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- Q&Aで違いが分かる・説明できる ステップアップ新生児呼吸管理
商品情報
内容
呼吸器症状、検査やモニタリング、換気モードや病態に応じた人工呼吸器の選択、トラブル・合併症対策、呼吸管理に必要な手技、薬物療法など、新生児の呼吸管理に必須の知識を最新の知見を基に131のQ&Aで解説。呼吸管理でよく出会う略語&人工呼吸器仕様表付き!
序文
刊行にあたって
新生児期は胎盤呼吸をしていた胎児期から肺呼吸が確立した乳児期への適応の時期に相当するため、さまざまな理由により呼吸障害を呈します。そのため、新生児呼吸管理は、早産児を含む新生児の診療を行う際に避けて通れない課題と言えます。しかし、新生児は呼吸障害の種類が多様で、使用する材料や機器も特殊なものが多いため、新生児呼吸管理の学習には大きな努力が必要となります。そこで、新生児呼吸管理を効率よく学ぶためのツールとして、2010年に『新生児呼吸管理なるほどQ&A』をNeonatal Care誌の増刊号として発刊いたしました。この増刊号では、「違いが分かる」ことに着目し、幸いにも読者の皆様より好評をいただきました。しかし、新生児医療、特に呼吸管理の分野の進歩はめざましく、2010年当時には存在しなかった新しい治療概念、薬剤、医療機器が次々と登場してまいりました。
本書は、増刊号の「違いが分かり」、さらには「違いが説明できる」ようになるというコンセプトはそのままに、最新の知見を元に全項目を再検討・再構築したものです。著者の皆様には、各分野のエキスパートだからこそ可能な分かりやすい解説をしていただきました。しかし、最新の技術の中には、未だ標準的な治療として認められていないものや、実践するためには非常に高い専門性を求められるものもあります。今回これらの専門性の高い内容については「匠限定」というコラムに記載していただきました。「匠限定」を避けて読んでいただいても十分な学習ができます。また、「匠限定」だけ読み進むのもエキスパートの皆様には面白く感じられるかもしれません。
本書では、キーワード検索や「このQを読んだ人はこんなQも読んでいる」というQナビゲーション機能を活用することができます。さらに、巻末には新生児呼吸管理略語集と新生児用/在宅用人工呼吸器機種別仕様表および総索引を設けています。自分に合ったQからナビゲーションに従って次のQに進むのも、キーワード検索や総索引から必要な自分に必要なQを探すのも、もちろん最初から読み進むのも自由です。本書が、NICUに勤務するナースや研修医のみならず、指導ナースや指導医、あるいは新生児用医療機器を取り扱う臨床工学技士や医療機器メーカーの皆様など、さまざまな職種の方にご活用いただければ有り難く存じます。
2017年4月
北海道大学病院周産母子センター診療教授 長 和俊
目次
・刊行にあたって
・キーワード索引
・執筆者一覧
【第1章 新生児の呼吸器症状と検査・モニタリング】
(1)呼吸器症状
◆Q1 無呼吸発作が見られる時には何が起こっていますか?
◆Q2 努力呼吸が見られる時には何が起こっていますか?
◆Q3 喘鳴が聴取される時には何が起こっていますか?
◆Q4 中心性チアノーゼと末梢性チアノーゼとを区別するのはなぜですか?
◆Q5 気道分泌物の量や性状を記録するのはなぜですか?
(2)検査とモニタリング
◆Q6 SMTがstrongならRDSにはなりませんか?
◆Q7 使用するモニタはどのように決めますか?
◆Q8 心電図モニタで呼吸数が分かるのはなぜですか?
◆Q9 ABEとSBEはどう違うのですか?
◆Q10 血液ガス検査の検体はどこから採血したらよいですか?
◆Q11 PaO2とSaO2はどう違うのですか?
◆Q12 SpO2とSaO2はどう違うのですか?
◆Q13 tcPO2とPaO2はどう違うのですか?
◆Q14 tcPO2とSpO2のどちらを使えばよいですか?
◆Q15 EtCO2モニタのメインストリームとサイドストリームはどう違うのですか?
◆Q16 EtCO2モニタの波形から何が分かりますか?
◆Q17 tcPCO2モニタとEtCO2モニタのどちらを使えばよいですか?
◆Q18 グラフィックモニタのどの数値を記録すればよいですか?
◆Q19 グラフィックモニタの時間波形から何が分かりますか?
◆Q20 グラフィックモニタのPVループから何が分かりますか?
◆Q21 トレンドグラムとヒストグラムはどう違うのですか?
【第2章 新生児の呼吸管理法】
(1)呼吸管理の必修知識
◆Q22 CO2の許容範囲はどの程度ですか?
