NICU必携マニュアル

  • ページ数 : 416頁
  • 書籍発行日 : 2012年11月
  • 電子版発売日 : 2013年6月15日
6,820
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商品情報

内容

NICUにおける治療法について、最新の知識・最先端のノウハウを凝縮したマニュアル書。

本書で最新・最善の知識を前提とした共通認識の下で未熟児の治療にあたることが可能になります。研修医,看護師・助産師らの医療スタッフはもちろん、上級医も含めた全NICUスタッフ必携の書です。

序文

NICUでの治療法は日々進歩している.その結果,重症新生児の予後も改善している.しかし,日々進歩するNICUでの治療法について,すべてに精通することは決して容易ではない.また,NICUでの治療はチーム医療であるので,医療スタッフが共通の認識でハイリスク児の治療に当たる必要がある.このように,最新の知識を正確にしかも短時間で確認するために,また医療スタッフの知識を共通化して一定の診療レベルを保つためにマニュアルと呼ばれる書物が必要である.そこで今回は,東京女子医科大学母子総合医療センターNICUで,日々第一線で診療に従事する医療スタッフに,NICUでの診療内容を正確に記録することを依頼した.そしてその記載を集めたものがこの「NICU必携マニュアル」である.必携のタイトルに相応しく,内容は最新であるとともに,実践に即役立つものばかりである.したがって,NICUで働く研修医,看護師,助産師,理学療法士,医療工学士,心理士などの医療スタッフのみならず,上級医にも必携の内容である.すなわち,一刻を争う治療現場で知識を確認する場面だけでなく,時間をかけて読むことで,最新の知識を補充できる内容である.ぜひ本書をNICU内で十分に活用していただきたい.ただ,本書の内容は当NICUでの治療法を基本にしているので,一部は施設の実情に合わせて変更する必要がある.そのような場合にも,基本的な考え方は同じであるので,ぜひ参考にしていただきたい.

今回本書を発行するに際して,忙しい日々の診療の合間に原稿を作成してくださった医療スタッフ,企画を進めてくださった出版社に感謝を表します.また,このマニュアルの内容がハイリスク児の予後のさらなる改善に繋がることを祈念します.


2012年 10月

楠田 聡

目次

Chapter 1 NICUの理念

Chapter 2 基本的管理

1.新生児医療の3原則

2.保温:適切な環境の選択

A.閉鎖型保育器

B.開放型保育器

C.コット

D.低体温療法

3.栄養

A.輸液(急性期)

B.中心静脈栄養

C.経腸栄養

4.感染予防

Chapter 3 ―般管理

1.入退院基準

2.入院時処置

3.入院時検査

4.マイクロバブルテスト

5.アプトテスト

6.Urinary meconium index

7.定期血液検査

8.定期尿検査

9.定期X線検査

10.定期超音波検査

11.眼底検査

12.その他の検査

A.脳波

B.aEEG(amplitude-integrated EEG)

C.自動聴性脳幹反応(AABR)

D.心電図

13.退院前検査

14.退院時確認事項(医師の立場から)

15.退院時確認事項(看護師の立場から)

Chapter 4 母体情報から考えられる鑑別診断

Chapter 5 症候からみた鑑別診断

1.Light-for-dates児

2.Heavy-for-dates児

3.努力呼吸

4.無呼吸

5.中心性チアノーゼ

6.心雑音

7.筋緊張低下

8.痙攣

9.哺乳障害

10.嘔吐

11.腹部膨隆

12.吐血・下血

13.発熱

14.低体温

15.Not doing well

Chapter 6 主な疾患の管理法

1.呼吸器疾患

A.無呼吸発作

B.新生児―過性多呼吸(TTN)

C.呼吸窮迫症候群(RDS)

D.胎便吸引症候群(MAS)

E.肺出血

F.エアリーク症候群

G.先天性肺炎

H.ドライラング症候群

I.慢性肺疾患(CLD)

2.循環器疾患

A.未熟児動脈管開存症(PDA)

B.新生児遷延性肺高血圧症(PPHN)

C.晩期循環不全(LCC)

D.新生児期に問題となる先天性心疾患

3.神経疾患

A.頭蓋内出血―正期産児

B.頭蓋内出血―早産児

C.低酸素性虚血性脳症

D.新生児痙攣

E.脳室周囲白質軟化症(PVL)

4.水電解質異常

A.低カルシウム血症

B.非乏尿性高カリウム血症

5.低血糖

6.高血糖

7.黄疸

8.感染症

A.主な細菌感染症―B群溶連菌感染症

B.主な細菌感染症―MRSA感染症

C.主な細菌感染症―CNS感染症

D.真菌感染症

E.TORCH感染症

9.血液疾患

A.多血症

B.未熟児貧血

C.ビタミンK欠乏性出血

D.双胎間輸血症候群

E.播種性血管内凝固症候群(DIC)

10.消化器疾患

A.壊死性腸炎(NEC)

B.限局性腸管穿孔(LIP)

C.胃食道逆流(GER)

11.腎泌尿器疾患

A.水腎症

B.多嚢胞性異形成腎(MCDK)

12.未熟児網膜症(ROP)

13.未熟児代謝性骨疾患

14.在胎期間24週未満で出生した児

15.母体疾患が児に影響を及ぼす疾患

A.糖尿病母体児(IDM)

B.自己免疫疾患母体より出生した児

16.母子感染予防

A.HBV母子感染予防

B.HCV母子感染予防

C.HTLV-1母子感染予防

17.予後不良な疾患を持つ胎児・新生児への対応

Chapter 7 主な治療法

1.高頻度振動換気(HFO)

2.Nasal DPAP:infant flow system

3.NO吸入療法

4.輸血

5.交換輸血

6.ステロイド補充療法

Chapter 8 麻酔法

1.眼科レーザー治療時の麻酔法

2.NICUで施行される手術時の麻酔法

Chapter 9 主な手技

1.肺サーファクタント投与

2.気管内洗浄

3.臍静脈カテーテル法

4.胸腔穿刺・ドレナージ

5.ガストログラフィン注腸

Chapter 10 理学療法の適応と実際

Chapter 11 主なME機器

1.人工呼吸器カリオペα

2.人工呼吸器ハミングX

3.インファントフローSiPAP

4.NOガス管理システムiNOvent

資料編

[A] 薬用量

[B] 身体発育曲線・発育表

[C] 正常値(標準値)

[D] 新生児医療に関する通知・ガイドライン

索引

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書籍情報

  • ISBN:9784498145245
  • ページ数:416頁
  • 書籍発行日:2012年11月
  • 電子版発売日:2013年6月15日
  • 判:A5変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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