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- 脳神経外科速報2019年増刊 専門医なら知っておきたい 疾患・術式別 脳神経外科手術合併症の回避・対処法Q&A 156
商品情報
内容
専門医に必要なミニマムな技術・知識を凝縮
脳神経外科専門医を目指す、育てるあなたにこの一冊。疾患・術式別に、よくあるトラブル・合併症とその回避・対処法について、1項目1~2ページのQ&A形式で記載。領域全般にわたり、最低限知っておくべき知識・技術を端的にわかりやすく解説した。
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序文
脳神経外科手術の合併症は,脳神経外科医であれば誰でも避けたいものです.合併症を回避するにはどのようにしたらいいか,また意図せずして合併症に遭遇した場合はどのように対処したらいいか,皆さん常に考えながら日常の手術に立ち向かっていることと思います.今回,「脳神経外科手術合併症の回避・対処法」と題して,主には脳神経外科専門医取得前後の読者を念頭に置いた増刊号を企画しました.疾患・術式別に156のClinical Questionを設定し,それに対するAnswerというかたちで,見やすいように各項目1~3ページとなっております.脳血管内治療以外の脳神経外科すべての領域に関して,それぞれの分野で第一線でご活躍の先生方に執筆していただきました.
各項目には専攻医が学ぶべき基本的な事項から,指導医にとってもためになる合併症の予防と対処法に対するコツやピットフォールが盛り込まれています.これらは手術に関する「暗黙知」をすべての人に伝わるように「形式知」として表現するプロセスを含んでいます.またエキスパートから伝えられた手術の「歴史」であるとも言えます.ビスマルクは「愚者は経験に学び,賢者は歴史に学ぶ」という格言を残しましたが,手術では無駄な経験は許されません.手術に望むにあたり「形式知」として伝達されている「歴史」を学ぶ必要があります.術者は,自ら手術の経験を重ねていくなかで,伝達された「形式知」を再び「暗黙知」として手術プロセスの中に取り込み,新たな「形式知」を生み出していく成長プロセスが大事だと思います.
本増刊号では,疾患・術式別にQ&A形式で細かく項目を分けていますのでいろいろな使い方ができます.担当する手術に関する項目,または興味を持たれる部分だけを参考にしていただいてもいいと思います.本増刊号が多くの先生方の日常臨床のお役に立てれば幸いです.最後にご多忙のなか,執筆の労をおとりいただいた先生方に感謝の意を表して序文といたします.
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科脳神経外科教授
吉本幸司
目次
・推薦のことば
・監修のことば
・序文
・執筆者一覧
【1章 手術一般で知っておきたい合併症と対処法】
◆Q001 体位による褥創,上肢・下肢の神経障害を避けるためには?
◆Q002 頭部ピン固定時の頭蓋骨損傷を避けるためには?(頭部固定の作法)
◆Q003 顔面神経側頭枝損傷の回避法は?
◆Q004 正しい脳べらの使い方は?
◆Q005 静脈洞損傷を避けるためには?(損傷時の対処法)
◆Q006 静脈洞近傍の開頭はどうする?(静脈洞の上にバーホールを開けるか?)
◆Q007 開頭時の硬膜および硬膜下組織損傷を避けるためには?(クラニオトーム,リウエル,ケリソンパンチの使用法)
◆Q008 後頭下開頭時の静脈叢からの出血の対処法は?
◆Q009 局所止血薬の効果的な使い方は?
◆Q010 開頭時の陥凹を避けるためには?(術後整容)
◆Q011 開頭術における髄液漏対策は?
◆Q012 人工骨の感染対策は?
◆Q013 術後硬膜外血腫の予防法は?
◆Q014 頭蓋形成術後の対応は?
【2章 外傷】
(1)開頭血腫除去術
◆Q015 正確な開頭範囲はどう決める?
◆Q016 静脈洞が損傷しているときの対応は?
◆Q017 頭部外傷に伴う凝固線溶系障害の対応は?
◆Q018 抗血栓薬を服用している場合の対応は?
(2)開頭減圧術
◆Q019 術中急性脳腫脹が起こった場合の対処法は?
◆Q020 効果的な硬膜形成法は?
◆Q021 骨を戻す,戻さないの判断はどのように決定しているか?
◆Q022 開放創や汚染創では,どのように管理や修復を行うべきか?
【3章 ドレナージ・水頭症】
(1)穿頭脳室ドレナージ術
◆Q023 正確なドレーン留置のポイントは?
◆Q024 穿頭時に注意すべきことは?
◆Q025 両側出血の場合,左右どちらを穿刺するか,また両側穿刺するか?
(2)シャント手術(iNPHなど)
◆Q026 正確なシャントチューブ挿入のポイントは?
◆Q027 腹側チューブの逸脱を予防するためには?
◆Q028 デバイス留置,皮下トンネル作成時の注意点は?
【4章 内視鏡手術】
◆Q029 橋前槽が狭いときの神経内視鏡による安全な第三脳室底開窓術(ETV)の手技は?
◆Q030 神経内視鏡による第三脳室底開窓術(ETV)時に出血した場合の対応は?
