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- 産婦人科手術スーパーレッスン 改訂2版 子宮体癌・卵巣癌におけるStaging Laparotomy [動画付き]
商品情報
内容
子宮体癌や卵巣癌の手術は、病巣摘出だけでなく、リンパ節郭清を行い臨床進行期を決定することも目的の一つで、staging laparotomyと呼ばれる。本書は、staging laparotomy、en blocリンパ節郭清術について写真と動画で解説する。上腹部の臨床解剖およびトラブルシューティングを追加して改訂。
※動画付き製品のため、ご利用の環境によってはダウンロードにお時間がかかる場合がございます。
序文
改訂2版 序文
このたび,2014年に出版した『子宮体癌・卵巣癌におけるStaging Laparotomy』の改訂版を出す機会をいただいた.まず,たくさんの読者にお求めいただいたことに感謝を申し上げたい.
本書の特徴は,Staging Laparotomyのビデオ映像と共に手術の流れを細かに解説していることである.実践の手術手技にこだわり,私の主観を前面に押し出したものであり,他にもっと良い方法があるかもしれない.しかし,これらの実際の手術手技とビデオ映像は,必ず読者にとって手術手技の習得に役立つものと思われる.
この改訂版では,新たに二つの章を加えた.まず,「第1章 上腹部の臨床解剖」である.われわれ婦人科医は,骨盤部の解剖には精通しているが,上腹部の解剖学に関しては,若干,不慣れな感は否めない.そこで,さまざまな解剖学書,手術書を参考に,傍大動脈リンパ節郭清の際に必要な上腹部の臨床解剖学を掲載した.ぜひ,ご参照いただきたい.
二つ目は,「第9章 トラブルシューティング」である.手術は,「流れ」が最も大切である.しかし,一旦トラブルに陥ると,悪い流れになることが多い.この悪い流れをいかに断ち切るかが重要である.ゴルフでいうところのリカバリーショット,それをどう打って流れを取り戻すかが大切である.今回は,実際のトラブル映像と共に,その修復手技についても掲載した.手術の参考になればありがたい.
さらに,ワンポイントレッスンとして,基本手技の中でわかりにくいと思われるところについて,実際に手術指導を行っている場面を収録した.ぜひ,本編と併せて参考にしていただきたい.
近年,Staging Laparotomyも腹腔鏡で行われるようになってきた.しかし,腹腔鏡手術やロボット手術で予期せぬ出血を来した場合,直ちに開腹して止血をしなければならない.そのような時のためにも,本書は役立つものと思われる.ぜひ,手術動画と共にご一読いただき,ご批判,ご意見を頂戴できれば幸いである.
本書は,筆者がたくさんの手術を執刀して書いたものではなく,たくさんの手術を後輩に指導し,その内容を書いたものである.手術を修練中の医師にとって,どこがわかりにくいか,どのように間違いやすいか,そして,どうやってそのハードルをクリアするかを書いたつもりである.本書が,これから手術を習得する若い先生方のお役に立てれば幸いである.
2018年5月
田畑 務
目次
・改訂2版 序文
・初版 序文
第1章 上腹部の臨床解剖
〔a〕上腹部の解剖学
・門脈系
・腎動静脈
・下大静脈
・大網の解剖
〔b〕腹部動静脈奇形
・腎動脈奇形(腎副動脈)
第2章 術前処置
〔a〕術前処置
〔b〕手術器具
・鑷子
・直腸鉤
・パワーソース
・ヘモクリップ
・切離方法
・ライトアングルケリー・電気メス法
・バイポーラーシザーズ法
・ハーモニックFOCUSⓇ法
〔c〕体位
・腟内ガーゼ
第3章 開腹・後腹膜の展開
〔a〕手術の手順
〔b〕開腹
〔c〕後腹膜の展開
〔d〕直腸側腔の展開
〔e〕膀胱側腔の展開
〔f〕左側後腹膜の展開
第4章 骨盤リンパ節郭清
〔a〕腸腰筋と外腸骨動静脈間の剥離
〔b〕外腸骨静脈・内腸骨静脈血管鞘の切離
〔c〕外腸骨動脈血管鞘の切離
