改訂版 流れがわかる学会発表・論文作成HowTo

  • ページ数 : 208頁
  • 書籍発行日 : 2011年2月
  • 電子版発売日 : 2019年4月26日
3,080
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商品情報

内容

ロングセラー書籍「流れがわかる学会発表・論文作成How To」待望の改訂版。

本書では症例報告の意義から学会発表・論文作成までの流れを豊富なスクリーンショット、イラストでわかりやすく解説しています。EndNoteを使った文献検索・文献整理のコツ、PowerPointでわかりやすいスライド作成のテクニック、説得力のある口頭発表の方法など、役立つ情報が満載です。学会発表にとどまらず抄録や論文の書き方から投稿までも解説し、本書に書かれている「流れ」や「考え方」は本格的な研究においても応用可能です。医師だけでなく、発表の機会のあるすべての方に読んでいただきたい一冊です。

■関連書籍
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序文

改訂版 序

「症例報告,何をどうやって準備する?流れがわかる学会発表・論文作成How To」の初版が出版されてから,7年の歳月が過ぎました。和田洋巳先生,中村隆之先生の力をお借りし,何とか書き上げたものであり,症例報告を対象とした,少なくとも当時は目新しい内容のものでした。主に若い先生方を読者層と考えていましたが,大変うれしいことに中堅・ベテランの先生方から,医師だけでなく薬学関係等,幅広い方々にご支持をいただくこととなりました。その間,学会発表や論文作成の方法も様変わりしました。プレゼンテーションはPowerPointで作成したファイルを主催者に事前に渡すようになりましたし(初版ではフィルムに焼き付ける方法を紹介していました─若い先生には信じられないかもしれませんが......),論文に添付する図・写真も自分で適度なフォーマットに加工しオンラインで提出するのが当たり前になりました(初版では実際に写真屋さんで現像し,それを袋に入れて郵送する方法を紹介していました─これまた,若い先生には信じられないことかもしれません)。また,初版で紹介していた様々なアプリケーションも新しいバージョンが出されました。そこでこの度,主にそうしたテクニカルな部分を中心に改訂を行いました。

改めて初版を見返してみると,確かに時代の流れとともに更新していかなくてはならない部分は散見されるものの,初版に注ぎ込んだ発表に必要な「流れ」と「考え方」は一貫して今尚,極めて有用であることに気づかされます。私自身も現在は,一応は研究者としてPrinciple Investigatorとなりましたが,そうした立場に立ってみると,初版に書かれた発表のための考え方は症例報告だけにとどまらず,本格的な研究をする場合にも十分に応用が利く内容であるということがよくわかります。このことは和田洋巳京都大学名誉教授が初版の序文で言われていることでもあります。

また逆に,自ら症例報告をする機会が減ったこともあり,改訂作業の中では,昔の自分のとてもフレッシュな考えに「ハッ」とさせられることもありました。症例報告はどちらかというと若い先生方が中心になって行う発表形態ですから,一度研究者となってしまうと,そこからは遠ざかってしまう傾向があります。未だ症例報告を中心とした書物がそれほど世の中に見られないのも,そのためかもしれません。「あの時(研修医としての修練が終わるか終わらないかの時)にこの本を執筆しておいて本当に良かった,初心者の気持ちがわかるあの時だからこそ,この内容が書けたのだ」と心から思う次第です。その意味で,若い先生方,あるいは医師以外でこれから学会発表や論文作成を勉強しようという方々に本書の果たす役割は変わらず大きいと信じます。本書が一人でも多くの方の学会発表や論文作成の役に立てば,著者としてそんな嬉しいことはありません。


2011年

佐藤 雅昭

目次

初版 序

改訂版 序

発表までの流れ

はじめに

プロローグ

1.症例報告の3つの意義

2.日常臨床から発表までのホップ・ステップ・ジャンプ

第1章:発表の土台作りをしよう

1.症例発表のテーマを探す―発表準備の第1段階―

2.症例データ収集のコツ

3.PubMedを使った文献検索

4.医学中央雑誌での文献検索

5.戦略的な文献検索

6.教科書・総説と孫引きの活用

7.EndNoteを使った文献整理・管理術

第2章:口頭発表をしよう~スライド・ポスター・ビデオでの発表

1.抄録の準備と提出

2.スライド発表の全体構成を考える

3.スライド作りの基本ルール5

4.PowerPoint5つのピットフォール

5.「良い発表」の他の要素

6.口頭発表の技術―2つのDon'tsと4つのDos―

7.ポスター発表

8.ビデオ発表

第3章:論文発表をしよう

1.論文としての症例報告

2.最初に【症例・Case】を書け!

3.論文の要(かなめ)【考察・Discussion】を書く

4.【要約・Abstract】と【緒言・Introduction】を書く

5.図表を揃える

6.【参考文献・References】を作る

7.いよいよ投稿する

エピローグ

より戦略的な発表へ

ワンポイントアドバイス

・発表準備の第1段階としての下調べ

・発表に使える画像を残すために

・PubMedの限界とGoogleなどの検索エンジン

・医中誌のクリップボード機能

・EndNote Web版について(1)

・日本語文献の取り組みがうまくいかないとき

・EndNote Web版について(2)

・忙しい研修医だから絵コンテが有効!

・Macde作成したPowerPointファイルをWindowsで開いたときのエラー

・本当に原稿は不要なのか

・【結論 Conclusion】をつける場合

・PowerPointで画素数の高い図を作成するには?

・投稿規定の確認はお早めに

ちょっとひとこと

・個々の症例から新たな疾患概念へ

・「○○に××を合併した一症例」のパターン

・計画的な検査のお陰で後悔せずに済んだ具体例

・なぜ手術や内視鏡治療の画像を残すのが難しいか?

・2単語以上で1つの意味をなす用語の検索

・緻密な文献検索は発表者の真摯な態度の表れ

・教科書が分厚くて扱いにくい

・あなたは紙派?電子データ派?

・抄録はそんなに大切なのか?

・略語に注意!

・テクノロジーの進歩と発表の本質

・良い発表は,質問されてこそ

・口頭発表の重要性と「村社会」としてのリサーチコミュニティ

・英語論文を書くときの「力点」

・フォーマットした後で引用文献を確認するには

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書籍情報

  • ISBN:9784779206801
  • ページ数:208頁
  • 書籍発行日:2011年2月
  • 電子版発売日:2019年4月26日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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