◆Q23 FIO2は何を目安に決定したらよいですか?
◆Q24 吸気時間はどのように決定したらよいですか?
◆Q25 換気回数はどのように決定したらよいですか?
◆Q26 定常流とrise timeのどちらを使用したらよいですか?
◆Q27 一回換気量はどのように測定しているのですか?
◆Q28 気管チューブからのリークは定量できますか?
◆Q29 ファイティングがあるとなぜいけないのですか?
(2)酸素投与
◆Q30 酸素投与が必要なことをどのように判断したらよいですか?
◆Q31 酸素投与量と中止時期はどのように決めたらよいですか?
◆Q32 酸素投与方法はどのように選択しますか?
(3)CPAPとDPAP
◆Q33 CPAPとDPAPはどう違うのですか?
◆Q34 DPAPとSiPAPはどう違うのですか?
◆Q35 SiPAPとIMVはどう違うのですか?
◆Q36 CPAP専用機にはどのようなものがありますか?
◆Q37 nasal CPAPができる人工呼吸器にはどのようなものがありますか?
◆Q38 DPAPはどのような場合に使うのがよいですか?
◆Q39 DPAPからの離脱はどのようにすればよいですか?
(4)HFNC
◆Q40 HFNCとCPAPはどのように違うのですか?
◆Q41 HFNCはどのような場合に使うのがよいですか?
◆Q42 HFNCからの離脱はどのようにすればよいですか?
(5)IMVとSIMV
◆Q43 IMVとSIMVはどう違うのですか?
◆Q44 SIMVのトリガー感度はどのように決めたらよいですか?
◆Q45 PaCO2を下げるには呼吸回数と換気量のどちらを上げればよいですか?
◆Q46 PaO2を上げるにはFIO2を上げるしかありませんか?
(6)PTV
◆Q47 SIMVとA/Cはどう違うのですか?
◆Q48 A/CとPSVはどう違うのですか?
◆Q49 PSVとPAVはどう違うのですか?
◆Q50 VTVと従量換気はどう違うのですか?
◆Q51 VGとMMVはどう違うのですか?
(7)HFOV
◆Q52 HFOVでどうして換気できるのですか?
◆Q53 HFOVはどのような場合に使うのがよいですか?
◆Q54 どの機種を用いてHFOVを行うのがよいですか?
◆Q55 HFOV使用中はどのように聴診するのですか?
◆Q56 SVとAmpはどこが違うのですか?
◆Q57 HFOVの振動数が機種によって違うのはなぜですか?
◆Q58 HFOVのMAPはどのように決めたらよいですか?
◆Q59 HFOVのSVはどのように決めたらよいですか?
◆Q60 HFOV-VGのVTHfはどのように決めたらよいですか?
(8)匠の呼吸管理
◆Q61 NAVAはどのような場合に使うのがよいですか?
◆Q62 NAVAレベルはどのように決めたらよいですか?
◆Q63 APRVはどのような場合に使うのがよいですか?
◆Q64 人工換気中の深呼吸にはどのような意味がありますか?
(9)加温・加湿
◆Q65 人工呼吸器の吸気温度が保育器内の温度より高いのはなぜですか?
◆Q66 絶対湿度と相対湿度はどう違うのですか?
◆Q67 呼吸器の温度プローブは保育器の内と外のどちらに置いたらよいですか?
◆Q68 どの加温加湿器を購入したらよいですか?
(10)人工呼吸器からの離脱
◆Q69 どうなったらウィーニングを開始できますか?
◆Q70 どうなったらウィーニングを中止すべきですか?
◆Q71 抜管できるかどうかはどうしたら分かりますか?
◆Q72 HFOVから直接抜管できますか?
(11)気管切開
◆Q73 どの時点で気管切開を決断したらよいですか?
◆Q74 どの気管切開カニューラを使えばよいですか?
◆Q75 気管切開カニューラの入れ換えは何日ごとに行えばよいですか?
◆Q76 どの人工鼻を使えばよいですか?
(12)在宅酸素療法
◆Q77 どの時点で在宅酸素療法開始を決定したらよいですか?
◆Q78 在宅酸素療法にはどの機種を使用したらよいですか?
(13)在宅人工換気療法
◆Q79 どの時点で在宅人工換気への移行を決定したらよいですか?
◆Q80 パッシブ回路とアクティブ回路はどう違いますか?
◆Q81 気管切開していないと在宅人工換気はできませんか?
【第3章 新生児呼吸管理における薬物療法】
(1)サーファクタント補充療法
◆Q82 サーファクタント補充療法はどのように決定しますか?
◆Q83 INSUREはどのような場合に行うのがよいですか?
◆Q84 サーファクテン(R)は5分割して投与しなくてはいけませんか?
