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- 緊急産科手術の麻酔に備える 改訂第2版
商品情報
内容
序文
第2版 序文
初版から5年余りが経ち,麻酔科関連学会や麻酔科専門医試験で"産科麻酔"は一つのサブスペシャリティとしての地位を確立したといっていいほどポピュラーな領域になりました。しかし一方で,大学病院や市中病院の麻酔科医の中では産科麻酔に興味があってもいまひとつ自信がない,あるいは怖いから手を出したくないという人は依然多くいます。開業産婦人科医の現場でも,あいかわらず,知識はあっても実際に避けられない産科緊急手術に出くわすと,どうしてよいかわからず苦慮する場面も多いと聞きます。初版序文でも述べたように,「いざ麻酔緊急となると術前評価や麻酔計画に十分時間をかけられず慌てて麻酔を始める必要性に迫られたり,患者把握ができないまま全身麻酔を始めなければならない麻酔科医のストレスは相当なものです。また産科疾患に慣れた産科医といえども,慣れない緊急手術の麻酔を自分たちだけで行わなければならないときのストレスも同様でしょう」。これらのストレスを少しでも減らすには,まず緊急手術になりやすいそれぞれの疾患のポイントを知ることです。そうすることで,緊急産科手術の麻酔管理を含めた周術期の安全性も高くなります。
第2版も基本骨格は初版同様です。すなわち,麻酔総論に続き,産科合併疾患,産科救急疾患などの症例提示を行い,その産科的解説,それらの手術適応,術式,病態の違いによる緊急度の違いなどの知識を再度確認しながら,周術期に予想されるトラブルと対応の整理,術前評価のポイント,麻酔計画,周術期の麻酔上の注意点などを,北里大学病院周産母子成育医療センターで行われている管理を中心に解説する形式をとっています。そこがこれまでの産科麻酔の一般的な教科書とは異なるところです。
各章の執筆者は,初版出版当時は全員が北里大学病院周産母子成育医療センターの麻酔科,産科,関連各科の専門分野の知識,技術,経験を持ったエキスパートな先生方でした。もちろん今でも多くの先生方とは,引き続き診療科を越えてお互いの主張を尊重し合うことができるよき仲間として良質で安全なチーム医療を展開しておりますが,一部に北里大学病院方式を世に広めるべく外部へ異動して行った仲間もおります。したがって改訂作業は,基本的には執筆者に再度確認をお願いし,私ども編集者が手直しをしましたが,それが叶わない場合は,編集者の方で加筆または修正させていただきました。新しい知見や文献の追加/修正/差し替えに加え,以前より読みやすいように段落を組み直しましたが,まだまだ力が及ばないところも多いかと思います。ご容赦いただくとともにご指摘いただければ幸いです。
内容的には初版同様,麻酔科専門医試験を受ける麻酔科医に,また麻酔科上級医には経験の少ない疾患の知識のリフレッシュとして。また日々の診療で麻酔法立案に悩んでおられる産婦人科医にも有用な情報を提供できるものと信じております。
本書改訂にあたっても編集の際には初版同様,克誠堂出版の手塚雅子様に大変ご苦労をおかけしました。心からお礼を申し上げます。
2019年10月吉日
北里大学病院周産母子成育医療センター産科麻酔部門診療教授 奥富 俊之
北里大学病院周産母子成育医療センター産科麻酔部門診療教授 奥富 俊之
北里大学医学部客員教授 天野 完
目次
Ⅰ章 総論
1.胎児状況からみた緊急帝王切開術の適応と緊急度
2.麻酔術前評価
3.麻酔法
1)全身麻酔
2)脊髄くも膜下麻酔,脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔
3)無痛分娩から帝王切開術へ
4.帝王切開術後鎮痛
Ⅱ章 症例提示
1.常位胎盤早期剝離
2.妊娠高血圧症候群・子癇
3.HELLP症候群
4.前置胎盤
5.癒着胎盤
6.前置血管
7.骨盤位の陣痛発来
8.帝王切開術既往妊婦の陣痛発来
9.困難気道と肥満
10.胎児心拍数低下
11.急性腹症
12.妊娠関連の脳卒中
13.羊水塞栓症
14.弛緩出血
15.子宮内反症
16.子宮内容除去術
17.頸管縫縮術
18.外回転術
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書籍情報
- ISBN:9784771905269
- ページ数:248頁
- 書籍発行日:2019年11月
- 電子版発売日:2020年3月25日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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