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- アセスメントに役立つ!検査値ガイド
商品情報
内容
・“根拠”と“アセスメント”の視点で検査値を読む!
・医師と看護師がそれぞれの視点から検査値について執筆!
・検査データをアセスメントし、チームメンバー、患者・家族とのコミュニケーションに役立てよう!
序文
編集にあたって
「看護の統合力」「看護アセスメント」を身につけてください
現在に求められている医療は患者中心のチーム医療であることは疑いのないことです.チーム医療はチームを構成している多職種(医師,歯科医師,看護師,薬剤師,臨床検査技師,放射線技師などのメディカルスタッフばかりでなく,事務職員や家族なども含む)が自身の専門的な知識・技能・態度を持ちより,患者中心の医療を行うのが目的です.ただし,専門的な知識をその専門職だけに任せるばかりでなく,他職種の専門的知識・業務を理解して精通し,自身の専門分野の業務に役立てることが大切です.この点では,現在の医療は専門職にとって厳しいが遣り甲斐のある時代となり,自身の専門職の知識・技術ばかりでなく,他職種の知識を修得するための日々の研鑽が必要となっています.
一方,臨床検査の医療における重要性は益々大きくなっています.診断ばかりでなく,治療・看護の方針を決定する際には重要な情報を提供します.しかも,臨床検査のデータはデジタル表示であるため,異常となる病態を容易に推測することが可能です.しかし,特定の病態・疾患を必ずしも限定できるわけではなく,多数の病態・疾患が推測可能です.このため,病態・疾患を限定・特定するには種々の検査を組み合わせて,あるいは患者の状態や訴えを総合的に解釈する必要があります.看護アセスメントには患者の臨床検査などの客観的な情報と患者の訴えや観察項目を総合的(統合的)に判断する必要があります.
本書は,客観的情報の一つである臨床検査値と,患者さんの訴えや観察項目などを組み合わせて適切な看護アセスメントを行う手助けとなるように企画・編集しました.単に臨床検査値の解釈ではなく,臨床検査値で知り得た情報を,「日常看護にいかに活かすか」「臨床検査値を考慮したケアをいかに実践するか」など看護師業務の一連の流れを解説しています.すなわち,まず臨床検査の基本として,①検体の採取・取り扱い・保存上の注意点,②何をみている? どんなときに検査する?,③なぜ異常値となるか,④関連する検査項目と併せて解釈すべき検査項目を記載し,続いて検査結果をアセスメントするための,①患者の観察項目,判読のポイント,②異常となる主な疾患・病態の臨床症状,③看護のポイント,④ピットフォールが記載してあります.前者は医師が,後者は実践的経験を踏まえて看護師に執筆していただきました.まずはその検査項目のポイントがわかり,それから導き出される病態・疾患を解釈する上で必要な観察項目,臨床症状を知ることが可能となります.そして,代表的な病態についての看護のポイントを知ることができる流れになっています.
これらは自ら考えて行動できるようになる上では重要なことで,本書を熟読して「統合力」のある「看護アセスメントができる」看護師になっていただければ企画・編集した者としてこれに勝るものはありません.皆さまの看護・介護の座右の友として活用してください.また,皆さまからの忌憚ないご意見・叱責を頂ければ幸甚です.
2016年 3月
高木 康
目次
総論
●臨床検査の考え方
●検体の採取と取り扱い方の注意点
●正しい検体の採取法
●妊婦と小児の基準値
各論
●一般検査
尿検査
・pH
・比重
・尿蛋白/ アルブミン
・尿糖
・ウロビリノゲン/ ビリルビン
・ケトン体
・亜硝酸塩
・潜血
・尿沈渣
・α1-ミクログロブリン/β2-ミクログロブリン
・N-アセチル-β-D-グルコサミニダーゼ
糞便検査
・便潜血反応(FOBT)
・寄生虫・虫卵
穿刺液検査
・脳脊髄液検査(CSF)
・胸水
・腹水
・心嚢液
・関節液
●血液学検査
血球検査
・赤血球検査(赤血球数,Hb,Ht,網赤血球数)
・白血球検査(白血球数,白血球分類)
・血小板数
・造血関連物質(エリスロポエチン,トロンボポエチン)
・溶血に関連する検査(Coombs 試験,Ham 試験)
・骨髄穿刺検査
止血・血栓検査
・出血時間
・PT/APTT
・フィブリノゲン
・FDP/D ダイマー
・血小板系分子マーカー(β-TG,PF4,トロンボキサン)
・プロテインC/ プロテインS/ トロンボモジュリン
・血液疾患の遺伝子検査
●血液生化学検査
血清蛋白
・血清総蛋白(TP)
・アルブミン(Alb)
・血清蛋白分画
・セルロプラスミン(Cp)
・トランスフェリン(Tf)
・ハプトグロビン(Hp)
・RTP〔トランスサイレチン(TTR),レチノール結合蛋白(RBP)〕 111
窒素化合物
・尿素窒素(BUN)
・クレアチニン(クレアチニンクリアランス,eGFR も含む)
・尿酸
