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- 臨床医へ贈る抗認知症薬,向精神薬の使い方―こうすれば上手に使いこなすことができる
商品情報
内容
かかりつけ医や非専門医、これから認知症診療に携わる予定の若い先生方に向け、認知症診療で使用する抗認知症薬ならびに向精神薬の使い方を解説した書。2011年に新たに3つ加わった抗認知症薬4種と主な向精神薬を日常臨床の場でどう使い分け、どこに注意しなければいけないかを、豊富な図表で分かりやすく解説した。
電子書籍版では文中の薬剤名からお持ちの今日の治療薬へのリンク機能を搭載、立体的な参照が可能です。
序文
認知症診療における薬物療法は,中核症状の進行抑制と周辺症状(行動障害・精神症状)のコントロールが2大柱になっています.2011年,新たに抗認知症薬が3つ上市され,現在,中核症状に対して使用できる薬剤は4種類となりました.わが国でこれらの薬剤をどう使い分けるかは今後の臨床経験を重ねることで確立していくものと思います.一方,妄想や幻覚,暴力行為などの周辺症状に対しては向精神薬(抗精神病薬,抗うつ薬,抗てんかん薬,抗不安薬)を使用せざるをえないのが現状でないかと思います.しかし,精神神経科を専門とされない医師あるいはかかりつけ医の先生がたにとって向精神薬,とくに抗精神病薬は使用しにくい,使用したくない薬剤の代表ではないでしょうか.認知症診療における薬物療法では,この向精神薬を上手に使いこせるか否かで診療の範囲が大きく異なってきます.かかりつけ医あるいは非専門医の先生がたにも認知症診療への参加が期待される昨今の状況を踏まえますと,向精神薬使用は必須のスキルといえます.本書は,抗認知症薬4種と主な向精神薬を日常臨床でどう使い分けるか,使用の具体的な手順をどう考えるかについて日常臨床に即して解説したものです.本書はその目的のために学術的な記載や教科書的な内容は一切省いております.一人の臨床医として認知症患者さんに接したとき,どのように薬剤を使用したらよいかを実践的かつ具体的に記載するよう心がけています.本書で解説されている処方の手順や薬剤使用の際の注意点などは,物忘れ外来で4000名以上の患者さんを診療してきた著者の臨床経験に基づいたものです.とくに抗認知症薬の使い分けに関しては新規薬剤の発売以降,日が浅いこともあって使用経験がまだまだ不足しているなかでの記載になっています.読者の先生がたが本書のこの部分は利用できる,この部分は納得いかないと考え本書の内容を種々選択され,よりよい薬剤選択やその使用の手助けになればと著者は考えております.本書は,新規抗認知症薬が上市されてから1年あまりの臨床経験から生み出されたものです.おそらく使用の際の誤りや今後訂正されるべき使用法が多々あるかと思いますし,多くの批判やご指摘があろうかと考えています.読者の先生がたの批判や指摘を糧にしつつ,今後,臨床経験をさらに積み重ね改訂を重ねながらより有益な書籍にしていければ幸いです.本書が認知症診療に携わる先生がたの一助になることを希望しております.
平成24年 2月
川畑 信也
目次
本書を読む前に
抗認知症薬使用の手順
1.コリンエステラーゼ阻害薬
ドネペジル塩酸塩(アリセプト®)
ガランタミン(レミニール®)
リバスチグミン(イクセロン®,リバスタッチ®)
コリンエステラーゼ阻害薬間のスイッチングについて
2.NMDA受容体拮抗薬
メマンチン塩酸塩(メマリー®)
認知症診断における向精神薬使用の原則
3.抗精神病薬
リスペリドン(リスパダール®)
クエチアピンフマル酸塩(セロクエル®)
オランザピン(ジプレキサ®)
アリピプラゾール(エビリファイ®)
チアプリド塩酸塩(グラマリール®)
4.抗うつ薬
パロキセチン(パキシル®)
セルトラリン(ジェイゾロフト®)
デュロキセチン塩酸塩(サインバルタ®)
ミルタザピン(レメロン®,リフレックス®)
ミアンセリン塩酸塩(テトラミド®)
5.抗てんかん薬
カルバマゼピン(テグレトール®)
バルプロ酸(デパケン®,バレリン®,セレニカ®,ハイセレニン®)
クロナゼパム(リボトリール®,ランドセン®)
6.抗不安薬
ロラゼパム(ワイパックス®)
ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系(抗不安薬・睡眠薬)
7.漢方薬
抑肝散
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書籍情報
- ISBN:9784498129429
- ページ数:122頁
- 書籍発行日:2012年5月
- 電子版発売日:2013年1月26日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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