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- 小児臨床検査ガイド 第2版
商品情報
内容
※最新版『小児臨床検査ガイド 第3版』も販売中です。
小児の検査がわかる,検査データが読める!小児科診療医,検査技師,必携の1冊!!
2006年発行の第1版から検査項目を増やし,142にのぼる小児の臨床検査を網羅.基準値,成人との違い,検査の意味や異常値となるメカニズムなどをわかりやすく解説し,総合的な評価とともに,個別事情に照らした応用的解釈も行えるよう,データ解釈の仕方も詳述.小児科医のみならず,内科医,レジデント,そのほか小児臨床検査に関わるコメディカルの必携書.待望の第2版.
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序文
小児を対象とした医療における臨床検査の意義は色々とあるが,主なものは次の二つである.第一の意義は問診や診察でつかんだ診断の可能性を検証し,確定診断に近づくことである.例えば,周囲の流行状況や高熱などの身体所見に基づき「インフルエンザの疑い」を持った小学生の患者において,鼻咽頭粘膜のインフルエンザ抗原をイムノクロマトグラフィー法で検出して迅速診断を行うのは,この種の検査の典型である.第二の意義はモニタリングにある.新生児や小児の集中治療室(NICU やPICU)におけるルーチン検査,例えば,血液ガス検査や血液一般検査はその代表である.新生児や重症患者では「患者の訴え」に頼った臨床はできず,患者の病状も不安定で,急速かつ予測しがたい動きを示すので,モニタリング検査の意義は大きい.
臨床検査の施行にあたっては,患者にとっての検査のベネフィット(意義)とコスト(検査による苦痛や害,要する時間や費用など)を総合的に考慮し,適切な検査を過不足なく選択することが大切である.さらに,得られた検査データを適切に評価して,正しい診断と治療,臨床判断に導くことも求められる.小児の検査においては,一部の項目で基準値が年齢とともに著しく変動することが重要なポイントであり,その解釈や対応に精通することは,小児を対象とする医療者にとって欠くべからざる専門性の一つである.
このような重要性があるにもかかわらず,近年,小児の検査の基準値にかかわる調査,研究はあまり活発でない.ことに古くからある臨床検査の基準値を再検討したデータ(最近10〜20年間の小児における基準値)は乏しい.もともと健康な小児を対象に採血,採尿などを行う機会は少ないし,倫理的な制約,科学的な評価も厳しくなり,基準値を調べる目的で多数の検体を集めることはますますむずかしくなってきている.
本書はそのような困難を乗り越え,現時点において最も信頼できる臨床判断の根拠を提供しようとした,執筆者一同の努力の結晶である.小児の診療にかかわる多くの医療者に本書が広く活用されることを期待する.
2017年3月
編者を代表して
水口 雅
目次
第1部 検査の計画と実施
1インフォームド・コンセント
2 検体の採取
小児の採血
小児の採尿
小児の髄液採取
小児の骨髄穿刺・生検
小児の胸腔・腹腔穿刺
第2部 検査データの読み方
1 血液学的検査
赤血球(赤血球数:RBC,ヘモグロビン:Hb,ヘマトクリット:Ht),エリスロポエチン(EPO)
血清鉄,フェリチン,トランスフェリン,総鉄結合能(TIBC),不飽和鉄結合能(UIBC)
赤血球形態
ヘモグロビン(Hb)
ハプトグロビン(Hp)
白血球数(WBC),白血球分画
骨髄検査(白血病以外の疾患)
白血病の検査(メイ・ギムザ染色,細胞化学的検査,表面抗原解析)
血小板数,血小板形態
血小板機能検査
プロトロンビン時間(PT),活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)
トロンボテスト(TTO),ヘパプラスチンテスト(HPT),PIVKA-II
フィブリノゲン,フィブリン・フィブリノゲン分解産物(FDP),Dダイマー
そのほかの凝固因子(第V,VII,VIII,IX,X,XI,XII,因子),von Willebrand因子(VWF)
プラスミノゲン,α2プラスミンインヒビター(α2 PI,アンチプラスミン),プラスミン・α2プラスミンインヒビター複合体(PIC)
アンチトロンビン(AT),トロンビン・アンチトロンビンIII複合体(TAT)
プロテインC(PC),プロテインS(PS)
ループスアンチコアグラント(LA),抗リン脂質抗体
赤血球沈降速度(赤沈,erythrocyte sedimentation rate:ESR)
2 生化学的検査
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST),ミトコンドリアAST(m-AST),アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT),乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)
γ-GTP,LAP,ALP(アイソザイムを含む),コリンエステラーゼ(ChE)
アミラーゼ,リパーゼ,トリプシン,エラスターゼ1
血清総蛋白・蛋白分画
尿素窒素(BUN),クレアチニン(Cr),尿酸,アンモニア(NH3)
クレアチンキナーゼ(CK)
ミオグロビン
ブドウ糖(血糖値)・HbA1c・グリコアルブミン(glycosylated albumin:GA)
総コレステロール(TC),HDL-コレステロール(HDL-C),LDL-コレステロール(LDL-C)
アポリポ蛋白,リポ蛋白分画,リポ蛋白X
トリグリセリド(TG),リン脂質,遊離脂肪酸,過酸化脂質
ビリルビン,遊離ビリルビン(蛋白非結合ビリルビン:PUB),胆汁酸
Na,K,Cl
Ca,イオン化Ca,P,%TRP,Mg