・アンモニア(NH3)
酵素と関連物質
・AST/ALT
・LD(アイソザイムも含む)
・ALP(アイソザイムも含む)
・γ-GT
・コリンエステラーゼ(ChE)
・アミラーゼ(アイソザイムも含む)
・CK(アイソザイムも含む)
・トロポニン/ ヒト心臓型脂肪酸結合蛋白
・ミオグロビン
・ペプシノゲン
色素
・ビリルビン
脂質
・総コレステロール(TC)
・LDL/HDL コレステロール(LDL-C,HDL-C)
・その他の脂質関連物質〔リポ蛋白,small dense LDL,Lp(a)〕
・トリグリセリド(TG)
糖質と関連物質
・血糖値
・HbA1c/ グリコアルブミン(GA),1,5- アンヒドログルシトール(1,5AG) 156
・インスリン/C- ペプチド
電解質・金属
・ナトリウム(Na)/ カリウム(K)/ 塩素(Cl)
・カルシウム(Ca)/ 無機リン(IP)
・その他の微量元素
ガス分析
・血清鉄(Fe)/ 総鉄結合能(TIBC)
・pH/ 塩基過剰(BE)
・血漿HCO3
-濃度(血漿重炭酸イオン濃度)
・動脈血CO2 分圧(PaCO2)
・動脈血O2 分圧(PaO2)
・経皮的動脈血O2 飽和度(SpO2)
機能検査
・ICG/BSP 試験
・Fishberg 濃縮試験
・PSP 試験
・BT-PABA 試験
●内分泌検査
下垂体ホルモン
・甲状腺刺激ホルモン(TSH)
・副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
・黄体化ホルモン(LH)/ 卵胞刺激ホルモン(FSH)
甲状腺ホルモン
・甲状腺ホルモン(FT3,FT4)
副腎皮質ホルモン
・コルチゾール
生理活性物質
・心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)
・脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)
●免疫血清検査
免疫グロブリンと関連物質
・免疫グロブリンE(IgE)
・免疫グロブリンA(IgA)
・免疫グロブリンM(IgM)
・免疫グロブリンG(IgG)
・クリオグロブリン
・Bence Jones 蛋白(BJP)
・補体
自己抗体
・リウマトイド因子(RF)
・ANA(ds-DNA,ss-DNA)
・抗ミトコンドリア抗体
・抗カルジオリピン抗体/ ループスアンチコアグラント
・抗GAD 抗体
・抗TSH 受容体抗体(TRAb)/ 甲状腺刺激抗体(TSAb)
・抗サイログロブリン抗体/ 甲状腺抗ペルオキシダーゼ抗体
リンパ球と関連事項
・リンパ球サブセット
・HLA タイピング
血液型と輸血関連
・血液型検査
・交差適合試験
・不規則抗体検査
●感染症・炎症マーカー
一般細菌関連検査
・抗ストレプトリジンO 抗体(ASO)/ 抗ストレプトキナーゼ抗体(ASK) 259
・抗ヘリコバクター抗体/ 尿素呼気試験
・真菌検査(β-D-グルカン,アスペルギルス抗原,クリプトコックス抗原) 263
・梅毒血清反応
・寒冷凝集反応
・感染症の遺伝子検査
ウイルス
・A 型肝炎ウイルス(HAV)
・B 型肝炎ウイルス(HBV)
・C 型肝炎ウイルス(HCV)
・抗HIV 抗体
・抗HTLV-1 抗体
・サイトメガロウイルス(CMV)
・EBV
・風疹
・麻疹
・水痘・帯状疱疹/ 単純ヘルペス
・小児系ウイルス疾患(ロタ,RS,インフルエンザ)
・エンドトキシン
炎症マーカー
・赤血球沈降速度(赤沈または血沈)(ESR)
・C 反応性蛋白(CRP)
・血清アミロイドA(SAA)
・プロカルシトニン(PCT)
・QFT,T-SPOT(インターフェロンγ遊離試験;IGRA)
●腫瘍マーカー・線維化マーカー
・腫瘍マーカー概論
・CEA(がん胎児性蛋白)
・CA19-9
・膵癌マーカー(DUPAN-2,Span-1)
・α-フェト蛋白(AFP)
・PIVKA-Ⅱ
・肝線維化マーカー(Ⅳ型コラーゲン,プロコラーゲンⅢペプチド)
・肺癌マーカー
・前立腺特異抗原(PSA)
・乳癌マーカー
・卵巣癌・子宮癌マーカー(CA125,CA72-4 など)
・線維化マーカー(KL-6)
・骨形成マーカー(OC,BAP,P1NP)
●微生物学検査
・細菌塗抹染色検査
・細菌培養・同定検査
・感受性検査
●病理・細胞診検査
・細胞診
・病理組織診断(組織診)
●新生児のスクリーニング検査(総論)
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書籍情報
- ISBN:9784883786282
- ページ数:362頁
- 書籍発行日:2016年3月
- 電子版発売日:2016年5月6日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:2
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