急性期のリハビリテーション医学・医療テキスト

  • ページ数 : 196頁
  • 書籍発行日 : 2020年2月
  • 電子版発売日 : 2020年3月13日
3,960
(税込)
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商品情報

内容

急性期リハビリテ-ション医療では全身状態を見て、救命は当然のことながら、活動性改善のため、全身を視野に入れ治療する。診察と検査により、適切な診断がついた状態で最適な活動性改善、可能な限り高負荷・長時間のリハビリテーション医療を提供するのである。リハビリテーション医療はプロフェッショナルなチーム医療であり、急性期医療における知識と技術に習熟した療法士が実践しないと危険である。もちろん看護師の協力は必須である。急性期から患者の活動性を良くしようという志のある療法士と看護師にはできるだけ本書に目を通してほしい。本書を読めば、幅広い知識と技術が自ずと身につき、実践すれば、患者の活動性が驚くほど改善する。

序文

巻頭言

本邦におけるリハビリテーション医学・医療の原点は戦前の急性灰白髄炎(脊髄性小児麻痺:ポリオ)、骨・関節結核、脳性麻痺などの肢体不自由児に対する療育にあるとされている。戦中は戦傷により、戦後と高度成長期には労働災害や交通事故により対象となる患者が増加した。その際には四肢の切断・骨折、脊髄損傷のリハビリテーション医学・医療が大きな課題となった。そして、超高齢社会となった現在、リハビリテーション医学・医療の対象として、小児疾患や切断・骨折・脊髄損傷に加え、中枢神経・運動器(脊椎・脊髄を含む)・循環器・呼吸器・腎臓・内分泌代謝・神経筋疾患、リウマチ性疾患、摂食嚥下障害、がん、スポーツ外傷・障害などの疾患や障害が積み重なり、さらに周術期の身体機能障害の予防・回復、フレイル、サルコペニア、ロコモティブシンドロームなども加わり、ほぼ全診療科に関係する疾患、障害、病態を扱う領域になっているといっても過言ではない。しかも、疾患、障害、病態は複合的に絡み合い、その発症や増悪に加齢が関与している場合も少なくない。


リハビリテーション医学にもとづいたリハビリテーション医療では、リハビリテーション科医、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、義肢装具士、歯科医、看護師、薬剤師、管理栄養士、公認心理師/臨床心理士、社会福祉士/医療ソーシャルワーカー、介護支援専門員/ケアマネジャー、介護福祉士などが医療チームを形成し実践しているのが特徴である。また、近年、急性期、回復期、生活期といったphaseでもリハビリテーション医学・医療の充実が求められている。特に、従来あまり顧みられなかった急性期のリハビリテーション医学・医療が注目されている。急性期のリハビリテーション治療が積極的に行われることによって治療期間が短縮し、回復期・生活期の活動性が飛躍的に向上することが明らかにされつつある。


急性期のリハビリテーション医学・医療を正しく理解し修得するためには適切なテキストが必要である。本書は日本リハビリテーション医学教育推進機構、日本急性期リハビリテーション医学会、日本リハビリテーション医学会が企画編集したテキストである。実践的な診療を中心に記載されている。本書の作成に献身的に携った先生方に深謝する。


医師・専門職をはじめとしてリハビリテーション医学・医療に関係する方々に是非活用していただきたいテキストである。本書が急性期のリハビリテーション医学・医療の発展と普及に役立つことを心から願っている。


2020年1月

日本リハビリテーション医学教育推進機構理事長
日本リハビリテーション医学会理事長
久保 俊一

目次

1章 急性期のリハビリテーション医学・医療 総論

1. 急性期のリハビリテーション医学・医療の概要

2. 急性期のリハビリテーション診療の基本

3. 座位・起立訓練の効果

4. 運動療法

5. 骨関節障害に対する固定および免荷時のリハビリテーション治療

6. 脊椎疾患における急性期のリハビリテーション治療

7. 装具療法

8. コミュニケーション障害に対するリハビリテーション治療

9. 高次脳機能障害に対するリハビリテーション治療

10. 摂食嚥下障害に対するリハビリテーション治療

11. 周術期のリハビリテーション治療

12. ロボットを活用したリハビリテーション治療

2章 急性期のリハビリテーション診療の実際

1. 急性期のリハビリテーション診断

2. 急性期のリハビリテーション治療

3. 訓練時のモニター等による観察

4. 急性期の薬物療法の理解

5. 引き抜き事故防止

3章 急性期のリハビリテーション治療 実践例

1. 脳血管障害 症例1~14R

2. 脊髄損傷  症例1~6

3. 呼吸器疾患 症例1、2

4. 循環器疾患 症例1~7

5. 運動器疾患 症例1~4

6. 神経筋疾患 症例1~5

7. 周術期症例1~3

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書籍情報

  • ISBN:9784765317955
  • ページ数:196頁
  • 書籍発行日:2020年2月
  • 電子版発売日:2020年3月13日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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