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- 脳卒中レジデントマニュアル[改訂2版]
商品情報
内容
急性期から慢性期まで、実際の臨床で必要となる知識、検査・診断、処置・治療、リハビリテーションなど “脳卒中診療のノウハウを、国循スタッフとOBが”ギュ“とコンパクト収載したマニュアル本です。
序文
第2版の序
「脳卒中レジデントマニュアル」を2010年4月に発行してから2年ほど経過した頃に,発行元の中外医学社から「売れ行き好調なので,在庫が近々無くなる.増刷したいが,改訂作業の必要はないか?」との相談を受けた.「脳卒中診療の現場から生まれた本書」が,現場のレジデント,その他の医療従事者から熱い支持を受けていることを知り,大変ありがたいことと喜んだ.と同時に,「2010年版のまま増刷するのでは,現場の熱い期待に応えられなくなるだろう」という気持ちになった.発行予定は,2013年3月に設定されたが,この時点で2010年版は役立たずになっている可能性があると思われたからである.
事実,2012年8月には,rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法の治療可能時間がそれまでの3時間以内から4.5時間以内に延長され,同年10月には本療法に関わる適正治療指針の第2版が発表された.全面改定である.rt-PA静注療法の禁忌例,あるいは無効例を対象にした血管内治療デバイス,Merciリトリーバーが2010年4月に,Penumbraシステムが2011年6月に国内承認され,超急性期血行再開療法も大きく様変わりしつつある.心房細動患者の塞栓症予防を目的とした新規抗凝固薬(ダビガトラン,リバロキサバン,アピキサバン)が相次いで承認・発売され,心原性脳塞栓症予防法もほぼ半世紀ぶりの大変革期を迎えている.頸動脈ステント術と頸動脈内膜剥離術との成績を比較したCREST(Carotid Revascularization Endarterectomy versus Stenting Trial)研究の結果が発表されたのも2010年であった.これも,2010年版には記載されていない.脳卒中診療はまさに革命の時代のまっただ中にある.
編集者の横田千晶医長と相談したが,執筆陣は原則そのままで,しかしこの3年間の脳卒中診療の劇的な進歩をできるだけ反映した改訂版を出す方針とした.担当部分によっては,全面書き換えに近い過酷な執筆作業,改訂作業となったが,ご協力頂いた執筆陣,さらに中外医学社の編集部の皆さんには,この紙面を借りてお礼を申し上げたい.この「脳卒中レジデントマニュアル第2版」が,2010年初版本以上に愛されて,脳卒中診療現場でのお役に立つことを,切に願っている.
2013年3月
独立行政法人国立循環器病研究センター副院長
峰松一夫
目次
1章 急性期患者への対応
1 緊急患者の受け入れ
A.脳卒中とは
B.緊急患者受診時の対応
C.脳卒中の診かた
1.まず病歴を聞く
2.意識を診る
3.呼吸を診る
4.脳神経系を診る
5.運動系を診る
6.感覚系を診る
7.運動失調を診る
8.不随意運動を診る
9.高次脳機能を診る
D.頭痛,めまい,失神の診かた
1.頭痛
2.めまい
3.失神
2 超急性期脳梗塞の治療
A.rt‐PA静注療法
1.適正治療指針に沿った患者の選択
2.患者選択のための診断の進め方
3.患者選択のための頭部・頸部の画像診断
4.治療の実際
5.現場での注意点
6.禁忌,慎重投与項目
B.急性期脳梗塞に対する血管内治療
C.その他の超急性期治療
3 急性期脳卒中の診断と治療
①脳梗塞・TIAの臨床病型診断・治療
A.検査からのアプローチ
1.脳梗塞の病型分類
2.病型診断のアルゴリズム(検査からのアプローチ)
3.その他の脳梗塞について
B.一過性脳虚血発作(TIA)
C.脳梗塞
1.アテローム血栓性脳梗塞
2.ラクナ梗塞
3.心原性脳塞栓症
4.その他の脳梗塞
(1)原因がわかっているもの
Ⅰ.大動脈原性脳塞栓症
Ⅱ.Branch atheromatous disease
Ⅲ.肺動静脈瘻に伴う奇異性脳塞栓症
Ⅳ.脳動脈解離
Ⅴ.抗リン脂質抗体症候群
(2)原因不明の脳梗塞
〔脳卒中急性期の各種病態〕
1.脳浮腫と脳ヘルニア
2.出血性梗塞
3.脳血管障害と頭痛
②脳内出血の診断・治療
A.高血圧性脳内出血
B.高血圧性以外の原因による脳内出血
1.脳アミロイドアンギオパチー
2.脳動静脈奇形
3.硬膜動静脈瘻
4.海綿状血管腫
5.静脈性血管腫
6.脳動脈瘤
7.もやもや病
8.脳腫瘍
③くも膜下出血の診断・治療
