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消化器内視鏡レクチャー(1巻4号)ひとりでも迷わない 上部消化管 治療内視鏡の極意[動画付き]

  • ページ数 : 194頁
  • 書籍発行日 : 2013年4月
  • 電子版発売日 : 2013年6月22日
7,480
(税込)
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商品情報

内容

内視鏡エキスパートをめざす すべての医師のための雑誌『消化器内視鏡レクチャー』 1巻4号が電子版となりました。

内視鏡覚えたての専修医であっても、緊急時に自信をもって緊急内視鏡治療を行い患者さんの救命ができる、また待機的治療においては、分かっているようで分かっていない、なかなか普段は聞けないような基本事項を中心に執筆されています。

手技や症例を解説した動画を収録し、"リンク機能"にて本文からワンタッチでご参照が可能です。さらには南山堂医学大辞典へのリンクもついて簡単に用語の確認も!電子版ならではの便利な機能を搭載しました。

序文

本消化器内視鏡レクチャーシリーズは,主な読者層を消化器内科専修医とし,彼ら目線で沸き起こる内視鏡診療のクリニカルクエッションを,第一線でご活躍の先生方を講師陣からわかりやすく解説して頂くものである.本レクチャーシリーズを読むことによって明日からの内視鏡診療が大きく飛躍し,“一人でも多くの前途洋洋な消化器内視鏡専門医が誕生してほしい”という,編集主幹であられる高橋信一杏林大学教授の熱い思いが込められている.河合 隆先生による上部消化管の内視鏡診断から始まり,斎藤 豊先生の大腸内視鏡,糸井隆夫先生のERCPときて,4部作の集大成,起承転“結”として小生に与えられた企画テーマは,“上部消化管の内視鏡治療の基本”である.

内視鏡の基本操作を覚え,患者さんにも苦痛を与えず内視鏡の挿入・観察がある程度行えるようになると,次のステップとして任せられるのが上部消化管の内視鏡治療ということになろう.予防的な静脈瘤結紮術やポリペクトミーなどの比較的容易な待機的治療であれば,じっくりと成書を参照した後,もしくは指導医の立会いの下,落ち着いて“初めての治療”に臨むことができる.しかし現実は,地方の出張病院で当直をしていると,いきなり吐血の患者さんに遭遇し,“先生,早く内視鏡して血を止めてください!”と看護師さんに尻を叩かれ,慌ててマニュアルを手に内視鏡を恐る恐る挿入,というようなことも多いと聞く.一方で,学会に行っても,“こんな大きな病変が内視鏡で取れました”,“こんな難しい病変も内視鏡で治りました”というような,目新しく華やかな治療技術のオンパレードである.専修医諸君にとっては,“将来はあんな治療ができるようになりたい!”という刺激にはなるが,いきなりはどだい無理な話であり,明日からの内視鏡診療にどれだけ役に立っているのか,はなはだ疑問である.学会上で華麗な治療手技を披露しているエキスパートの先生方にも必ず“初めての治療内視鏡”があったはずであり,その時に叩き込まれた基本があったからこそ,今があることを忘れてはならない.

さらに治療手技以上に,どういう思考過程を経てその治療を選択したのか,治療後のフォローはどうしていけばいいのかといった,治療前後の患者管理こそが実はもっともっと重要であり,患者さんとの付き合いはその場限りではなく,一生続くものであることを強調したい.一つ一つの病変ではなく,一人一人の患者さんに最適な治療法が存在する.本企画では,たとえ内視鏡覚えたての専修医であっても,緊急時に自信をもって緊急内視鏡治療を行い患者さんの救命ができる,また待機的治療においては,分かっているようで分かっていない,なかなか普段は聞けないような基本事項を中心に,指導的立場でご活躍の先生方に動画付きでわかりやすくご執筆頂いた.一人でも多くの悩める専門医の卵たちが本書,いや,本レクチャーシリーズすべてを手に取っていただき,一人でも多くの患者さんが救われることを願っている.

最後に,診療・教育・研究で超ご多忙の中,執筆をご快諾頂き,素晴らしい原稿を寄せて頂いた先生方,このような編集の機会を与えて下さった高橋信一教授,企画から発刊まで多大なご尽力を賜った総合医学社の渡辺嘉之氏,渡瀬保弘氏に心より御礼申し上げます.


