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チーム力Up 脳血管内治療 ― カテーテルスタッフの必須知識

  • ページ数 : 240頁
  • 書籍発行日 : 2015年3月
  • 電子版発売日 : 2018年8月31日
6,380
(税込)
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商品情報

内容

よりスムーズに,より質の高い脳血管内治療を提供するために,すべてのカテーテルスタッフが知っておくべきポイントが満載の1冊

解剖や機器など,治療に必要な基礎知識が得られ,次に術前〜術中〜術後の流れが時系列でわかるように構成。さらに,実際よく手術が行われる代表的な疾患を挙げ,各特性を知ったうえで具体的な症例を用いた治療方法を解説しています。

序文

脳血管内治療は,カテーテルを用いて脳血管異常を治療する低侵襲手術であり,年々治療数が増加しています。この治療は従来の開頭手術などとは大きく異なる方法であり,使用機器やデバイスも多く,スタッフの役割も外科手術とは大きく異なります。このため本書ではこの治療にかかわるスタッフのチーム力をアップさせることに主眼を置き,その必須知識を網羅しました。

まず第Ⅰ章では,脳血管内治療の歴史と治療の流れ,そして各スタッフの役割について解説しました。治療の流れと自分たちの役割をまず明確にしましょう。

次に第Ⅱ章では血管内治療に必要な血管の解剖を紹介しました。「神経解剖は難しくてわかりにくい」といった意見も聞かれますが,この治療においてはまず血管の解剖だけでいいので理解してください。そうすると「術者が今どこに,何をしようとしているのか」がわかるようになります。本章を読んだ後,治療の際に図と照らし合わせるようにすると,回を重ねるごとに理解が深まると思います。

第Ⅲ章では脳血管造影機器や各種検査,そして使用するデバイスを理解しましょう。この治療は使用する機器やデバイスがとても多いのが特徴です。各社からデバイスが発売されていて,術者によって好みも違いますし,デバイス同士の相性もあります。ぜひ名前を覚えてみましょう!きっと治療がよくわかるようになるはずです。

第Ⅳ~Ⅵ章では術前,術中,術後の患者管理を中心に詳しく解説しました。ここはまさに本書の中心部分です。じっくりと読み込んでください。

第Ⅶ章では代表的な7つの疾患にフォーカスを当てました。自分が各疾患を担当する前日に読んでおくと治療の理解が深まると思います。

さて本書で知識を深めたら,早速明日からの治療に積極的にかかわってみてください。きっと内容がよくわかるようになって,面白くなるはずです。スタッフのみなさんが熱心に取り組めば,治療の結果もきっとよくなります。本書を通じて,みなさんのチーム力が大きくアップすることを願っています。


2015年3月

兵庫医科大学脳神経外科学講座主任教授
吉村 紳一

目次

Ⅰ 脳血管内治療とは

脳血管内治療の歴史

脳動脈瘤

動脈硬化性病変

超急性期脳梗塞

脳動静脈奇形(AVM),硬膜動静脈瘻(dAVF)

まとめ

脳血管内治療の流れ

術前準備

穿刺

ガイディングカテーテルの誘導

マイクロカテーテル操作

止血

各スタッフの役割

情報収集

手術室の準備

患者入室

消毒・ドレーピング

局所麻酔

治療開始

シース抜去,止血,退室

Ⅱ 治療に必要な解剖を理解する

脳血管の走行−大動脈弓部〜頚部

大動脈弓部の解剖

頚動脈の解剖

穿刺部動脈の解剖(シースイントロデューサーの挿入)

脳血管の走行−頭蓋底部〜頭蓋内

頚部の解剖

外頚動脈(ECA)の解剖

内頚動脈(ICA)の解剖

椎骨脳底動脈系の解剖

静脈系の解剖

画像からみた解剖

CT

MRI

血管造影

Ⅲ 治療で使用する機器とデバイスを知る

脳血管造影機器

血管造影装置と周辺機器

血管内画像診断機器

その他の機器

血管造影画像・診療支援画像や機能など

脳血管内治療に向けた機器の準備

超音波検査,SPECT,PET

超音波検査

PET/ 脳血流SPECT

デバイス(カテーテル,コイルなど)

デバイスについて

デバイスのサイズ単位について

Ⅳ 術前−手術をスムーズに進めるために

患者管理(〜術前,当日,〜入室まで)

入院後の看護

術前の看護

手術当日の看護

使用機器の準備

測定に使用する機器

治療に使用する機器

塞栓物質

緊急対応物品・薬剤

手術室の環境設定

安全な環境づくり

安心できる環境づくり

被ばく

手術室内の環境

各スタッフの役割・心構え

脳血管内治療におけるスタッフのチーム構成

脳血管内治療における放射線技師の役割

被ばく対策

救急時の対応

急性期脳梗塞

くも膜下出血(SAH)

最後に

Ⅴ 術中−緊急時もあわてず行動するために

患者管理(入室後〜退室まで)

患者入室・申し送り(病棟・救急初療→ IVR センター)

患者準備

手術開始

退室

起こりうる合併症

バイタルモニターからわかること

患者からわかること

透視モニターからわかること

最後に

緊急時の各スタッフの役割

応援依頼の体制

治療中に起こりやすい合併症

Ⅵ 術後−QOL・ADLの向上をめざして

患者管理(術直後〜退院までのケア)

術後観察のポイント

主な合併症

早期離床に向けて

退院後のケア(リハビリテーションなど)

退院後のケアに必要な術後の評価

退院調整〜退院(転院)

退院後

退院後のリハビリテーション

脳科学に基づいたリハビリテーション「ニューロリハビリテーション」

脳卒中とうつ(うつ状態)

術後カンファレンス

術後カンファレンスの実際

症例提示を受けて,検証すべきこと

手術症例を記録に残す

まとめ

Ⅶ 各疾患の特性を知って治療に活かす

動脈瘤(破裂・未破裂,症候性,大型,解離性)

基本情報

手術手技

術前,術中,術後管理

症例提示

脳動静脈奇形

基本情報

手術手技

術前,術中,術後管理

症例提示

頭蓋内硬膜動静脈瘻

基本情報

手術手技

術前,術中,術後管理

症例提示

頚動脈狭窄症

基本情報

手術手技

術前,術中,術後管理

症例提示

急性脳血管閉塞

基本情報

手術手技

術前,術中,術後管理

症例提示

脳腫瘍

基本情報

手術手技

術前,術中,術後管理

症例提示

脊椎脊髄疾患

基本情報

手術手技

症例提示


コラム

脳ドック

SCU(脳卒中ケアユニット)

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書籍情報

  • ISBN:9784758315555
  • ページ数:240頁
  • 書籍発行日:2015年3月
  • 電子版発売日:2018年8月31日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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