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- 救急超音波診
商品情報
内容
もはや当たり前の診察手段、視診・聴診・…“超音波診”!!
いつ、どこで、どんな部位に?エコーの活かせる場面、エコーの限界とは?Point of Careの概念を取り入れた、実践的な救急超音波診の解説書。
序文
序
救急医療の場を傷病と「闘う」という視点から『サッカーの試合』に,そして救急医を『フットボールプレーヤー』に例えるならば,そのポジションは5つです.ドクターカーやドクターヘリを中心にした病院前診療,メディカルコントロール,災害医療は,攻めるポジションすなわち『フォワード』の仕事です.ERで初期診療にあたる人は,攻守を連係し,ゲームコントロールする『ミッドフィルダー』といったところでしょうか.Acute caresurgeonや外傷外科,IVRや緊急内視鏡を主たるサブスペシャリティとする人は,止血や傷病の病勢を抑えて守りを固める『ディフェンダー』.そしてクリティカルケアを担当する人は,傷病に点をとられて負けぬよう最後方で構える『ゴールキーパー』です.さらに,もう1つの重要なポジションはトレーニングを司る『コーチ』です.「急な傷病の予防」のために,救急蘇生法の普及,データバンクに基づく新たな提唱などが役目になります.
どのポジションにおいても共通して求められていることは,「緊急度の高い症例に対する時間との闘い」,すなわち迅速性です.そこで,超音波装置です.従前より,迅速性のみならず,簡便性,非侵襲性からPoint of Care Testing(被検者の傍らで医療従事者が行う検査)の代表格とされてきました.傷病者が動くのではなく,医療従事者が自在に動いて検査を行う.これこそが,限られた時間のなかで対応を強いられる「救急医療」の強力な武器であることは論を俟ちません.
本書では,超音波装置を検査の手技ではなく,診察の一法として用いるように位置づけました.問診,視診,聴診,打診,触診,そして,「超音波診」.聴診器を胸に当てて呼吸音を聴くのが「聴診」,超音波を当てて画像を視るのが「超音波診」です.救急医療における超音波診を「救急超音波診」と呼称し,それにかかわる知識と技能をできるだけ実践的に解説しました.救急医療に携わるすべての人に,そして初学者からエキスパートまで多くの方々にご活用いただければ幸いです.
2016年11月
横浜市立大学医学部救急医学教室
東京大学大学院医学系研究科救急医学
森村 尚登
目次
序
救急超音波トレーニングコース(J-POCKEYSコース)の始動にあたって
1章 総論:救急超音波診
1.救急診療の類型化と救急超音波診
2.救急超音波診のアルゴリズム
3.救急超音波診とその4つの軸~救急医が実施するPoint of Care Ultrasound
4.ショックにおける救急超音波診
2章 診療場面に応じた救急超音波診を実施する
1.救急外来(ER)
①胸痛
②腹痛
2.Critical Care(蘇生処置)
①ショック患者の初期対応
3.集中治療室(ICU)
①volume評価
②心機能評価
③肺エコーと呼吸機能評価(気胸,肺水腫,無気肺を同定する)
④頭蓋内圧評価(ONSD)
⑤深部静脈塞栓症(DVT)評価
⑥チューブ位置確認(挿管チューブ)
3章 マイナーエマージェンシーと救急超音波診
1.マイナーエマージェンシー領域で救急超音波診を行うにあたって
2.筋骨格系
①骨折:橈骨遠位端骨折
②足関節:前距腓靱帯損傷
③アキレス腱断裂
④下腿三頭筋断裂
⑤膝関節:関節水腫
⑥膝関節:Baker囊胞
⑦股関節:limping child(小児股関節痛)
⑧肩関節:腱板(棘上筋腱)断裂
⑨肩関節:石灰沈着性腱板炎
⑩肩関節:三角筋下滑液包炎
3.皮膚軟部組織
①蜂窩織炎
②感染性粉瘤
③皮下異物
4.眼科領域
○眼球エコーを行う前に~眼球エコーで生じる合併症に気をつける
①頭蓋内圧亢進
②網膜剥離,後部硝子体剥離
③網膜中心動脈閉塞症
④眼球破裂
⑤水晶体脱臼
⑥硝子体出血
⑦眼内異物
5.耳鼻咽喉科領域
①副鼻腔炎(上顎洞炎)
②唾石症と顎下腺炎
③扁桃周囲膿瘍
6.泌尿器科領域
①尿管結石・水腎症
②神経因性膀胱:残尿量測定
③精巣捻転(急性陰囊痛)
④精巣上体炎・精巣炎
⑤精巣垂捻転
⑥精巣破裂・挫傷(陰囊外傷)
⑦虚血性/非虚血性持続陰茎勃起症
7.産婦人科領域
①異所性妊娠破裂
②卵巣茎捻転
4章 侵襲的処置の補助的検査としての救急超音波診
1.内頸静脈穿刺
2.鎖骨下静脈穿刺
3.大腿静脈穿刺
4.肘静脈穿刺
5.大腿動脈穿刺
6.橈骨動脈穿刺
7.もっとエコーが使える場所を知ろう!
腰椎穿刺
気管挿管/輪状甲状間膜穿刺
心囊穿刺
胸腔穿刺
腹腔穿刺
5章 超音波検査の基本的知識とリスクマネジメント
おわりに:救急超音波診の普及と今後の展望
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書籍情報
- ISBN:9784758117999
- ページ数:176頁
- 書籍発行日:2016年11月
- 電子版発売日:2018年3月16日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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