- m3.com 電子書籍
- エキスパートはここを見る 心電図読み方の極意
商品情報
内容
循環器疾患の診療現場で活躍する,心電図の判読眼に定評ある執筆陣が,心電図の読み方を解説.心電図をパターンにあてはめて読み解くだけの鑑別法からもう一歩踏み込んで,「考える心電図」,応用の効く「とっておきの心電図の読み方」を,出し惜しみせずに公開! 心電図を通して患者さんを診る方法や着眼点を学ぶ実践書.
序文
「心電図でどこまでわかるのか」....そんな質問に対する私の答えは,「それは心電図をどこまで読むかしだい」というものです.
読む人の知識と経験と感性と意欲しだいで「1」わかる人もいれば「10」わかる人もいる,場合によっては「100」わかる人もいるかもしれません.残念ながら,従来のパターン重視の心電図の教科書では,そのテンプレートと同じかどうかで限られた病態の有無を言い当てることしかできませんでした.それではコンピュータにかないません.いや,そのコンピュータ診断でさえも,実際のところかなり雑で,見落としが多く,誤診も少なくありません.コンピュータ診断に頼って楽をしてしまうと,若手医師にとって心電図診断という診断学のなかで最も基本的な能力を育成する機会と,最も面白い部分を賞味する機会が,それによって奪われてしまいます.本当に可哀想なことです.
心電図はクイズではありません.生身のものです.今,心臓のどの部分から電気が発生して,どっちに向かったのか,そんなことを自分の頭の中で描きます.簡単な検査ですが,そこには心エコーやCT検査ではわからない,もっと重要な情報が見え隠れしています.単純な波形から背後にあるビッグデータを読み,ポイントを抽出し,心臓が何を言いたがっているのかを探り当てなければなりません.
心電図は唯一無二のものです.患者が一生のあいだにその瞬間だけ見せる顔でもあります.胸痛,呼吸困難,動悸,失神の手がかりはほとんどの場合,心電図のなかにあります.脳卒中や突然死の危険性をも警告してくれます.たとえ患者が無言でも,心電図を通して異変を訴えているのに,それを見逃していいはずがありません.
ここではコンピュータの遥か上を目指します.極意を学びます.そのために,本書では心電図のエキスパートの先生がたから,ひと味違う,考える心電図,応用の効く「とっておきの心電図の読み方」を,出し惜しみせずに伝授していただきます.本書が,波形パターンをおぼえるのみの学習からさらに一歩踏み込み,心電図の意味するところをくみとる力を養うための一助となることを願っています.
2016年7月
国家公務員共済組合連合会 立川病院 院長
三田村 秀雄
目次
総論
私流の心電図読み方スキルアップ法
I. 心電図波形のメッセージ
1. 心電図波形から心臓以外の情報をキャッチする
2. 心電図波形の成因
―P,PQ,QRSはそれぞれ心臓のどこの興奮を反映しているのか―
3. 活動電位から心電図波形を理解する
4. あいまいなBrugada波形を浮き立たせる
II. 病気や病態を鑑別する
5. 病態から考えるたこつぼ型心筋症と急性前壁梗塞の心電図学的鑑別
6. 冠動脈病変をどこまで読めるか?
7. 心不全の原因・機序をどこまで読めるか?
8. 失神回復後の心電図で原因・機序をどこまで読めるか?
突然死を予測できるか?
III. 不整脈の起源や機序を推測する
9. narrow QRS頻拍の機序は何か?
10. 副伝導路の関与を読めるか?
11. 上室期外収縮から起源を推定する
12. 心室期外収縮の起源を読めるか?
13. wide QRS頻拍の機序を見きわめる
14. 心室頻拍の起源を読めるか?
IV. 不整脈治療に活かす
15. 心室頻拍波形から薬剤選択は可能か?
16. 心房細動には抗不整脈薬が効きそうか?
17. 抗不整脈薬中毒ではないのか? 催不整脈作用出現の心配はないか?
―心拍依存性のQRS幅とQT間隔にも目を向けよう―
18. 心臓再同期療法(CRT)に適した心電図とは?
19. ペースメーカ不全を起こしていないか?
―ペースメーカ症例でみられるさまざまな心電図所見―
日本語索引
外国語索引
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
-
全文・
串刺検索 -
目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
-
PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
-
南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
-
iOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:48.9MB以上(インストール時:99.6MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:195.8MB以上
-
AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:48.9MB以上(インストール時:99.6MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:195.8MB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784525222017
- ページ数:178頁
- 書籍発行日:2016年7月
- 電子版発売日:2019年2月27日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。
※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。