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- 神経内視鏡治療 スタート&スタンダード
商品情報
内容
脳神経外科のサブスペシャリティーのなかで若手脳神経外科医の参入が多い分野の1つが神経内視鏡である。日本は世界で最初に神経内視鏡の分野に取り組んだ国の1つであり,日本神経内視鏡学会も設立されて四半世紀を数える。この間,技術も機器も進歩を続け,神経内視鏡は脳深部に対する小侵襲手術として,また支援手術として確立した。本書はこれから神経内視鏡による手術を本格的にはじめようとする医師だけでなく,すでに取り組んでいる医師にとっても現時点でのスタンダード手技を学ぶことができる一冊である。
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序文
日本神経内視鏡学会の会員数が2,000名を越えました。日本脳神経外科学会の関連学会のなかで会員数が毎年大きく右肩上がりになっている学会の1つが日本神経内視鏡学会です。年次学術総会には多くの若手の脳神経外科医が参加し,いかにこの分野が注目を集めているかを感じます。新たに神経内視鏡治療を学びたい,そして治療に活かしたいという医師は確実に増加しています。外科手術は低侵襲性を求められる時代になりました。神経内視鏡による外科治療は,脳神経血管内治療と並んで患者への負担を軽減できる治療手技です。
水頭症,脳内血腫,下垂体腫瘍などに対する神経内視鏡治療はすでに保険収載され,治療の第一選択になっています。そして神経内視鏡治療の適応はさらに広がりつつあります。この治療法のスタートを切るために参考となる書籍,スタンダードのテクニックをわかりやすく書いた書籍が求められています。本書は,「神経内視鏡をこれからはじめる,あるいははじめたばかりで手技の上達を目指す医師のための書籍」を企図し,神経内視鏡による手術機会の多い疾患を中心に解説する入門的な書籍です。一方で「スタンダード」に表されているように,すでに神経内視鏡の技術を一定レベルまで習得している医師も,現在のスタンダードを学ぶことができます。
前半の「スタート編」では神経内視鏡の歴史,現状分析から入り,セットアップやトレーニング,手術の際知っておくべき解剖・内分泌の知識,ハンズオンセミナーや技術講習会でよく取りあげられる機器の知識と扱い方および基本手技など,手術開始までの流れが入門者にもわかりやすく,項目立てられています。そして後半の「スタンダード編」では,症例数の多い疾患を中心に,現在のスタンダードな治療手技が解説されています。いずれも,図や写真を豊富に使い,理解しながら読み進んで行きやすいと思います。
本書は手術手技を中心に解説されていますが,実は神経内視鏡の分野は,機器自体,あるいは周辺の道具の開発が進んでいる分野であることを忘れてはならないでしょう。これが若手医師を引きつける魅力ともなっています。より細径の神経内視鏡はワーキングスペースを広げ,3D,4Kなどの超高画質・立体画像の発展で手術の正確度・安全度はますます向上しています。本書でスタート&スタンダードをマスターし,さらにその上のレベルに進んでいただきたい。本書の発行所のメジカルビュー社から,近々,『新NS NOW』シリーズ「Advanced神経内視鏡手術」の発行が予定されていて,より高いところを目指す読者の期待にお応えできると思います。本書で学んだ神経内視鏡技術が,多くの患者さんを助ける道に通じると信じています。
2018年11月
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科脳神経外科学教授
伊達 勲
目次
I スタート編
神経内視鏡をはじめる人のために
神経内視鏡手術のセットアップと周術期管理
神経内視鏡手術のoff the job training
神経内視鏡手術に必要な解剖 脳室系
神経内視鏡手術に必要な解剖 下垂体・頭蓋底
内視鏡的下垂体手術に必要な内分泌の知識
神経内視鏡手術の基本操作
II スタンダード編
水頭症と第三脳室底開窓術
くも膜囊胞
脳内血腫
下垂体手術
脳室内腫瘍生検と摘出
内視鏡支援手術
脊髄手術と内視鏡
神経内視鏡手術のリスクマネジメント
Endoscopeからexoscopeへ,そして3D heads-up surgeryへ
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書籍情報
- ISBN:9784758318488
- ページ数:184頁
- 書籍発行日:2018年12月
- 電子版発売日:2019年7月26日
- 判:B5変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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