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- ポイントで学ぶ小児麻酔50症例
商品情報
内容
麻酔管理を自ら考える中で,最低限やるべきこと,やってほしくないことは“DOs & DON’Ts”の形でまとめられており,初心者でも最低限のスタンダードから外れない形で計画が立てられるように配慮した。また,麻酔管理において専門家の中でも意見が別れている項目に関してはPros & Consの形でまとめた。この項目に書かれていることは今後の重要な臨床研究テーマでもあり,小児麻酔を専門とする麻酔科医はこれらの項目に解答が用意できるように研究を進めていかなければならない部分でもある。
序文
監修者序文
ここ数年の間に日本の小児麻酔はヒトの面で大きな拡大をみせている。小児麻酔科医の学術団体である日本小児麻酔学会の会員数は,2014年に1,000人を突破して2017年現在では1,300人を超えている。これは2014年に故・堀本洋先生のご尽力で設けられた小児麻酔認定医制度によるところが大きい。また,日本麻酔科学会専門医制度にも小児症例の経験症例数が明示され,麻酔科専門医になるためには一定の小児麻酔経験が必須となっている。このため,長らく人材確保に悩んでいた各地の小児病院の麻酔科には研修希望者が殺到するようになり,人員枠の調整に頭を悩ませている施設も出現するようになった。
小児麻酔は歴史的にみても麻酔科学のサブスペシャリティとして確立した分野といえる。小児麻酔に特徴的ないくつかの疾患や病態では,麻酔管理に際して特有の考察が求められる場合が少なくない。しかしながら,現在の日本の状況では小児麻酔に専従している麻酔科医の数は十分とはいえず,多くの症例が小児麻酔を必ずしも専門としない麻酔科医により取り扱われているのが現状である。本書では一般の麻酔科医を対象として小児麻酔の代表的な疾患や病態を取り上げ,それぞれ専門の先生方に解説をお願いすることとした。
本書ではすべての項目において実際の症例呈示から始まっている。その後に,その疾患の病態生理の解説があり,それに基づいた術前評価の注意点に関する記述が続く形となっている。臨床現場での担当症例の評価から具体的な麻酔管理計画の策定に続く流れをイメージしている。周術期管理の解説では,単にマニュアル的な記述とならないように十分に注意して編集を行った。これには,マニュアルに従って症例をこなすのではなく,疾患・病態全体を理解したうえで自ら周術期管理を組み立てられるような麻酔科医を目指してもらいたいという意図がある。麻酔管理を自ら考える中で,最低限やるべきこと,やってほしくないことは"DOs & DON'Ts"の形でまとめられており,初心者でも最低限のスタンダードから外れない形で計画が立てられるように配慮した。また,麻酔管理において専門家の中でも意見が別れている項目に関してはPros & Consの形でまとめた。この項目に書かれていることは今後の重要な臨床研究テーマでもあり,小児麻酔を専門とする麻酔科医はこれらの項目に解答が用意できるように研究を進めていかなければならない部分でもある。各項目の最後には執筆者が考えた管理方法を呈示したが,これが唯一の正答というわけではない。
本書の企画は編集者である小原,釜田の両先生が中心になって行った。両先生ともに北米の小児病院で研修を行い,臨床現場で教育を受けた経験を持っている。北米での臨床研修は相当の熱意がなければやり遂げることができないが,困難を乗り越えた彼らが得たものも大きかったはずである。本書を通じて彼らの熱意が若い研修医達に伝わり,彼らを目標とする若き小児麻酔科医が出現することを願っている。
平成29年10 月
埼玉県立小児医療センター麻酔科部長,東北大学医学部臨床教授
蔵谷 紀文
目次
ポイントで学ぶ小児麻酔50症例
1 術前不安に対する対応
2 術前の絶飲食
3 上気道炎を有する小児患者の麻酔
4 卵と大豆に対するアレルギーがある患者に対するプロポフォールの使用
5 悪性高熱
6 閉塞性睡眠時無呼吸症候群
7 扁桃摘出後出血
8 口唇口蓋裂
9 若年型喉頭乳頭腫
10 気道異物
11 喉頭痙攣
12 気管支痙攣
13 困難気道
14 喉頭蓋炎
15 術後喘鳴
16 肺分画症
17 漏斗胸
18 前縦隔腫瘍の診断目的のための生検
19 腹腔鏡手術中の換気困難
20 心室中隔欠損症
21 フォンタン術後患者の急性虫垂炎
22 肺高血圧症を有する患者の心臓カテーテル検査
23 末梢静脈路確保困難
24 敗血症患者における急速輸液
25 大量出血と大量輸血
26 重症熱傷
27 頭蓋骨縫合早期癒合症に対する頭蓋形成術
28 肝移植
29 腎移植
30 小児頭部外傷の周術期管理
31 もやもや病
32 後頭蓋窩腫瘍摘出術における腹臥位管理
33 側弯症手術
34 重症筋無力症
35 デュシェンヌ型筋ジストロフィー
36 ミトコンドリア病疑いの筋生検
37 術中覚醒
38 壊死性腸炎
39 先天性食道閉鎖症
40 先天性横隔膜ヘルニア
41 肥厚性幽門狭窄症
42 早産児の鼠径ヘルニア根治術
43 覚醒時興奮
44 術後の悪心・嘔吐
45 局所麻酔薬中毒
46 日帰り手術
47 MRI検査のための鎮静・全身麻酔
48 肥満症
49 ダウン症候群
50 ウィリアムス症候群
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書籍情報
- ISBN:9784771904934
- ページ数:280頁
- 書籍発行日:2017年11月
- 電子版発売日:2019年3月27日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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