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- 教科書にはない敏腕PTのテクニック 臨床実践 足部・足関節の理学療法
商品情報
内容
序文
序文
近年,世界で,そしてわが国でも科学的根拠に根ざした理学療法(evidence-based physicaltherapy:EBPT)の実践が叫ばれて久しくなります.EBPT は適切な質の高い臨床研究,患者の意向,理学療法士(PT)の技量を通じて実践することがその基本です.臨床家として目を通しておかなければならない"Minds 医療情報サービス" などに掲載されている質の高い診療ガイドラインでは,標準的治療指針についての記載がなされており,一定期間ごとに改定され,利用されています.診療ガイドラインで示された知見は,あらかじめ決定された測定指標を利用し,標準治療プロトコールとその効果,再入院回避率,生存率なども一定規模のデータに対する解析を通じて,客観的な事実として提示されていることは周知の事実ですが,一方でEBPT の実践の基本である理学療法士の技量を左右するクリニカルスキルについては残念ながら診療ガイドラインには書かれておらず,スキルの向上に関しては書籍や各種講習会に出席するなど,個人の努力に依存せざるをえないのが実情です.
監修者として,この「教科書にはない敏腕PT のテクニック」シリーズでは,質の高い理学療法を実践されている方々に執筆をお願いし,理学療法士のクリニカルスキルの向上に資する書籍になることを主目的に企画しました.したがいまして,臨床経験の浅い方から生涯学習を継続されている経験豊かな方まで幅広く熟読していただける内容を網羅していると考えています.
本シリーズを通じて,厳しくなりつつある医療環境において,読者がEBPT を実践され,理学療法の介入効果をさらに向上させ,対象者の満足度が高くなることを期待いたします.
編者を代表して武庫川女子大学
松尾善美
目次
病態・評価・治療方針の理解
足部・足関節の機能解剖を理解する
I 下腿部から足部・足趾に至る筋の解剖と機能
1 外在筋の解剖と機能
2 内在筋の解剖と機能
II 下腿部から足部・足趾に至る靱帯の解剖と機能
1 脛腓関節の靱帯
2 距腿関節および距骨下関節に関する靱帯
3 ショパール関節に関する靱帯
III 圧痛点から機能不全の原因を探る
1 下腿部
2 足関節部
3 足 部
足部に加わる力学的特性と腱や靱帯の病態について理解する
I 足部に加わる力学的特性
1 力学的特性をテコから考える
II 腱・靱帯付着部症
1 エンテーシス
2 繰り返し刺激による損傷と修復過程
足部・足関節機能と身体運動との関係をとらえる
I 関節の可動性と固定性
1 関節機能に影響する関節弛緩性
II 足部・足関節の機能
1 距骨下関節とショパール関節の機能
2 トラス機構とウィンドラス機構
3 身体運動の土台としての役割
III 動作観察におけるポイント
1 動作に介入して運動の機能(役割,目的)を知る
2 身体重心位置を予測する
IV 下肢荷重位での身体運動と足部機能との関係
1 片脚立位での姿勢保持運動と足部機能
2 歩行動作における体重移動と足部機能
足部・足関節の機能評価と機能的な運動療法を理解する
I アライメントからみたトップダウン評価の考え方
1 ボトムアップとトップダウン
2 アライメントからみたトップダウン評価
II 足部・足関節の機能評価
1 アライメント評価
2 ROM と不安定性
3 筋力・筋機能
4 歩行機能
III 機能的な運動療法
1 距骨の滑動性改善
2 距骨下関節・ショパール関節のモビライゼーション
3 立方骨のモビライゼーション
4 脛骨内果後下方〜載距突起部の滑動性改善
5 圧迫刺激を用いた腓骨筋腱の滑走性改善
6 アーチ機能の向上
テーピング・インソールを用いて足部・足関節の機能障害に挑む
I テーピングによる関節機能評価
1 足部・足関節の機能評価とテーピング
2 テーピングによる機能評価の実際
3 テーピングの貼付方法
II インソールによる関節アライメント調整アプローチ
1 関節アライメント調製とインソール
2 インソールパッドによる関節アライメント調整のポイント
3 インソールパッドによる関節アライメント調整の実際
実践と結果に基づく理学療法手技
