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- 画像診断 2018年臨時増刊号(Vol.38 No.4)頭部の鑑別診断のポイント
商品情報
内容
*都合により,紙版の誌面と異なり割愛される箇所があることがございます(p.s54-s59,p.s87-s91は未収載となっております).
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序文
『画像診断』増刊号として,「頭部の鑑別診断のポイント」をお届けします.肝胆膵,婦人科に次ぐ鑑別診断のポイントシリーズとなります.頭部の画像診断は疾患の数およびバラエティーが多いため,専門家にとってはとても勉強しがいのある,非専門家にとっては鑑別に難渋するところが多い,分野かと思います.依頼科が腫瘍と思い込んでいるような病変の鑑別を,先入観念に囚われずに,全く違う観点からアプローチして,例えば寄生虫の肉芽腫など全く異なる疾患を挙げ,それが正しい診断であったときは喜びに打ち震えることができます.最近よく使われるようになったserendipityです.良悪性診断を非常に正確に毎回行うのも重要と思いますが,気が重いところも多いかと思います.その点,鮮やかな場外ホームランは気持ちが良いと思います.ただ,そのためには沢山の鑑別が必要に応じて出てこないといけませんし,(こっそり)カンファレンス前に種々の臨床情報を下調べをするような地道な努力が重要です.
以前,『所見からせまる脳MRI』という鑑別診断の本を,大場先生,下野先生,土屋先生と出しましたが,この増刊号はその弟分に当たる位置づけです.もちろん新しい鑑別が加わっているので専門家にも役立つとは思いますが,主に鑑別診断の基本をこれから学ぶ研修医,脳画像を扱う放射線科以外の科の先生方,脳が専門ではない放射線科医に役立つものと考えます.
2018年1月
順天堂大学大学院医学研究科 放射線医学
青木 茂樹
この本は『画像診断』増刊号,「頭部の鑑別診断のポイント」ですが,出版から10年近く経った『所見からせまる脳MRI』という鑑別診断の本のある意味最新版でもあります.画像診断において鑑別診断を過不足なく列記するのは重要なことで,古くは『Gamuts in Radiology』,その後,『Radiology review manual』など読影室に欠かせない教科書があり,これらは今でも非常に役立つ名著であることには変わりありません.しかしながら所見を文字だけで表したものと,実際の画像を載せたものとでは情報量に雲泥の差があります.放射線科医も,あるいは画像診断の領域全体が圧倒的な画像情報の中で鍛え上げられてきて,単なる文字の所見では全く物足りなくなってきているのかと思います.新しい疾患概念も増え,疾患に特徴的な画像所見などの報告も日々増加し続けています.
しかし,何といっても人間は目から入る情報が圧倒的に多いので,有用な画像をたくさん見ることによって画像鑑別能力といったものが自然に鍛えられ,脳が勝手に絵合わせをして診断してくれると思います.この教科書は企画された青木先生の意図通り,脳神経領域の画像鑑別能力を磨く絶好の教科書となっています.将来AIが画像診断する時代になると人間の見た目よりも,信号の分布などから診断されるようになるのかもしれませんが,希望的にあと何十年かは見た目重視,絵心を持って診断したいものです.
2018年1月
帝京大学医学部 放射線科学講座
大場 洋
目次
第1章 拡散強調
1 総論 拡散強調像で高信号を示すもの
2 急性期・亜急性期の拡散強調像高信号の鑑別
3 遷延する拡散強調像での高信号の鑑別
4 皮質の拡散強調像高信号の鑑別
豆知識 cortical laminar necrosis
5 拡散強調像高信号を呈する腫瘤の鑑別
豆知識 振動磁場勾配スピンエコー法による拡散強調像高信号を呈する腫瘤の鑑別
6 拡散強調像低信号を呈する腫瘤の鑑別
7 主に小児でみられる拡散強調像高信号の鑑別
第2章 T1強調像高信号
1 深部灰白質の淡いT1強調像高信号の鑑別
2 T1強調像高信号の腫瘤・嚢胞性病変の鑑別
第3章 T2強調像・FLAIR像の高信号
1 T2強調像で対称性高信号を呈する基底核病変の鑑別
2 T2強調像・FLAIR像で高信号を呈する両側視床病変の鑑別
豆知識 2010年『画像診断』の「視床のT2強調像高信号」を受けて~Wernicke脳症とメトロニダゾールの関連~
3 T2強調像・FLAIR像で高信号を呈する白質の対称性びまん性病変の鑑別
4 T2強調像・FLAIR像で高信号を呈する液体成分をもつ白質病変の鑑別
6 皮質脊髄路が高信号を呈する病変の鑑別
7 T2強調像・FLAIR像で高信号を呈する脳梁病変の鑑別
豆知識 一過性脳梁膨大部病変を伴う疾患
豆知識 出血をみる頻度が比較的高い脳梁病変
第4章 T2強調像低信号
1 鉄沈着を伴う神経変性疾患の鑑別
2 脳表のびまん性T2強調像低信号の鑑別
豆知識 duropathies
3 T2強調像低信号を呈する腫瘤の鑑別
豆知識 T2 dark-through
第5章 磁化率強調像
1 磁化率強調像で低信号を呈する病変の鑑別
第6章 異常増強効果
1 リング状増強効果の鑑別
2 多発性増強効果の鑑別
3 髄膜の増強効果の鑑別
第7章 血管の異常
1 脳動脈の破格の鑑別
2 血管壁の異常を示す疾患の鑑別
3 血管の蛇行・形態異常の鑑別
4 血管の狭窄の鑑別
第8章 眼窩の腫瘤
1 眼球およびその前部の異常の鑑別
2 眼球後部の異常の鑑別
第9章 副鼻腔
1 副鼻腔の腫瘤,液体貯留の鑑別
第10章 頭蓋底・頭蓋冠
1 前・中頭蓋底の異常の鑑別─腫瘤性病変を中心に─
2 後頭蓋・側頭骨の異常の鑑別
3 頭蓋冠,皮膚の異常の鑑別
第11章 萎縮
1 特徴的な大脳萎縮を来す疾患の鑑別
第12章 症候からのアプローチ
1 特別な頭痛の鑑別
2 めまい・耳鳴の鑑別
3 脳血管障害による錐体路障害の鑑別
4 複視の鑑別
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書籍情報
- ISBN:9784780909586
- ページ数:244頁
- 書籍発行日:2018年3月
- 電子版発売日:2018年9月28日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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