◆Q85 人工肺サーファクタントを投与するためには気管挿管が必要ですか?
◆Q86 RDS以外にサーファクテン(R)を投与することがありますか?
(2)呼吸賦活薬
◆Q87 レスピア(R)は高用量から開始してもよいですか?
◆Q88 ドプラム(R)はどのような場合に使うのがよいですか?
◆Q89 ドプラム(R)を使うのと再挿管するのとどちらがよいですか?
(3)NO吸入療法
◆Q90 PPHNの治療にはNOとフローラン(R)のどちらを使えばよいですか?
◆Q91 NO投与中は何に注意すればよいですか?
◆Q92 NOは呼吸器回路のどこに投与すればよいですか?
(4)ステロイド療法
◆Q93 CLDの治療にはどのステロイド剤を使えばよいですか?
◆Q94 CLDの治療にステロイド剤を使用する際は静脈注射ですか?
◆Q95 デカドロン(R)は使ってはいけない薬剤ですか?
(5)利尿薬
◆Q96 水分制限と利尿薬投与のどちらがよいですか?
(6)呼吸管理中の鎮静
◆Q97 鎮静したら抜管しにくくなりませんか?
◆Q98 新生児の鎮静にはどの薬剤を使えばよいですか?
【第4章 新生児呼吸管理における手技】
(1)マスク&バッグ
◆Q99 新生児のマスク&バッグは成人と同じですか?
◆Q100 新生児のマスク&バッグにはどの器材を使えばよいですか?
◆Q101 マスク&バッグせずに挿管した方がよいことがありますか?
(2)気管挿管
◆Q102 新生児の気管挿管にはスタイレットは使いませんか?
◆Q103 気管挿管が成功したことはどうしたら分かりますか?
◆Q104 気管チューブの深さはどのように決めますか?
(3)気管吸引
◆Q105 開放式気管吸引と閉鎖式気管吸引のどちらがよいですか?
◆Q106 開放式気管吸引のチューブは何回使用できますか?
◆Q107 閉鎖式気管吸引の回路は何日使用できますか?
◆Q108 気管吸引は何時間ごとに行えばよいですか?
(4)CPAP・DPAPの固定
◆Q109 CPAPとDPAPでは固定方法が違いますか?
◆Q110 DPAPにはプロングとマスクのどちらを使えばよいですか?
◆Q111 DPAPの際に鼻への負担を軽減する方法はありますか?
(5)気管チューブの固定
◆Q112 皮膚にやさしいテープは剥がれやすくないですか?
(6)呼吸理学療法
◆Q113 呼吸理学療法は新生児にも安全に行えますか?
◆Q114 排痰を促すにはどちら側を上にしたらよいですか?
【第5章 新生児呼吸管理におけるトラブル・合併症】
(1)人工換気中のトラブル
◆Q115 気道閉塞と計画外抜管はどうしたら区別できますか?
◆Q116 計画外抜管を減らす方法はありますか?
◆Q117 気道内圧上限アラームが鳴ったらどうすればよいですか?
◆Q118 分時換気量下限アラームが鳴ったらどうすればよいですか?
◆Q119 供給ガス圧低下アラームが鳴ったらどうすればよいですか?
◆Q120 加温加湿器のアラームが鳴ったらどうすればよいですか?
◆Q121 呼気回路が曇らなくなったらどうすればよいですか?
(2)人工換気の合併症
◆Q122 人工換気を開始したら血圧を測定するのはなぜですか?
◆Q123 緊張性気胸を診断するにはエックス線写真が必要ですか?
◆Q124 気胸と気縦隔はどのように見分けるのですか?
◆Q125 圧損傷と容量損傷はどう違うのですか?
◆Q126 気道内圧が低いほど肺損傷が少なくなりますか?
◆Q127 抜管後の閉塞性無呼吸にはどう対応したらよいですか?
◆Q128 気管・気管支軟化症は予防できますか?
◆Q129 気管・気管支軟化症は治療できますか?
【第6章 新生児用/ 在宅用人工呼吸器徹底比較】
(1)新生児用人工呼吸器徹底比較
◆Q130 どの人工呼吸器を準備したらよいですか?
(2)在宅用人工呼吸器徹底比較
◆Q131 在宅人工換気にはどの人工呼吸器を準備したらよいですか?
【付表(1)】
◆新生児用人工呼吸器徹底比較
◆在宅用人工呼吸器徹底比較
【付表(2)】
◆新生児呼吸管理略語199
・索引
・「新生児呼吸器疾患画像クイズ」回答
・編者紹介
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書籍情報
- ISBN:9784840461658
- ページ数:404頁
- 書籍発行日:2017年5月
- 電子版発売日:2018年1月12日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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