東京大学医学部附属病院
光学医療診療部部長・准教授

藤城 光弘

目次

Ⅰ.基本事項──治療をはじめる前に

1.治療内視鏡に必要な解剖・病理の基本

2.内視鏡治療の種類と適応疾患

II.食道静脈瘤治療

【動画】3.待期的食道静脈瘤EISの手技(胃噴門部静脈瘤合併例も含む)

〈Q&A〉EISとEVL,APCは,どう使い分けるのでしょうか?

【動画】4.待機的食道EVLの手技

〈Q&A〉EISとEVL,どちらを先にマスターすべきでしょうか?

【動画】5.食道静脈瘤破裂に対する一時止血法の手技

〈Q&A〉内視鏡前に緊急止血目的のS-Bチューブはもう使わなくなったのでしょうか?

6.[Case Presentation]食道静脈瘤破裂症例の実際

〈Q&A〉治療完了の目安は?

III.食道腫瘍切除

【動画】7.食道EMRの手技(1cm程度の中部食道病変を念頭に)

〈Q&A〉食道ESDの前に食道EMRや胃ESDの経験は必要ですか?

【動画】8.半周食道ESDの基本手技

〈Q&A〉ESDのマスター法─どの病変よりステップアップすべきでしょうか?

9.[Case Presentation]食道粘膜癌

〈Q&A〉EMRとESDの使い分けは,どのようにするのでしょうか?

IV.胃静脈瘤治療

【動画】10.孤立性胃静脈瘤の治療手技

〈Q&A〉孤立性胃静脈瘤をみたら,フォローの間隔と治療のタイミングは,どうすればよいのでしょうか?

V.胃腫瘍切除

【動画】11.胃EMRの手技(体部大弯症例を念頭に)

〈Q&A〉胃癌に対するEMRはもう行われなくなったのでしょうか?

【動画】12.胃ESDの手技

〈Q&A〉ESDのマスター法は?

【動画】13.胃ESDの術中偶発症と対処法(出血と穿孔を中心に)

〈Q&A〉ESD後の偶発症にはどんなものがあるのですか? 手術が必要な場合はどんなケースですか?

14.[Case Presentation]胃粘膜内癌

〈Q&A〉EMRとESDの使い分けはどうするのでしょうか?

VI.消化性潰瘍止血術

【動画】15.胃潰瘍止血術の手技(クリップを中心に)

〈Q&A〉最初に覚えたほうがよい止血法はどれでしょうか?

【動画】16.十二指腸潰瘍止血術の手技(止血鉗子を中心に)

〈Q&A〉内視鏡的止血法はどう使い分けるのでしょうか?

17.[Case Presentation]消化性潰瘍

〈Q&A〉内視鏡止血をしないほうがよい露出血管とは? そのときの治療選択は?

VII.経皮内視鏡的胃瘻造設術

【動画】18.経皮内視鏡的胃瘻造設術の手技

〈Q&A〉どこまで延命としての胃瘻を適応するのでしょうか?

VIII.上部消化管におけるステント

【動画】19.幽門部,十二指腸狭窄に対するステント留置の手技

〈Q&A〉食道におけるステントはもう入れなくなったのでしょうか?

IX.上部消化管バルーン拡張術

【動画】20.術後吻合部狭窄,内視鏡治療後狭窄に対するバルーン拡張の手技

〈Q&A〉バルーン拡張術開始のタイミングと施行期間は,どうしたらよいのでしょうか?

X.異物除去

【動画】21.PTP包装・入れ歯など除去術の手技

〈Q&A〉異物除去の際の麻酔はどうしたらよいのですか?(特に小児の場合)

ショートレクチャー

1.内視鏡治療と経鼻内視鏡

2.内視鏡治療時の内服薬の取扱い~特に抗血栓薬について

3.内視鏡治療時の最適な鎮静方法,モニタリングについて

4.アルゴンプラズマ凝固(APC)法による内視鏡治療

5.食道アカラシアに対する最新の治療戦略

6.食道・胃ESDにおけるデバイスの使い分け

7.バレット食道癌に対する内視鏡治療の位置づけと実際

8.亜全周以上の食道ESD後狭窄予防法

9.新しく保険適用になったPTEGの位置づけと実際

10.胃瘻カテーテルの交換法と注意点

11.内視鏡治療とヘリコバクター・ピロリ(感染診断と除菌治療のタイミング)

12.胃腫瘍に対するLECS,NEWSなどの内視鏡腹腔鏡合同手術

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書籍情報

  • ISBN:9784883787104
  • ページ数:194頁
  • 書籍発行日:2013年4月
  • 電子版発売日:2013年6月22日
  • 判:AB判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:2

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