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- これから始めるカテーテルアブレーション
商品情報
内容
心臓電気生理学的検査から、各疾患別カテーテルアブレーションの実手技、トラブルシューティングまで簡潔解説。上室頻拍、心房細動、心室頻拍にわけ、初学者が知っておくべきテクニックや合併症対策が満載の実践的入門書。
大人気の「これから始める」シリーズです!
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序文
はじめに
私とカテーテルアブレーションの出会いは大学病院での研修医1年目でした。当時は高周波アブレーションが開始されたばかりであり,月に数例の発作上室頻拍症を数時間かけて行っている程度でした。しかも現在のような専用のEPラボもなく,最大6チャネル程度の心内心電図を見ながら電気刺激を行い,心内心電図記録用紙に鉛筆で刺激周期を書き込み,デバイダーを用いて測定を行うという現在では考えられないような古典的な方法で行いました。虚血性心疾患に対する冠動脈ステント治療が登場し,華やかなPCIが行われている一方で,不整脈を専門とする循環器内科医は「変わっている」とか「マニアック」などという印象で当時は見られていたと思います。ただし,自分自身ではじめて副伝導路の焼灼に成功したときの喜びは非常に大きなものがありました。
その後,私自身が現病院のレジデントの頃には,多極カテーテルや8mmチップのアブレーションカテーテルなどの登場により,通常型心房粗動に対するカテーテルアブレーションも標準的な治療となりました。さらには3Dマッピングの登場によって,2000年代以降は心房細動や心房頻拍,心室頻拍などの過去には「難治性」といわれていた不整脈の治療も可能となるなど,目覚ましい進歩を遂げています。現在ではカテーテルアブレーションは循環器診療の中では欠かせない治療の1つとなっていますが,心内心電図の解釈や病態の理解など,経験や興味がないと苦手意識が強くなる分野の1つであろうと思います。
本書では,今現在,実際の現場で後進の指導にあたっている先生方にお願いし,カテーテルアブレーションをこれから始める医師やメディカルスタッフになるべくわかりやすいように,心臓電気生理学的検査所見や代表的な頻脈性不整脈の治療に関して解説していただきました。本書がカテーテルアブレーションへの興味の第一歩となり,今後の診療に役立てていただければ幸いです。
平成28年2月
公益財団法人 心臓血管研究所付属病院循環器内科不整脈担当部長
大塚 崇之
目次
Ⅰ 心臓電気生理学的検査
1 まずはここから! 電極カテーテルの留置と洞調律中の心内心電図
2 どうやって電気刺激を行うの? 心臓電気生理学的検査における刺激方法
3 心房を刺激するとどんな所見が得られるの? 心房刺激による心臓電気生理学的検査の所見
4 心室基本刺激でなにがわかる? 心室刺激による心臓電気生理学的検査の所見
5 Para-Hisペーシングってなに? 方法とその解釈
6 この頻拍はなんだろう? 房室回帰性頻拍と房室結節回帰性頻拍の鑑別
7 いつもと違うPSVTがでている!? Long RP'頻拍と鑑別法
8 エントレインメントペーシング(entrainment pacing)ってなんだろう? 方法とその解釈
9 ペースマップってどうやって行うの?
10 3Dマッピングを使うとなにがわかるの?
Ⅱ カテーテルアブレーション
1 WPW症候群: 診断,アブレーションのピットフォール
2 特殊な副伝導路
3 房室結節回帰性頻拍(AVNRT)
4 ATP感受性心房頻拍
5 通常型心房粗動
6 開心術後の心房頻拍
Ⅲ カテーテルアブレーション 心房細動
1 心房中隔穿刺(Brockenbrough法)のポイント
2 肺静脈隔離術 ①リング状カテーテルの留置方法と電位の解釈
3 肺静脈隔離術 ②マッピングシステムの活用方法
4 肺静脈隔離術 ③カテーテル操作の注意点とエンドポイント
5 肺静脈隔離術 ④合併症とその対策
Ⅳ カテーテルアブレーション 心室頻拍
1 流出路起源心室頻拍/心室期外収縮
2 ベラパミル感受性心室頻拍
3 器質的心疾患を伴う心室頻拍
4 心外膜アプローチの方法と合併症対策
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書籍情報
- ISBN:9784758314305
- ページ数:224頁
- 書籍発行日:2016年3月
- 電子版発売日:2017年5月2日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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