骨盤臨床解剖に基づく 婦人科手術のキーポイント

  • ページ数 : 137頁
  • 書籍発行日 : 2005年4月
  • 電子版発売日 : 2014年7月4日
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内容

産婦人科の手術対象となる臓器は、子宮、卵巣、卵管、膣、会陰などの女性の生殖臓器であり、臓器摘出、腫瘍摘出から、機能再建、形成に至るまで、多くの種類の手術がある。

そこで本書では産婦人科手術は名人芸ではなく、誰でも受け入れられる、誰にでも出来る、合理的で安全で確実な方法でなければならないという考えのもと、婦人科手術を解説する。

目次

基本編 安全・確実な手術のための骨盤臨床解剖の理解とストラテジー

I はじめに

Ⅱ 安全・確実な手術のための前提条件

1 患者の術前状態の把握-リスク因子の評価ができること

2 合併症患者の術前の評価をしておく

3 麻酔科と他科との緊密な連携をとる

4 術後合併症予防とその早期発見および対策を行う

Ⅲ 安全・確実な手術とは

1 手技からみた安全性

2 腫瘍学上の安全性

3 確実性

IV 安全・確実な産婦人科手術のトレーニングガイドライン

V 骨盤内手術の基本的指導目標

V-1 骨盤臨床解剖の理解

1 組織間隙の展開の臨床的意義

2 骨盤結合織の構成

3 直腸側腔

4 膀胱側腔

5 膀胱腟間隙

6 直腸腟間隙

V-2 組織と血管の遊離・結紮・切断

1 子宮動脈の上行枝の遊離

2 子宮と子宮付属器を切り離す場合

3 基靱帯血管の処理

V-3 出血を最少にする工夫をする

1 摘出臓器の血流をあらかじめ遮断しておく

2 子宮と直腸の強固な癒着の場合は,剥離面からの出血をふせぐために,血流が遮断されるまでは剥離しない

3 卵巣固有靱帯と卵管間膜・卵管とを分けて分離・結紮し,切断して子宮から卵巣を外す

4 子宮摘出の際は腟断端を挟鉗してから切断する

V-4 尿管の確認と広間膜後葉からの遊離

V-5 ドレーンの適切な留置

VI 子宮への動脈血流の遮断による血流の変化

1 正常な子宮体部と頸部の血流

2 子宮動脈上行枝の血流遮断

3 子宮動脈本幹の血流遮断

4 内腸骨動脈の血流遮断

5 総腸骨動脈と大動脈の一時的血流遮断

応用編 単純子宮全摘術,難しい子宮全摘術,広汎子宮全摘術

VII 単純子宮全摘術

1 仙骨子宮靱帯の重要性を認識する

2 子宮動脈上行枝を遊離し単独で結紮切断する

3 基靱帯の子宮頸部付着部から尿管までの距離は約13~15mmである

4 卵巣固有靱帯と卵管間膜血管・卵管は別々に結紮切断する

5 腟壁は挟鉗してから切断・縫合する

VIII-A ダグラス窩閉塞を合併した子宮内膜症・子宮腺筋症の腹式単純子宮全摘術

1 手術方法の選択

2 ダグラス窩閉塞を伴う子宮内膜症第Ⅳ期症例の骨盤内所見の特徴と問題点

3 手術に関連した問題点と対策

VIII-B 難しい腹式単純子宮全摘術の症例

1 チョコレート嚢胞の穿刺吸引

2 尿管の遊離と両側子宮動脈本幹の結紮

3 卵管,卵管間膜血管,卵巣固有靱帯の分離結紮

4 右側および左側子宮動脈上行枝の分離結紮

5 膀胱腟間隙の展開と前腟壁切開

6 直腸の子宮後壁からの癒着剥離

7 基靱帯の結紮切断

8 仙骨子宮靱帯と腟後壁の結紮切断

9 腟断端の処理と剥離創面の縫合止血

10 腹膜縫合終了時

IX-A 広汎子宮全摘術

1 指導上の留意点

2 標準的術式の手順

IX-B 広汎子宮全摘術の症例

1 左右膀胱側腔,直腸側腔,膀胱腟間隙,直腸腟間隙の展開

2 基靱帯の血管の分離・結紮・切断

3 リンパ節郭清の準備

4 直腸腟中隔の分離切断

5 膀胱子宮靱帯前層と後層の処理

6 傍腟結合織を腟壁から遊離して結紮・切断する

7 腟壁の切断

X 出血量の目標

XI 学び方と教え方

XⅡ おわりに


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書籍情報

  • ISBN:9784758305235
  • ページ数:137頁
  • 書籍発行日:2005年4月
  • 電子版発売日:2014年7月4日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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