〔d〕外・内腸骨動脈分岐部の処理
〔e〕鼠径上リンパ節郭清
〔f〕閉鎖リンパ節郭清
〔g〕en bloc骨盤リンパ節郭清
〔h〕左側骨盤リンパ節郭清
第5章 拡大子宮全摘出術
〔a〕膀胱の剥離
〔b〕尿管の剥離と子宮広間膜の切離
〔c〕ダグラス窩の展開と仙骨子宮靱帯の切離
〔d〕基靱帯起始部の処理
〔e〕子宮摘出
第6章 傍大動脈リンパ節郭清
〔a〕傍大動脈リンパ節郭清の手順
〔b〕後腹膜の展開と右卵巣静脈の切離
〔c〕下大静脈周囲の処理
〔d〕動静脈間の処理
〔e〕大動脈前面の処理
〔f〕左卵巣静脈の切離
〔g〕B1のen bloc傍大動脈リンパ節郭清
〔h〕B2・総腸骨節のen bloc傍大動脈リンパ節郭清
〔i〕仙骨リンパ節郭清
〔j〕止血の確認
第7章 大網切除
〔a〕大網亜全切除の手順
〔b〕大網と横行結腸の切離
〔c〕胃大網動静脈直下での大網の切離
第8章 閉腹
〔a〕後腹膜の処理
〔b〕腹壁の縫合
第9章 トラブルシューティング
〔a〕骨盤リンパ節転移症例の郭清法
〔b〕左卵巣静脈処理時の尿管巻き込み
〔c〕傍大動脈リンパ節転移症例の郭清法(1)
〔d〕傍大動脈リンパ節転移症例の郭清法(2)(腎脱転法)
〔e〕下大静脈損傷時の止血法(1)
・圧迫止血
・ヘモクリップ
〔f〕下大静脈損傷時の止血法(2)
〔g〕低位前方切除の際の子宮ならびに腟壁の処理
〔h〕横行結腸損傷時の対処
〔i〕乳糜漏の対処
第10章 術後合併症
〔a〕血栓症
〔b〕リンパ嚢胞
〔c〕コンパートメント症候群
Commentary
●腰静脈
●下大静脈分岐部の癒着
●変異,破格,奇形
●左側腎静脈奇形
●術前の話は患者や家族の信頼を得るためにある
●パワーソースの選択
●「糸結び」は助手の仕事,術者は切開,剥離,運針.手術は「流れ」が最も大切
●初版Staging Laparotomy
●鼠径上リンパ節と鼠径リンパ節
●拡大子宮全摘出術
●技術の伝承(1)
●Fellow's vein
●下腹神経叢の切断
●下腸間膜動脈神経叢
●技術の伝承(2)
●リンパ節郭清をなくせないだろうか?
●術後ドレーンの抜去
●おすすめの1冊!
●腹腔鏡下手術
●卵巣静脈の引き抜き
コツ
●腎筋膜
●バイポーラーシザーズ法とハーモニックFOCUSⓇ法
●指導者のコツ
●直腸鉤の使い方
●膀胱側腔の展開
●後腹膜の展開の順序
●腸腰筋と外腸骨動静脈の剥離
●閉鎖神経の露出
●外・内腸骨静脈分岐部の処理
●外・内腸骨動静脈分岐部の処理
●鼠径上リンパ節郭清
●外腸骨静脈の1本の血管
●左骨盤リンパ節郭清
●直腸鉤の使い方
●尿管の剥離
●ダグラス窩の展開
●仙骨子宮靱帯の切離
●基靱帯起始部の処理(1)
●基靱帯起始部の処理(2)
●腟壁切開
●アイソレーションバッグの使い方
●ハーモニックFOCUSⓇは片刃のみ挿入
●傍大動脈リンパ節郭清の順序
●ハーモニックFOCUSⓇ
●下腸間膜動脈の見つけ方
●IMAころがし
●S状結腸の反転
●左卵巣静脈の処理
●B1領域郭清のアプローチ法
●B2郭清
●癒着防止剤
●下大静脈からの転移リンパ節の摘出
●傍大動脈リンパ節(B1)転移
コツ Do not
●直腸側腔の展開
●深腸骨回旋静脈の損傷
●ハーモニックFOCUSⓇ
●The Most Dangerous Zone
・参考文献
・索引
・おわりに
・著者紹介
・WEB動画の視聴方法
・手術動画DVD CONTENTS
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書籍情報
- ISBN:9784840465274
- ページ数:176頁
- 書籍発行日:2018年6月
- 電子版発売日:2019年2月1日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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