血清銅・セルロプラスミン
血液ガス
3 代謝学的検査
先天代謝異常症の新生児マススクリーニング
アミノ酸分画
有機酸・カルニチン
乳酸,ピルビン酸
ケトン体
ムコ多糖体
極長鎖脂肪酸
4 内分泌学的検査
成長ホルモン(GH),インスリン様成長因子1(IGF-1),インスリン様成長因子結合蛋白3型(IGFBP-3)
性腺刺激ホルモン(黄体化ホルモン:LH,卵胞刺激ホルモン:FSH)
副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
甲状腺刺激ホルモン(TSH)
抗利尿ホルモン(ADH),血液浸透圧,尿浸透圧
甲状腺ホルモン(FT4,FT3,T4,T3 )
副甲状腺ホルモン(PTH)
ビタミンD代謝物
コルチゾール
DHEA-S
レニン,アルドステロン
17α-ヒドロキシプロゲステロン(17-OHP)
カテコールアミン(CA)3分画
テストステロン(T),エストラジオール(E2),ジヒドロテストステロン(DHT)
インスリン(immunoreactive insulin:IRI),Cペプチド(C-peptide immunoreactivity:CPR)
グルカゴン
心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP),脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP),C 型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)
レプチン,アディポネクチン
5 感染症の検査
梅 毒
溶連菌感染症
百日咳
結 核
ヘリコバクター・ピロリ感染症
腸管出血性大腸菌感染症
エンドトキシン
真菌感染症
肺炎マイコプラズマ感染症
抗クラミドフィラ(クラミジア)・ニューモニエ抗体検査
抗トキソプラズマ抗体検査
インフルエンザ
呼吸器系ウイルス感染症(ライノ,パラインフルエンザ,アデノ,RS,コロナなど)
ウイルス性発疹症1(麻疹,風疹,伝染性紅斑)
ウイルス性発疹症2(単純ヘルペス,水痘・帯状疱疹,突発性発疹)
エンテロウイルス感染症
消化器系ウイルス感染症(ロタウイルス,腸管アデノウイルス,ノロウイルスなど)
A,E型肝炎
B型肝炎
C型肝炎
EBウイルス・サイトメガロウイルス感染症
中枢神経系ウイルス感染症(単純ヘルペス,麻疹,エンテロ,ムンプスなど)
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症
HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)感染症
6 免疫学的検査
急性期蛋白(CRP,プロカルシトニン,プレセプシン)
免疫グロブリン(IɡG,IɡG サブクラス,IɡA,IɡM)
血清総IɡE,特異的IɡE
T細胞,B細胞とそのサブセット
リンパ球幼若化試験(PHA,ConA による)
好中球機能
サイトカイン
組織適合性検査(HLA検査)
血清補体価(CH50),補体蛋白(C3,C4 など)
免疫複合体
免疫不全症の検査
7 自己抗体検査
リウマトイド因子(RF)
抗核抗体,LE細胞,抗ss-DNA抗体,抗ds-DNA抗体
抗可溶性核抗原(ENA)抗体
抗リンパ球抗体,抗好中球抗体
抗血小板抗体
甲状腺自己抗体(抗サイログロブリン抗体:TgAb,抗甲状腺マイクロゾーム/ペルオキシダーゼ抗体:TPOAb,抗甲状腺 刺激ホルモン受容体抗体:TRAb)
抗グルタミン酸脱炭酸酵素65抗体(GAD抗体),インスリン抗体/インスリン自己抗体(IA/IAA),インスリノーマ関連蛋白-2抗体(IA-2抗体),亜鉛トランスポーター8抗体(ZnT8抗体)
抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体
8 腫瘍マーカー
α-胎児蛋白(AFP)
バニリルマンデル酸(VMA),ホモバニリン酸(HVA)
神経特異エノラーゼ(NSE)
ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)
可溶性IL-2受容体(sIL-2R)
9 尿検査
尿量,尿比重,尿浸透圧
尿濃縮能・希釈能
尿蛋白,ミクロアルブミン尿,尿蛋白選択指数(SI)
尿糖,尿ケトン体
尿ビリルビン・ウロビリノーゲン
尿沈渣
尿潜血反応
尿中細菌
尿pH,尿酸性化能
尿中クレアチニン(UCr),クレアチニンクリアランス(CCr)
FENa,RFI
FEK
尿中N-アセチル-β-d-グルコサミニダーゼ(NAG),α1-ミクログロブリン(α1-MG),β2-ミクログロブリン(β2-MG)
尿試験紙使用上の注意
10 薬物分析検査
抗てんかん薬
ジゴキシン,抗不整脈薬
抗菌薬(バンコマイシン,アルベカシン等)
免疫抑制薬(シクロスポリン,タクロリムス)
11 髄液・穿刺液検査
髄液細胞数・細胞種類
髄液の微生物検査
髄液糖・蛋白・Cl
髄液免疫グロブリン・oligoclonal IɡG・ミエリン塩基性蛋白(MBP)
胸水,腹水
12 便検査
便潜血反応
虫卵
消化吸収試験
13 染色体・遺伝子検査
染色体検査(G-Band,FISH法)
マイクロアレイ染色体検査
白血病,悪性腫瘍の染色体検査
白血病,悪性腫瘍の遺伝子検査
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書籍情報
- ISBN:9784830630392
- ページ数:712頁
- 書籍発行日:2017年4月
- 電子版発売日:2018年11月16日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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