薬剤ごとの違いがわかる ステロイドの使い分け

  • ページ数 : 365頁
  • 書籍発行日 : 2010年2月
  • 電子版発売日 : 2013年12月6日
4,620
(税込)
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商品情報

内容

豊富な薬剤情報と症例。

薬剤編では、剤型ごとに各薬剤の特徴と違いを徹底解説。疾患編では、各疾患ごとに豊富な症例と処方例を提示し、使い分けを具体的に解説。症状に応じた適切なステロイドの使い分けが根拠からよくわかります!

序文

副腎皮質ステロイド,コルチコステロイド,グルココルチコイドなどと呼ばれているステロイドは,主として抗炎症作用と免疫抑制作用を期待され,多くの疾患,病態に使われている.しかし,実際にはステロイドの生理作用,薬理作用は多くの代謝系や臓器に及び,きわめて幅広い.

そして副作用で大きな問題となる電解質コルチコイド作用を軽減させるためや,血中半減期の延長や受容体との結合を強化する目的で,種々の薬剤が開発され,投与形態もさまざまなものができている.

それでは,多様な疾患・病態に対して,このように多くの種類の薬剤をどのように用いたらよいかという点に関して,最近重要視されている臨床エビデンスは,実はきわめて限られていると言ってよい.合成コルチゾンがはじめて臨床に使われて60年以上経ち,薬価も高くない薬剤を用いた臨床試験が,今後も多く行われることは期待できないであろう.

そこで,使用のノウハウは経験に頼る部分も多くなる.この点では,ステロイドは今まで多くの領域で多くの経験が蓄積されている薬剤と言ってよいであろう.

しかし,一人の医師として,実際に種々の病態にどのようにステロイドを用いたらよいか,ということに関しての情報は簡単には集めようとしても集まらないことが多い.たとえ周りに多くの医師がいる場合でも,よくわからないという答えの方が返ってくることが多い.

本書はこのようなステロイドに関する臨床の状況をふまえ,実際の実践的な経験も含めた情報を少しでも多く

収載することを目的として,医師と薬剤師の多くのエキスパートの方々に執筆いただいた.少しでも読者の皆様の臨床のお役に立てば幸いです.


2010年1月

編者を代表して
山本一彦

目次

第1部 ステロイドの基礎知識

1.ステロイドを使うのはどんなときか

2.ステロイドの作用

3.ステロイドの種類と選び方

4.ステロイドの使い方~初期投与量,減量・離脱,維持量の考え方~

5.相互作用

6.副作用とその予防

7.注意点

第2部 薬剤編

1.経口剤
総論
各論

フルドロコルチゾン酢酸エステル

プレドニゾロン

メチルプレドニゾロン

トリアムシノロン

デキサメタゾン

ベタメタゾン

ヒドロコルチゾン

コルチゾン酢酸エステル

2.注射剤
総論
各論

ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム,ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウム

ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム

デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム

トリアムシノロンアセトニド

プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム

メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム

3.ステロイド外用剤
総論
各論

ストロンゲスト群

ベリーストロング群

ストロング群

ミディアム群

ウィーク群

4.吸入ステロイド
総論
各論

フルチカゾンプロピオン酸エステル(FP)

ベクロメタゾンプロピオン酸エステル(BDP)

ブデソニド(BUD)

シクレソニド(CIC)

5.鼻噴霧用薬
総論
各論

ベクロメタゾンプロピオン酸エステル液状製剤

ベクロメタゾンプロピオン酸エステル粉末製剤

フルチカゾンプロピオン酸エステル

モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物

フルチカゾンフランカルボン酸エステル

6.眼軟膏・点眼液
総論
各論

ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム

ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム・フラジオマイシン硫酸塩配合

デキサメタゾンメタスルホ安息香酸エステルナトリウム

フルオロメトロン

メチルプレドニゾロン・フラジオマイシン硫酸塩配合

プレドニゾロン

第3部 疾患編

1.膠原病

全身性エリテマトーデス(SLE)

関節リウマチ(RA)

多発性筋炎/皮膚筋炎

血管炎症候群

2.血液疾患

自己免疫性溶血性貧血(AIHA)

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)

悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)

多発性骨髄腫

血球貪食症候群

血栓性血小板減少性紫斑病

3.腎疾患

微小変化型ネフローゼ症候群

巣状糸球体硬化症

膜性腎症

IgA腎症

急速進行性糸球体腎炎(RPGN)

4.呼吸器疾患

気管支喘息

特発性間質性肺炎(IIPs)

膠原病随伴性間質性肺炎

好酸球性肺炎

サルコイドーシス

5.脳神経疾患

多発性硬化症(MS)

重症筋無力症(MG)

慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー(CIDP)

急性細菌性髄膜炎

脳腫瘍,脳・脊髄への転移性腫瘍に対する症状緩和

6.甲状腺疾患

亜急性甲状腺炎

7.消化管・肝胆膵

潰瘍性大腸炎(UC)

クローン病

自己免疫性肝炎(AIH)

8.皮膚科疾患

アトピー性皮膚炎

蕁麻疹

虫刺症

薬 疹

自己免疫性水疱症(天疱瘡と類天疱瘡)

結節性紅斑

9.眼科疾患

ぶどう膜炎

結膜炎

特発性視神経炎

10.耳鼻咽喉科疾患

突発性難聴・急性感音難聴

顔面神経麻痺

アレルギー性鼻炎


索引

医薬品索引

事項索引

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書籍情報

  • ISBN:9784758106832
  • ページ数:365頁
  • 書籍発行日:2010年2月
  • 電子版発売日:2013年12月6日
  • 判:B6判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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