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循環器診療に活かす 心臓血管解剖学[動画付き]
国立循環器病研究センター病理部 (編集) / メジカルビュー社
商品情報
内容
心臓の病理解剖学は臨床的に得られる心電図,心エコー図,カテーテル検査,心血管造影などの種々の電気的・血行力学的データと対比することによってさらに理解が深まり,臨床データも解剖学的裏付けがあってこそ確立される。循環器臨床医は常に,病変の質だけでなく心臓全体のなかでの分布や病変相互の関連,時間的経過などを洞察して論理的矛盾のないストーリーを頭のなかで組み立てる必要があり,解剖の知識は必須である。本書は,国立循環器病研究センター病理部がもつ心臓解剖所見を余さず網羅した心臓解剖書である。500点を超える鮮明な解剖・病理写真に加え,解剖動画データによってより深い理解を可能にした,“国循”の英知を結集した一冊である。
序文
刊行にあたって
循環器病理,特に心臓の病理は,私が病理学に入門した30年前までは剖検でしか体験できませんでした。一方,循環器内科医も形態にはあまり興味がなく,悪性疾患が少ないこともあって,病理診断を必要とすることもなかったと思われます。ところが,今や画像診断の発達に伴い臨床のニーズと相まって,臨床家がリアルワールドである心臓のマクロ・ミクロに興味をもつようになり,今こそ心臓の構造,形状を再勉強するときがきました。
本書は,国立循環器病研究センター病理部がこれまで行ってきた膨大な病理解剖の蓄積から,形態の全貌解明に挑戦した日本で初めての心臓解剖書です。「Ⅰ ウォームアップ:心血管疾患の診断・治療に必要な正常形態の理解」,「Ⅱ 治療に必要な基礎知識:心血管疾患の検査,治療時に必要な解剖学」,「Ⅲ 代表的な心血管疾患」の3章立てとし,正常心臓の構造(Ⅰ)から,カテーテル治療やペースメーカーリード装着時に基礎知識として知っておかなければならない解剖(Ⅱ),さらには,虚血性心疾患や,肥大型心筋症などの病態では,具体的にどこにどのような形態変化が起きているか(Ⅲ)などを詳述し,心臓という臓器を網羅的に学べるよう内容を組み立てました。企画・構成にあたっては,私・植田初江と松山高明先生(現・京都府立医科大学細胞分子機能病理学)とで頭を悩ませ,循環器診療に携わる先生方に知っていてほしい心臓解剖のすべてを凝縮しました。
また,本書には,「弓部三分岐と粥状硬化」,「拡張型心筋症」を解説した,松山医師撮影による2本の動画を付録しています。実際の動画で見ていただくことで,心臓や血管の構造を,立体的により深くご理解いただける貴重な資料であると自負しております。ぜひ合わせてご覧いただきたいと思います。
最後に,心疾患を抱える患者さんの一助となるべく,日々の業務に真摯に取り組み,多忙ななかで本書の執筆に尽力してくれた,当センター病理部のスタッフおよび当センターで研修され,いまは全国で循環器診療の最前線を担っているOB,OGの先生方に,この場を借りて心から御礼申し上げます。また,月刊誌『Heart View』の連載「臨床心臓血管解剖学」全26回を,このような単行本にまとめ上げていただいたメジカルビュー社吉田富生氏,高橋範子氏,三宅優美子氏ほか編集部の皆様に感謝致します。
2016年9月
国立研究開発法人国立循環器病研究センター病理部部長/ バイオバンク長
植田 初江
目次
Ⅰ ウォームアップ:心血管疾患の診断・治療に必要な正常形態の理解
1. 臨床心臓解剖学への誘い ―Living Heart Anatomy―
2. ヒト心筋と血管の組織構造
3. 両心房の肉眼的構造
4. 両心室の肉眼的構造
5. 弁の構造(房室弁,動脈弁)
6. 冠動脈(末梢構造まで)の支配領域
7. 刺激伝導系の構造
Ⅱ 治療に必要な基礎知識:心・血管疾患の検査,治療時に必要な解剖学
1. カテーテル手技に必要な血管の解剖学
a. 大動脈弓からの分枝
b. 腹部大動脈の主要分岐
c. 大腿動脈・大腿静脈
d. 頸動脈,頸静脈,鎖骨下静脈
e. 橈骨動脈
2. ペースメーカリードの装着に関して
a. 右心耳の構造
b. 心房中隔の構造
c. 心静脈の分布と冠静脈洞の解剖
d. 右室心尖部
e. リードの癒着
Ⅲ 代表的な心血管疾患
1. 虚血性心疾患, 冠動脈
2. 弁膜症,感染性心内膜炎,人工弁の異常
3. 特発性心筋症
4. 二次性心筋症(二次性心筋疾患)
5. 大動脈硬化症(粥状硬化症),大動脈解離と大動脈瘤
6. 血管炎(炎症性大動脈疾患)
7. 肺高血圧症
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書籍情報
- ISBN:9784758314343
- ページ数:226頁
- 書籍発行日:2016年9月
- 電子版発売日:2019年1月16日
- 判:A4変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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