◆Q031 神経内視鏡による腫瘍生検術(ETB)時に腫瘍から出血した場合の対応法は?
◆Q032 安全で確実な透明中隔穿孔術を行うためには?
◆Q033 内視鏡下血腫除去術でdisorientationにならないためには?
◆Q034 内視鏡下血腫除去術で止血困難例への対応法は?
◆Q035 嚢胞性病変に対する内視鏡下嚢胞開窓術はどうする?(disorientationにならないために)
◆Q036 内視鏡支援手術操作における内視鏡シャフトによる血管や神経損傷の予防法は?
【5章 微小血管減圧術】
◆Q037 片側顔面痙攣再手術のポイントは?(どのようなときに適応になるのか? 説明のポイントは?)
◆Q038 顔面痙攣の減圧操作において穿通枝の損傷を防ぐには?
◆Q039 微小血管減圧術で聴力の障害や顔面神経の麻痺を避けるには?
◆Q040 三叉神経痛の減圧操作における錐体静脈損傷の予防と対処法は?
【6章 脳血管障害】
(1)脳動脈瘤クリッピング術
◆Q041 蝶形骨縁アプローチで静脈温存,静脈梗塞の予防法は?
◆Q042 クリッピング後の穿通枝障害を防ぐには?
◆Q043 大脳半球間裂アプローチの剥離手順は? 軟膜損傷を防ぐには?
◆Q044 大脳半球間裂アプローチでの嗅覚障害を防ぐためには?
◆Q045 前交通動脈瘤へのアプローチの選択は?
◆Q046 Domeに穿通枝が張り付いている際の剥離のポイントは?
◆Q047 安全なanterior clinoidectomyの方法は?(合併症の防止)
◆Q048 Premature ruptureを予防する心がけは?
◆Q049 術中破裂の際の対処法は?
◆Q050 動脈瘤domeから穿通枝が出ているときの合併症予防法は?
◆Q051 ネックの離脱,動脈損傷が生じたときの対処は? バイパスの必要性は?
◆Q052 クリッピングによる動脈狭窄を防ぐには?
(2)バイパス術
◆Q053 縫合部血栓を防ぐためのポイントは?
◆Q054 Donorを確実に早く採取するためのポイントは?
◆Q055 確実なバイパスを行うための術野セッティングは?
◆Q056 Arteriotomyのコツは?
◆Q057 Recipient arteryの選択と準備の注意点は?
◆Q058 閉創の際に注意することは?
◆Q059 Radial artery採取のポイントは?
◆Q060 High flow bypassでのradial artery通過ルート作成の際の注意点は?
◆Q061 開頭の際に注意することは? 中硬膜動脈温存のポイントは?
◆Q062 硬膜下血腫の予防法は?
◆Q063 バイパス術後の脳内出血の予防,対応は?
(3)頚動脈内膜剥離術
◆Q064 内シャントの選択と挿入する際の注意点,トラブルシューティングは?
◆Q065 シャントの必要性の判断は?
◆Q066 高位病変の判断およびその対応は?
◆Q067 頚動脈剥離の手順と注意点は?
◆Q068 Hyperperfusionの予防および対策は?
◆Q069 内膜剥離のポイントは? 性状での違いは? 断端形成のコツは? 閉塞の予防法は?
◆Q070 頚動脈の遮断および解除の順番は?
◆Q071 血管縫合の際の注意点は? 術後出血の予防法は?
◆Q072 合併症減少のために必要なモニタリングは?
(4)脳動静脈奇形摘出術・硬膜脳動静脈瘻手術
◆Q073 Nidus剥離の方法および注意点は?(剥離面を間違わない)
◆Q074 深部からのfeederの処理法は?
◆Q075 Feederかpassing arteryかの鑑別法は?
◆Q076 赤虫血管の処理の方法は?
◆Q077 術中にnidusから出血した際の対処法は?
◆Q078 Feederやdrainerの見分け方のポイント,戦略は?
◆Q079 AVF/dAVFの術後管理で注意する点は?
◆Q080 Isolated sinusへのdirect punctureの注意点は?
◆Q081 前頭蓋底dAVFの遮断部位の見分け方は?
【7章 脳腫瘍】
(1)良性脳腫瘍・頭蓋底腫瘍の手術
◆Q082 出血しやすい腫瘍,硬い(石灰化含む)腫瘍の摘出のポイントは?
◆Q083 視神経管開放時の注意点は?(視神経障害を防ぐために)
◆Q084 内頚動脈・穿通枝を巻き込んだ腫瘍への対応のポイントは?
◆Q085 前頭蓋底腫瘍摘出時に嗅神経を温存するためには?
◆Q086 髄膜腫,頭蓋咽頭腫摘出術における視機能障害の予防法は?(SHAの障害)
◆Q087 Anterior transpetrosal approach手術時の顔面神経損傷の回避法は?
◆Q088 頭蓋底手術時の静脈還流障害の予防法とピットフォールは?
◆Q089 後頭蓋窩手術におけるpetrosal vein(PV)の対処法は?
