• m3.com 電子書籍
  • 泌尿器Care&Cure Uro-Lo別冊 骨盤臓器脱&尿失禁 女性泌尿器科疾患の治療とケア

泌尿器Care&Cure Uro-Lo別冊 骨盤臓器脱&尿失禁 女性泌尿器科疾患の治療とケア

  • ページ数 : 208頁
  • 書籍発行日 : 2019年8月
  • 電子版発売日 : 2019年10月25日
6,050
(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 330pt ( 6 %)
m3ポイント:1%相当 point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

女性泌尿器疾患の知識と治療を実践的に解説

高齢女性の増加に伴い、今後さらに尿失禁や骨盤臓器脱など女性特有の泌尿器疾患の治療と看護は重要となる。
本書は、いま最も注目されるトピックスや、著者ならではの現場からのエッセイなどを含め、基礎知識から最新の情報までを網羅し、実践に即活用できる一冊とした。

■関連書籍
病態の理解と実践に役立つ 下部尿路機能障害の治療とケア

序文

治療の立場から

女性泌尿器科(ウロギネコロジー、女性骨盤底医療)は女性骨盤底のゆるみを背景とした下部尿路症状や骨盤臓器脱を扱う分野です。日本では「ばあさんのつまらない病気」、生命には関係ないと軽視される傾向がありましたが、最近は「中高年女性の重要なQOL疾患」と認知されるようになりました。

私がこの分野に入ったきっかけは、1980年代初頭に名古屋大学で導入された腹圧性尿失禁のStamey(ステイミー)手術を受ける方の受け持ちになったことです。手術で尿失禁を治療するというのが不思議に思え調べると、当時でも海外では、すでに手術を含め尿失禁治療が積極的に行われていました。日本でも悩んでいる方は多いのではないかと女性尿失禁の実態調査を行い、1986年に本邦初の女性尿失禁外来を開きました。その後、1996年に中部尿道スリング手術のTVT手術が発表され、低侵襲性と安定した長期成績から、その変法であるTOT手術と共にゴールドスタンダードとして定着しました。腹圧性尿失禁は軽症から重症まで裾野の広い疾患で、手術で対処するのがよいのはその一部であり、骨盤底筋訓練(トレーニング)などの理学療法が重要です。1980年代末尾に訪れたロンドンのセント・ジョージ病院には、婦人科理学療法の部屋が独立してありました。昨今日本でもウィメンズヘルスリハビリテーションへの関心が高まり、感慨深いものがあります。

過活動膀胱の治療薬については80年代後半から抗コリン薬、2011年からβ3作動薬が次々と認可され、薬物の併用、仙骨神経刺激療法なども行われるようになりました。薬物療法に偏りがちですが、『過活動膀胱診療ガイドライン』『女性下部尿路症状診療ガイドライン』でも行動療法の重要性が指摘されています。女性では蓄尿障害が注目されがちですが、排尿(尿排出)障害もあり、尿道カテーテルの早期抜去を目標とする排尿自立指導料の新設に伴って、神経因性膀胱の評価、間欠導尿の実施、看護師・理学療法士・医師など多職種での介入が促されるようになりました。

骨盤臓器脱は下垂症状に加えて多彩な下部尿路症状を伴い、中高年女性のQOLに大きな影響を及ぼす疾患です。手術療法は腟式子宮摘除術+腟壁形成術が主でしたが、再発率が高いとの批判がありました。2005年から経腟メッシュ手術(TVM)が低侵襲性、子宮温存といった利点もあり普及しましたが、2011年FDA警告によりメッシュ合併症が懸念され、2014年に保険適用となった腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)の増加がみられます。本邦ではTVMの合併症は低頻度に抑えられており、合併症報告や講習会を通して安全施行を進める指針が日本女性骨盤底医学会などの4学会から発表されています。理学療法やサポート下着、ペッサリーなどによるケアも、骨盤臓器脱の対処において極めて重要です。

今回、谷口珠実先生から発行後11年を経て、泌尿器ケア増刊『尿失禁&女性泌尿器科疾患のケア』を骨盤臓器脱に比重を置いて刷新することをご提案いただきました。女性骨盤底医療において治療とケアは車の両輪であり、看護師、理学療法士の方々にも若手泌尿器科医、産婦人科医の方々にもこのサブスペシャルティに興味を持っていただきたいと願っています。本書が、中高年女性の尿失禁や骨盤臓器脱の悩み解消に活用されますように。

名古屋第一赤十字病院女性泌尿器科
加藤久美子
治療の立場から

目次

推薦のことば

序文

執筆者一覧

【第1章 女性骨盤底の解剖と機能】

1 骨盤底の解剖

2 骨盤底の機能

【第2章 診断と治療】

1 腹圧性尿失禁

(1)診断

(2)手術

2 過活動膀胱

3 骨盤臓器脱

(1)診断

(2)手術

4 尿排出障害

5 膀胱炎

6 間質性膀胱炎

7 泌尿生殖器瘻孔

8 性機能障害

9 泌尿器疾患・その他

【第3章 ケアの実際】

1 下部尿路症状を評価するための排尿日誌と残尿測定の活用

2 ケアと指導の実際

(1)骨盤底筋訓練

〔Topics〕3Dエコーを用いた肛門挙筋裂孔の評価

(2)骨盤底筋訓練のバイオフィードバック療法

(2)-(1) 経腟触診(指診)

(2)-(2) 腟収縮圧測定

(2)-(3) 筋電図測定

(2)-(4) 2D経腹エコー

〔Topics〕MizCureを用いた腟圧測定の実際

(3)生活指導・行動療法

(4)ペッサリー療法

(5)骨盤底サポート下着類の着用効果と指導

(5)-(1) 骨盤底サポーター

(5)-(2) フェミクッション

〔Essay〕女性患者と寄り添う(女性外来で注意すべきポイント)

〔Essay〕脊椎損傷

〔Essay〕排尿障害に対する清潔間欠導尿(CIC)

【Appendix 資料編】

女性下部尿路症状:初期診療・専門的診療のアルゴリズム

排尿記録の3様式

主要下部尿路症状スコア/過活動膀胱症状スコア

キング健康質問票

P-QOL質問票

女性性機能に関わる指標(Japanese version of the FSFI)

PISQ-IR(骨盤臓器脱、尿失禁、便失禁を伴う女性の性機能)

骨盤底困窮度質問票(J-PFDI-20)

索引

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:48.2MB以上(インストール時:107.0MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:192.8MB以上

  • android icon

    AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:40.7MB以上(インストール時:90.7MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:162.8MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784840469104
  • ページ数:208頁
  • 書籍発行日:2019年8月
  • 電子版発売日:2019年10月25日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※今日リンク、YNリンク、南山リンクについて、AndroidOSは今後一部製品から順次対応予定です。製品毎の対応/非対応は上の「便利機能」のアイコンをご確認下さいませ。


※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。


※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍(iOS/iPhoneOS/AndroidOS)が必要です。


※書籍の体裁そのままで表示しますため、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。