,病態把握,治療の組み立て,患者ケアなどのポイントを簡明に解説し,実際の臨床現場で役立つ実践的なマニュアルである.中外医学社から出版されている研修医向けシリーズ書籍「グリーンノート」に倣い,要点を箇条書きでまとめ,図表と参考文献を適宜加えるスタイルとした.研修医,専門医を目指す若手医師に加えて,メディカルスタッフにも役立つものになるであろう. 企画から校正にいたるまで,当教室の研修医,専門医を目指す若手医師に関わってもらい,万全を期したつもりではあるが,内容の偏り,見落としている部分,何でもお気づきの点があればお知らせいただきたい.改訂の際の参考にさせていただきたい.本書が臨床現場で役立つことを切に願い,序とさせていただく.
2016年8月
寺内康夫
目次
Perspective
Perspective
I診療に必要な知識─疫学・病態・診断・検査─
1.疫学・頻度
1糖尿病の頻度とその変遷
2年齢・男女差
3糖尿病死因の歴史的変遷
2.病態生理
1インスリン分泌不全とインスリン抵抗性
2インクレチンとグルカゴン
3食後高血糖と心血管病
4メタボリックシンドローム
5内臓脂肪とアディポカイン
3.内分泌機能と糖代謝
1下垂体機能・疾患と糖代謝
2甲状腺機能・疾患と糖代謝
3副腎機能・疾患と糖代謝
4性腺機能と糖代謝
5脂肪細胞機能と糖代謝
6食欲,エネルギーを調節するホルモンと糖代謝
4.診断基準と病型分類
1病型診断
21型糖尿病
32型糖尿病
4遺伝子異常による糖尿病
5妊娠糖尿病と糖尿病合併妊娠
6他の病態に起因する糖尿病
5.診断の進め方
1糖尿病の診断
2診断の進め方(青壮期)
3診断の進め方(高齢者)
4診断の進め方(小児)
5診断の進め方(妊婦)
6.検査指標
1血糖管理指標
275g経口ブドウ糖負荷試験
3インスリン分泌能・抵抗性に関する検査
4糖尿病合併症に関する検査
7.合併症・併発症の病態
1急性合併症(意識障害)
2糖尿病神経障害
3糖尿病網膜症
4糖尿病腎症
5糖尿病足病変
6虚血性心疾患
7脳血管障害
8NAFLD,NASH
9皮膚病変
10歯周病:疫学・病態・診断・検査
11感染症
12ED
13糖尿病と認知症(病態)
14精神疾患
II患者の病態把握
1.問診
1現病歴・既往歴・家族歴
2生活習慣の聴取
3薬剤歴・体重歴・職業歴
2.診察のポイント
1バイタルサイン
2頭頸部
3胸腹部
4四肢
5神経学的診察
3.検査オーダー
1血液検査
2尿検査
3画像検査とその他の検査
III血糖コントロールのための治療の組み立て
1.治療概論
1病型と病態に応じた治療指針の立て方
2食事療法の意義と効果
3運動療法の意義と効果
4経口血糖降下薬の特徴と使い分け,使用上の注意(概論)
5インスリン療法の実際,インスリン療法の適応,開始のポイント
6インスリン製剤の特徴と使い分け(概論)
7インスリン療法と経口血糖降下薬との併用
8GLP-1製剤の特徴と位置付け(概論)
9膵移植,膵島移植
2.食事習慣への介入
1適正なエネルギー摂取量の決め方と栄養素の配分
2糖尿病食事療法のための食品交換表を用いる栄養指導
3アルコール飲料,嗜好飲料,菓子の指導
4間食,補食の指導
5外食,中食の指導
6糖質制限
3.運動習慣への介入
1身体運動とエネルギー代謝
2運動開始時の検査
3運動療法の指導の実際(種類,強度,時間,頻度)
4運動指導上の注意点
5合併症をもつ患者の運動指導
4.禁煙指導
1喫煙による健康障害
2禁煙指導の実際
5.睡眠障害
1糖尿病患者の睡眠障害の実態
2睡眠障害が糖代謝に与える影響
3睡眠障害に対する治療
6.経口血糖降下薬の特性と使い分け,注意点
1スルホニル尿素薬
2グリニド薬
3α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)
4ビグアナイド薬
5チアゾリジン薬
6DPP-4阻害薬
7SGLT2阻害薬
8糖代謝に影響を与える薬物
7.インスリン療法
1インスリン製剤の特徴と使い分け
2インスリン自己注射指導
3インスリン投与方法の選択と量の調整法
4インスリンポンプ
5自己血糖測定
6心理面への配慮
7低血糖対策
8シックデイ時のインスリン治療
8.GLP-1受容体作動薬
1短時間作用型GLP-1受容体作動薬と長時間作用型GLP-1受容体作動薬
2週1回製剤の適応
3どの段階でGLP-1受容体作動薬を使うか
4GLP-1受容体作動薬とインスリン製剤の併用
5副作用軽減のための方策
IV血糖コントロール以外に心がけること
1.体重管理
1管理目標
2日本人でのエビデンス(疫学)
3内科的治療
4外科的治療
2.血圧管理
1管理目標
2代表的な降圧薬とその特性
3糖尿病合併高血圧の特徴と降圧薬での治療の実際
4血圧管理に難渋したときは
3.脂質管理
1管理目標
2日本人でのエビデンス(疫学,臨床試験)
3海外のエビデンス(疫学,臨床試験)
4脂質異常症治療薬の特性と使い分け
V合併症マネージメント
1.糖尿病合併症の管理と治療
1急性合併症(意識障害)
2糖尿病神経障害
3糖尿病網膜症
4糖尿病腎症
5足病変のマネージメント
6虚血性心疾患
7脳血管障害マネージメント
8NAFLD,NASH
9皮膚病変
10歯周病
11感染症マネージメント
12勃起障害のマネージメント
13糖尿病と認知症
14精神疾患
2.糖尿病と妊娠
1糖尿病合併妊娠と妊娠糖尿病
2妊娠が糖尿病に及ぼす影響
3糖尿病が妊娠(母・児)に及ぼす影響
4糖尿病患者の妊娠管理
5糖尿病の母親から生まれた児の管理
VI質の高い患者ケアを目指して
1.糖尿病医療環境の構築
1チーム医療
2病診連携
3チームリーダーとして心がけること
2.糖尿病患者の治療意欲向上に向けて
1糖尿病患者のストレス
2患者分類
3患者ごとの適切なアプローチ
3.連携パスの構築
1パートナーシップの構築
2病院と診療所の役割分担
3成功のカギ
VIIできる糖尿病医になるために
1.新患プレゼンテーション
1書類の準備
2プレゼンテーション
2.医療文書の書き方の基本
1診療録(カルテ)
2退院サマリー
3処方箋
4入院時診療計画書
5退院時の説明
6情報提供書
7他科への院内併診
8死亡診断書
3.糖尿病診療の展望
1日本糖尿病学会のミッション
2日本糖尿病協会のミッション
3施設完結型チーム医療から地域包括型チーム医療へ
付録
1.患者の病態把握チェックポイント
2.経口血糖降下薬一覧
3.インスリン製剤早見表
4.GLP-1受容体作動薬一覧
索引
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
-
全文・
串刺検索 -
目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
-
PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
-
南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
-
iOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:51.1MB以上(インストール時:111.1MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:204.4MB以上
-
AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:34.0MB以上(インストール時:85.1MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:136.0MB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784498123700
- ページ数:414頁
- 書籍発行日:2016年10月
- 電子版発売日:2017年2月3日
- 判:B6変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。
※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。