◆Q090 前庭神経鞘腫摘出時の外側後頭下アプローチにおける安全な内耳道開放法は?(適切なドリル操作)
◆Q091 Mastoid emissary veinの適切な処理法は?(静脈洞閉塞の予防)
◆Q092 乳突蜂巣開放時の対処法は?
◆Q093 外側後頭下開頭時の術中小脳出血の対応とその予防法は?
◆Q094 外側後頭下開頭時におけるVA損傷の予防法は?
(2)悪性脳腫瘍の手術
◆Q095 錐体路近傍腫瘍の安全な摘出法は?
◆Q096 運動誘発電位(MEP)の合併症,ピットフォールは?
◆Q097 覚醒下手術の合併症は?
◆Q098 島回腫瘍手術の合併症の予防は?
◆Q099 側頭葉内側腫瘍の安全な摘出法は?
◆Q100 グリオーマ摘出時の虚血合併症の予防法は?(Passing arteryとtransit arteryの温存)
◆Q101 皮質静脈の温存とdraining vein処理の際の注意点は?
◆Q102 易出血性腫瘍の対応法は?
◆Q103 術中蛍光診断の注意点は?
◆Q104 BCNU wafer留置時の注意点は?
◆Q105 術中MRIの問題点,ピットフォールは?
◆Q106 ナビゲーション利用時のbrain shiftの克服法は?
(3)経蝶形骨洞手術
◆Q107 術後嗅覚障害の予防法は?
◆Q108 下垂体機能温存を目指した腫瘍摘出術を行うには?
◆Q109 拡大法術後の髄液漏予防法は?
◆Q110 手術操作による視機能障害の予防法は?(SHAの温存を中心に)
◆Q111 内頚動脈損傷時の対応とその予防法は?
◆Q112 眼球運動障害の予防法は?
【8章 脊椎・脊髄】
(1)脊椎・脊髄手術:頚椎
◆Q113 高位誤認の予防法は?
◆Q114 頚椎手術における食道・咽頭損傷の予防法は?
◆Q115 頚椎手術における反回神経麻痺と嚥下障害の予防法は?
◆Q116 頚椎手術における硬膜損傷・神経根損傷に対する対応と予防法は?
◆Q117 頚椎手術における椎骨動脈損傷の予防法は?
◆Q118 頚椎手術後のC5麻痺の予防法と対処法は?
◆Q119 固定具障害の予防法は?
◆Q120 術後硬膜外血腫の予防法と対応法は?
(2)脊椎・脊髄手術:腰椎
◆Q121 脊椎高位・左右の誤認を防ぐには?
◆Q122 術中の硬膜損傷を防ぐには?
◆Q123 腰椎後方手術での椎間板操作中の大血管損傷時の対処法は?
◆Q124 脊椎アライメントの問題:課題は?
◆Q125 スクリューの誤挿入を防ぐには?
◆Q126 後方椎体間cageの前方逸脱の予防と対処法は?
◆Q127 硬膜損傷してしまった! どうすればよいですか?
◆Q128 脊椎手術の感染症(SSI)対策をどうしていますか?
◆Q129 脊椎手術における皮膚障害対策をどうしていますか?
◆Q130 脊椎固定術における隣接椎間障害について教えてください
◆Q131 Instrumentation failureにはどう対応しますか?
【9章 小児】
(1)水頭症(L-P/V-P/V-Aシャント)
◆Q132 髄液漏の予防と対処法は?
◆Q133 シャント手術時の感染のリスクを減らすには?
◆Q134 シャント感染が起こったときの対処法は?
◆Q135 シャント機能不全を減らすには?
◆Q136 腸管損傷や腹腔カテーテル逸脱を防ぐには?
(2)二分脊椎・頭蓋骨早期癒合症
◆Q137 脊髄髄膜瘤(脊髄裂)に対する5層縫合:合併症の回避・対処法は?
◆Q138 脊髄脂肪腫に対する係留解除:合併症の回避・対処法は?
◆Q139 頭蓋骨縫合早期癒合症における骨切りのデザインをどうするか?
◆Q140 開頭法によるfronto-orbital advancement(FOA)時の骨切りの注意点は?
(3)小児脳腫瘍手術など
◆Q141 術後硬膜下水腫の対処法は?
◆Q142 頭蓋咽頭腫手術における視床下部の温存法は?
◆Q143 小脳性無言症の予防法は?
◆Q144 骨弁吸収の対応法は?
【10章 機能的脳神経外科手術】
(1)定位脳手術
◆Q145 フレーム装着時,体位どり,穿頭時のトラブルを防ぐポイントは?(空気塞栓,静脈損傷,brain shiftを防ぐ)
◆Q146 ターゲット設定,ターゲット部位確認のポイントは?(術中神経所見,微小電極記録)
◆Q147 デバイス埋め込みの際のポイントは?
◆Q148 試験刺激,凝固の際に注意すべきポイントは?
◆Q149 適切なサンプル採取と適切なターゲット設定法は?
(2)てんかん外科手術
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書籍情報
- ISBN:9784840466783
- ページ数:288頁
- 書籍発行日:2019年10月
- 電子版発売日:2019年9月27日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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