④その他の脳血管障害・脳障害の診断・治療
A.もやもや病
B.静脈血栓症
C.脊髄血管障害(脊髄動静脈奇形)
D.慢性硬膜下血腫
E.一過性全健忘
F.Reversible posterior leukoencephalopathy syndrome(RPLS)
G.Reversible cerebral vasoconstriction syndrome(RCVS)
H.Mitochondrial myopathy, encephalopathy, lactic acidosis, and strokelike episodes(MELAS)
4 注意すべき合併症の診断とその対応
①中枢神経
1.Early onset seizure
2.不穏・せん妄
②心臓
1.重症心不全
2.感染性心内膜炎
3.虚血性心疾患
4.重症不整脈
③消化器
1.消化管出血
2.下痢
3.イレウス
4.肝・胆道系酵素の異常
④他臓器塞栓症および血液凝固異常
A.他臓器塞栓症
1.急性肺血栓塞栓症
2.腎梗塞
3.四肢の急性動脈閉塞症
4.コレステロール塞栓症
5.上腸間膜動脈血栓塞栓症
B.深部静脈血栓症(DVT)
C.ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)
D.播種性血管内凝固症候群(DIC)
⑤感染症
1.肺炎
2.尿路感染症
⑥その他の合併症
A.血糖コントロール
1.高血糖
2.低血糖
B.電解質異常
1.高Na血症
2.低Na血症
3.高K血症
4.低K血症
C.偽痛風
5 嚥下評価,誤嚥対策と栄養管理
A.嚥下評価,摂食・嚥下リハビリテーション
B.栄養管理
C.褥瘡
6 急性期リハビリテーション
1.急性期リハビリテーションの重要性
2.リハビリテーションの役割
3.処方の留意点および急性期リハビリテーションの実際
4.言語聴覚療法
7 脳卒中ユニット(SU),脳卒中ケアユニット(SCU)
1.脳卒中ユニットの定義
2.脳卒中(ケア)ユニットの運営
3.諸外国の脳卒中診療体制
2章 慢性期患者への対応
1 医学的管理
A.内科的治療
1.抗血小板療法
2.抗凝固療法
3.高血圧症
4.糖尿病
5.脂質異常症
B.外科的治療
1.頸動脈内膜剥離術(CEA)
2.頸動脈ステント留置術(CAS)
3.頭蓋内外(EC‐IC)バイパス
2 社会的調整
3 回復期リハビリテーション
1.回復期リハビリテーション病棟
2.生活能力評価
3.理学療法
4.作業療法
5.言語聴覚療法
3章 無症候性病変およびハイリスク患者の評価
1.無症候性頸動脈狭窄
2.無症候性頭蓋内動脈狭窄
3.無症候性脳梗塞
4.無症候性脳出血,微小脳出血
5.ハイリスク患者の評価:全身の血管病変の検索
4章 脳卒中の検査
1 生理機能
A.心電図,心電図モニター,24時間Holter心電図
B.胸部X線写真
C.脳波検査
D.聴性脳幹反応(ABR)
2 エコー検査
A.頸部血管エコー
B.Transcranial Doppler(TCD)/transcranial color‐flow imaging(TCC‐FI)
C.経胸壁心エコー/経食道心エコー
D.下肢静脈エコー
3 画像検査
A.CT
B.MRI,MRA
C.CT angiography(CTA)
D.DSA
4 脳循環・代謝
A.SPECT
B.PET
5 特殊な病態を疑った時の検査─血液・髄液
付録
I.脳卒中スケール
1.意識障害の判定
Japan Coma Scale
Glasgow Coma Scale
2.脳卒中神経障害(重症度)の判定
NIH Stroke Scale
3.機能障害の判定
modified Rankin Scale
Barthel Index
Functional Independence Measure
4.脳卒中スコア
CHADS2スコア
CHA2DS2‐VAScスコア
HAS‐BLEDスコア
ABCD2スコア
ASPECTS
II.脳血管障害(前方循環)の神経症状
III.脳血管障害(後方循環)の症候群
IV.抗血小板薬および経口抗凝固薬の早見表
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書籍情報
- ISBN:9784498128736
- ページ数:290頁
- 書籍発行日:2013年3月
- 電子版発売日:2013年8月10日
- 判:B6変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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