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商品情報
内容
ICUで離床を始めたい医師やメディカルスタッフ必携!患者の社会復帰をめざした早期離床プロトコールを大公開.離床を行うためのしくみ作りから実践的スキルまで,対話形式でやさしく楽しく学べます!
■関連書籍
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序文
はじめに
私がまだ若手の救急集中治療医であった頃のICU での話です.ある重症患者を担当し,日々血液検査やX 線写真などの検査結果がよくなるのをみて,私は自信ありげに意気揚々とICU に来ました.しかし,患者の顔を見て衝撃を受けました.前日より明らかに疲れ,やつれ,まるでどんどん重症化しているようでした.自分は一体何をしているのか,間違った治療をしているのだろうか.早期離床やPICS に携わるきっかけとも言える出来事でした.そのときの私は,患者さんの人生・未来に思いをはせることができていなかったように思います.
現在は空前の離床ブームと言っても過言ではないでしょう.各学会が,こぞってこのテーマを取り上げ,さまざまなシンポジウムやパネルディスカッションが組まれているのを皆様も目にしたことがあるのではないでしょうか.患者,家族,そして社会に大きな損失をもたらすICU 退室後症候群(PICS)にスポットライトが当たり,その対策に医学会が一丸となって取り組んでいます.救命ばかりが議論されてきた一昔前と比べると,これは非常によい傾向だと思います.しかし,最近は少し過熱し過ぎて方向性が違うのではと思うことがあります.早期離床というのはただのツールであり過程です.患者が社会に帰るにあたり必須のものではありません.どうしたら上手く離床が達成できるのか,どのような離床のシステムがよいのかといった議論ももちろん大切ですが,そこで議論が終わってしまっていることが近頃は見受けられるようになりました.過程は結果のためにあります.結果とは言うまでもなく患者の社会復帰です.患者が社会へ帰るために本当は何が必要なのかをわれわれは見極めなければなりません.本書では,結果を見据え,その過程をよりよいものにするためにわれわれに何ができるのか,を詰め込んだつもりです.
私にも家族がおり,この本を手にしてくださった皆様にも家族がいらっしゃると思います.大切な人がいざ重症患者としてICU に入ったときに,受けてもらいたいと思えるような医療を日本各地で実現するために本書が少しでもお役に立てば幸いです.
2019年6月
著者を代表して
劉 啓文
目次
第1章 PICSと早期離床の基礎知識
1.PICS(Post Intensive Care Syndrome)
2.早期離床
第2章 早期離床の実践
1.エビデンスを実臨床の世界に 〜Quality Improvement キャンペーンのモデル
2.実践編①人を集めよう 〜対PICSの戦略会議
3.実践編②院内整備をしよう 〜施設のバリアをクリアした前橋早期離床プロトコールの作成
4.実践編③実際にやってみよう 〜そして成功症例は共有する
5.実践編④評価し,さらなる向上につなげる 〜常に流動性のあるフィードバックシステムを
第3章 病態ごとの離床のヒケツ
1.鎮痛・鎮静・せん妄・睡眠の整備 ~PADIS 2018
2.敗血症の離床 〜カテコラミンを恐れない
3.CRRT中の患者の離床 〜デバイスを恐れない,患者は動きたいと思っている
4.脳卒中の離床 〜離床のタイミングと脳循環の管理がポイント
5.静脈血栓症のある患者の離床 〜一体いつまで寝かせているんですか??
6.各離床レベルでの工夫・注意点 〜明日から使える離床のTips
7.ECMOの離床 〜高い安全性の維持がECMO離床のキモ
第4章 早期離床のこれから
1.多様化するバンドル!のるか?そるか? 〜ABCDE・FGHIバンドル
2.早期離床の可能性 〜患者をよくし,病院を変える
3.ICUで生活する
4.家族も支えを必要としている
5.日常生活をとり戻し,明日をきりひらく
おわりに
付録
索引
column
①用語の整理
②抑制帯は必要?不必要?
③早期離床の歴史その1 〜戦争と早期離床
④早期離床の歴史その2 〜20世紀と現代の早期離床:ICUの昔と今
⑤いろいろな離床器具
⑥リハ科が参戦!前橋ICLS(心肺蘇生コース)
⑦本音シリーズその1 〜医師,看護師,理学療法士の本音
⑧早期離床・リハビリテーション加算
⑨離床困難症例
⑩早期離床は有害!?
⑪本音シリーズその2 〜患者の本音
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書籍情報
- ISBN:9784758118538
- ページ数:224頁
- 書籍発行日:2019年7月
- 電子版発売日:2019年7月5日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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