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- 画像診断 2019年10月号(Vol.39 No.12)苦手克服! よくわかる膜・間隙の画像診断
商品情報
内容
*都合により,紙版の誌面と異なり割愛される箇所があることがございます(p.1246-1256「胸膜・心膜・横隔膜を意識した画像診断」,p.1299「後腹膜腔にて膜・間隙を意識した画像診断」図4は未収載となっております).
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序文
序説
近年,遺伝子診断の進歩,それによる新しい疾患概念が報告され,WHO分類が多くの分野で改訂され,画像診断医もこれらに対応しなくてはならない.一昔前なら,橋に発生するグリオーマといえばpontine gliomaと診断したところ,今ではヒストンH3 K27M変異によるdiffuse midline gliomaと呼び,midlineといいながらmidline以外の部位からも発生する.また,大脳皮質基底核症候群(CBS),前頭側頭型認知症(FTD),認知症を伴う筋萎縮性側索硬化症[ALS(ALS-D)]と似たような運動ニューロン徴候や認知症を示すglobular glial tauopathyがしばしば研究会などで取り上げられている.筆者が研修医の頃,多血性肝腫瘍で,若年女性,経口避妊薬,腫瘍内出血といえば,肝細胞腺腫を鑑別に挙げていたが,今では肝細胞腺腫は,①HNF1α不活化型,②β-catenin活性化型,③inflammatory HCA,④分類不能型の4型に分類され,その画像診断が求められる.胸部領域ではplacental transmogrification,dendriform pulmonary ossificationなど,泌尿器領域ではMiTファミリー転座型腎細胞,粘液管状紡錘細胞癌(mucinous tubular and spindle cell carcinoma),管状嚢胞腎細胞癌(tubulocystic RCC)など,今まで馴染みのなかった疾患を研究会でしばしば聞いたり,本で読んだりする.
画像診断は,大きく質的診断と局在診断に分けられ,質的診断は,先ほどの疾患を含め,なるべく特定の疾患名を挙げて診断することであり,局在診断は,特に手術に重要な病変の部位,広がりを診断することであるが,本来は質的診断の根幹でもあり,疾患,病態を診断,解明する上で重要である.どうしても偏った質的診断に向かいがちな今日だからこそ,画像診断の足元を固めるため,解剖である膜・間隙に着目し,企画した.膜や間隙は,通常画像上では同定困難であっても,炎症や浮腫,液体貯留,腫瘍浸潤などの病的状況によって顕在化するが,通常の読影から意識しておかないと軽微な所見を拾い上げることができない.また,膜・間隙の特集は多くの本で取り上げてこられたが,領域によっては新しい知見が報告され,また手術法などの治療法の変遷によって,今まであまり注目されていなかった解剖に対し重要性が増してきた.筆者自身,学生や研修医に膜・間隙について質問され,わかりやすく説明するのに困ることがあり,そこには自分自身の不十分な理解を痛感する.
今回,企画に当たり各領域の臨床に精通されたエキスパートの先生方に執筆をお願いした.若手放射線科医のみならず,膜・間隙に関して少し苦手意識のある画像診断医にとっても理解しやすく,楽しく学べるように執筆くださいとお願いした.筆者も通読したが,すべての項目がわかりやすくまとまり,ベテランの画像診断医にとっても新しい発見があるものと確信する.各執筆の先生方のお陰で,若手からベテランまで満足していただけるものと実感している.でも,ここだけの話だが,学生や研修医の質問に困惑していた筆者が,この1冊に一番恩恵を受けそうである.
松木 充
目次
特集 苦手克服! よくわかる膜・間隙の画像診断
序説
胸膜・心膜・横隔膜を意識した画像診断
肝膵脾領域にて膜・靱帯・間隙を意識した画像診断
消化管領域にて膜・間隙を意識した画像診断
後腹膜腔にて膜・間隙を意識した画像診断
女性骨盤腔にて膜・靱帯・間隙を意識した画像診断
男性骨盤腔にて膜・間隙を意識した画像診断
【連載】
すとらびすむす
Thank you for calling
画像診断と病理
膵神経内分泌腫瘍(乏血性)
ここが知りたい!
画像診断2019年5月号特集
「スポーツ外傷・障害の画像診断」
Picked-up Knowledge from Foreign Journals
婦人科悪性三大腫瘍
CASE OF THE MONTH
Case of October
The Key to Case of August
他科のエキスパートにお尋ねします-ここを教えていただけますか?
骨関節・骨軟部編
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てんかん診療における画像診断
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書籍情報
- ISBN:9784780905212
- ページ数:0頁
- 書籍発行日:2019年9月
- 電子版発売日:2020年1月10日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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