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- 生命科学・医療系のための情報リテラシー 第3版 情報検索からレポート,研究発表まで
商品情報
内容
Word、Excel、PowerPointなどの主要ソフトの基本的な使い方から、ChemBioDraw、Accelrys Drawでの化学構造式の描画、情報検索とその信憑性の判断、情報倫理と情報セキュリティ、実験データの整理、論文の作成、学会発表の準備まで、「調べて、まとめて、発表する」ために必要なスキルをこの一冊で身につけることができる。PCを操作する際のちょっとしたコツも随所に紹介している。
序文
まえがき
パーソナルコンピューター(PC)の性能は年々向上しており、インターネットなどの情報通信技術(Information and Communication Technology,ICT)も常に進歩しています。ソフトウェアには便利な機能が次々と搭載されていますが、すべての機能を知っている人はどれだけいるのでしょうか。むしろ、PCを使っているものの、どの場面で、どのソフトウェアの、どの機能を利用すればよいのか、わからない人が多いのではと思います。
インターネットを自由に利用できる環境が自宅にあってPCを使いこなしている学生が大多数だと思います。一方で、スマートフォンが普及し、PCと携帯電話の境目もなくなってきました。みなさんにとって、PCは携帯電話と同じレベルの便利なツールの一つなのでしょう。しかし、理系学生・研究者としてPCを活用するためには、もっと深く理解してほしいことがあります。情報検索とその信憑性の判断、実験データの整理、論文の作成、学会発表の準備など、「調べて、まとめて、発表する」ために必要なICTスキルが学生時代から必要であり、大学では専門分野に合わせてこれらのスキルを学びます。また、インターネット社会で安全にPCを利用するための基本的なICTスキルも身につけなければなりません。現在、PCの操作について説明したさまざまな本が書店に並んでいます。どの本もカラフルでわかりやすく、PCが苦手な人でも読むのが苦にならないように工夫されていますが、それらの本をすべて読破したとしても、理系学生として大学や大学院に通う4~6年間で必要な情報リテラシーは網羅できないと思います。
2010年1月に、この本のもととなる「化学・バイオ・薬学・医療系のための必ず役立つ情報リテラシー」を出版しましたが、その後、Windows 7の普及、Microsoft Office 2010の登場をはじめとしてPCを取り巻く環境が大きく変わってきました。この本は、前書の内容を踏襲しながら、我々がこれまで大学における教育や研究にICTを活用してきた経験に基づいて、大学/ 大学院生活でPCを活用するために必要なICTスキルについて執筆したものです。その内容は、生命科学・医療系分野の学生にとって、これだけは知っておくと便利、というものに絞りました。そして我々が担当している情報科学の講義内容に加えて、なぜその操作を行うのか、どうやったら効率的にPC、ソフトウェアを扱うことができるのか、などの説明も充実させ、読んだ人が「理由はわからないが、何となく操作できるようになる」ではなく、「目的に応じて自分が行う操作を選ぶことができるようになる」ことを目指しています。この本を手に取ったみなさんの中で、PCが苦手だと思っている人には、PCで楽に作業ができる方法が伝わり、少しでも興味をもってPCに向かってくれることを、すでにPCの操作に慣れている人には、PCを効率よく利用するために、こんなスキルがあったのかと思ってもらえることを期待しています。この本を読んだみなさんが、目的に応じてPCを自由自在に使いこなし、さまざまな情報を収集してまとめて発信し、社会へ貢献できるようになったとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
最後に、この本の出版を実現して下さった、丸善出版株式会社 安平進氏、糠塚さやか氏に深謝するとともに、講義プリントに関してさまざまな指摘をしてくれたり、仮原稿に目を通して分かりづらい点などを指摘してくれた学生のみなさんに感謝いたします。
2011年8月
飯島 史朗
石川 さと子
目次
第1章 電子データを取り扱うための基礎知識
[1]ファイル操作
[2]ファイルに関する情報:プロパティ
[3]ファイルの検索
[4]リムーバブルメディアへのデータの保存
第2章 ソフトウェアの種類と機能
[1]基本ソフトとアプリケーションソフト
[2]アプリケーションソフトの機能と特徴
[3]電子データの有効活用
第3章 電子メールの利用
[1]電子メールの特徴
[2]電子メールの構成と基本的な書き方
[3]電子メールの送受信方法
[4]ウイルスや詐欺などの被害にあわないために
[5]電子メール使用上のマナー
第4章 情報倫理と情報セキュリティ
[1]情報倫理とは
[2]個人情報保護の必要性
[3]PCと情報の保護:情報セキュリティ
[4]PCを守るための対策
第5章 報告書の作成(ワープロソフト)
[1]Wordの基本操作
[2]文字列の編集
[3]文字列・段落のレイアウト
[4]置換と検索
[5]表の作成
[6]写真などのデジタルデータの挿入
[7]ヘッダーとフッター
[8]報告書・論文を効率よく作成する機能
[9]他のソフトウェアで作成したデータの利用
第6章 データの分析(表計算ソフト)
[1]Excelの基本操作
[2]セル書式の設定
[3]繰り返しまたは連続した数値などの入力
[4]計算式と関数の利用
[5]セル内容のコピー
[6]データの並び替えと抽出、検索と置換
[7]グラフによる情報の表現・説明
[8]種々のデータを表現するためのグラフの応用
[9]分析ツールの利用――統計解析
第7章 化学構造式の描画
[1]基本操作
[2]化学構造式の描画
[3]化学式の入力
[4]化学反応式、複雑な構造式の描画
[5]化合物の情報の利用
[6]構造式などの描画要素の設定
[7]立体構造の表示
第8章 画像データの取り扱い
[1]デジタル化された画像データの種類
[2]コンピューターでの色の表示
[3]解像度と印刷物の刷り上がり
[4]画像データの圧縮
第9章 研究・調査結果の発表(プレゼンテーションソフト)
[1]プレゼンテーションの基本
[2]PowerPointの基本操作
[3]スライドのデザインとレイアウト
[4]箇条書きによる項目の整理
[5]スライド順序の編集、他のファイルからの挿入
[6]図形などのオブジェクトの挿入
[7]アニメーション効果
[8]ノートの利用
[9]スライドショーの実施
[10]プレゼンテーションの実施
[11]ポスターの作成
[12]他のソフトウェアで作成したデータの利用
第10章 さまざまな情報源と情報の信憑性
[1]情報検索の基本
[2]インターネットを利用した情報検索
[3]学術情報の検索とその情報源
[4]インターネット上のさまざまな情報源
第11章 ICT活用のための著作権と肖像権の考え方
[1]著作権と肖像権
[2]情報発信に電子データを利用する際の注意点
[3]公表された情報の利用
第12章 Webページによる情報の発信
[1]WebページとHTML
[2]Webページを構成する要素
[3]メモ帳を利用したWebページの作成
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書籍情報
- ISBN:9784621302934
- ページ数:324頁
- 書籍発行日:2018年5月
- 電子版発売日:2018年12月14日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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