扁平足障害─足部・足関節の機能的特徴を踏まえ介入する
I 扁平足障害のアーチ構造と病態を理解する
1 扁平足障害の機能的問題と歩行での特徴をとらえる
2 足部の形態評価
3 扁平足障害に対する動的評価
II 理学療法プログラムの実際
1 効果的なアプローチを想起する
CT 足部へのテーピング
2 スポーツ障害の扁平足による問題
有痛性外反母趾─足部・足関節の機能的特徴を踏まえ介入する
I 外反母趾を伴う足部全体の変形
1 外反母趾とは
2 外反母趾とアーチとの関係
CT 外反母趾による母趾外転筋の機能変更
II 外反母趾を有する対象者の動作の特徴を理解する
1 立ち上がりの特徴
2 歩容の特徴
III 理学療法プログラムの実際
後脛骨筋腱,腓骨筋腱の障害─足部・足関節の機能的特徴を踏まえ介入する
I 筋の機能解剖と障害発生メカニズムについて理解する
1 筋機能と障害発生メカニズムの概要
2 後脛骨筋の機能
3 後脛骨筋に関連する障害と発生メカニズム
4 腓骨筋の機能
5 腓骨筋に関連する障害と発生メカニズム
II 筋による姿勢制御とメカニカルストレスの関連を探る
1 後脛骨筋へのメカニカルストレスの要因
2 腓骨筋群へのメカニカルストレスの要因
III 理学療法プログラムの実際
1 消炎鎮痛処置
2 筋力・筋機能トレーニングおよび再教育
CT 姿勢制御に必要な足部以外のトレーニング
3 テーピング
4 インソール処方
アキレス腱炎・足底腱膜炎─足部・足関節の機能的特徴を踏まえ介入する
I アキレス腱炎・足底腱膜炎のメカニズム
1 アキレス腱と足底腱膜の構造
2 アキレス腱炎と足底腱膜炎
CT 歩行分析ポイント
3 アキレス腱炎と足底腱膜炎の評価
4 動作分析
5 荷重位の各種ストレステスト
II 理学療法プログラムの実際
1 徒手的介入
2 運動療法
3 テーピング
4 インソール
5 その他
足関節捻挫─足部・足関節の機能的特徴を踏まえ介入する
I 足関節の構造と足関節捻挫の基礎知識
II 急性期におけるスポーツ現場での対応
1 受傷直後の損傷部位の判断
2 受傷後の応急処置
3 アイシングと圧迫の併用
III 損傷靱帯別にみた機能回復のための対応
1 外側の靱帯損傷に対する対応
2 内側の靱帯損傷に対する対応
CT ROM改善の方法
IV 再発予防に向けた身体動作改善のための対応
1 バランス機能の改善
2 神経筋コントロールの改善
V 理学療法プログラムの実際
1 走動作
2 ジャンプ着地動作
3 ストップ方向転換動作
VI 受傷状況を考慮した再発予防の取り組み
1 足関節捻挫発生の特徴
2 サッカー関連動作時の受傷動作の特徴
3 競技復帰に向けての対応
リスクを見極め循環障害を有する足部と向き合う
I 循環障害の病態・重症度の評価
1 下肢の血管の解剖
2 末梢動脈疾患
3 臨床症状
4 治 療
5 予 後
6 リスクの層別化
II 足部・足関節の機能と足底圧の評価
1 感覚検査
2 関節可動域
3 下肢筋力
4 歩 行
5 足底圧
III 理学療法プログラムの実際
1 FontaineII
CT トレッドミル歩行
2 FontaineIII,IV(CLI)
CT 炎症軽快期の免荷管理・免荷歩行
糖尿病足病変の病態を理解しフットケアを実践する
I 糖尿病足病変の病態を理解する
1 理学療法士がフットケアにかかわる理由とは
2 糖尿病足病変の発症メカニズムを理解する
3 足底負荷量に関節機能,歩行機能がどのように影響するかを理解する
II 足のリスクを評価し層別化する
1 理学療法評価
2 リスクを層別化し理学療法を決定する
CT 糖尿病神経障害の評価
III 理学療法プログラムの実際
1 靴のフィッティング指導
2 足部の観察
3 関節可動域練習
4 装具療法(フットウエア)
5 身体活動量への介入
6 人工炭酸泉温浴
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書籍情報
- ISBN:9784830645563
- ページ数:193頁
- 書籍発行日:2017年5月
- 電子版発売日:2019年12月9日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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