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透析装置および関連機器の原理(構造・機能)とメインテナンス
山下 芳久 (編集) / 日本メディカルセンター
商品情報
内容
本書は透析装置の基礎を勉強することを目的として、透析装置や透析システムに関連した各種機器や装置について、その構造・機能と共にメインテナンス方法までをわかりやすく解説することにより、透析装置とその周辺機器の理解と使い方を修得することができるものを目指した。学術的に、一つ一つの装置について原理・基礎を簡潔にわかりやすく解説.
序文
序文
わが国における透析装置の技術的歴史は,1970年代後半に除水量調整装置(UFC‒11)が承認され,透析装置での除水量のコントロールが可能となり,透析液のシングルパス方式が採用されたことから装置の技術が飛躍的に向上することになり,セントラル方式という日本独自の透析システムが考案されていった.1980年代には透析療法の多様化に伴い,清浄な透析液を作製するために逆浸透装置が開発され使用されるようになり,ともに各種水処理装置も開発され質の高い透析用水で透析液が作製されるようになった.また,透析膜の孔径の拡大化に伴い,TMP(膜間圧力差)の監視やコントロール技術も向上していった.1990年代には透析液清浄化はさらに進み,粉末型透析液の使用が多くなり,A剤・B剤溶解装置が使用されるようになった.2000年代に入るとセンサ技術の高性能化,生体情報モニタ技術,自動運転機能など煩雑な操作や作業を安全・効率的に行うための装置と機能を充実させ,さらなる安全性と高性能化を確保した透析装置に進歩した.そして,現在の透析装置は,基本性能である透析液作成供給装置,各種安全装置を主として,各種自動化装置,各種モニタなどの多くの性能と機能を持ち,安全で質の高い透析療法を提供している.
一方,この透析装置を使用して透析療法を実際に行う臨床工学技士を始めとする医師,看護師などの透析スタッフは,透析装置の進歩について行くとともにその性能と機能を十分に理解し,安全,適正,効果的に使用する必要がある.しかし,透析療法についての書籍はある程度あるものの透析装置について全般的にわかりやすくまとめられた書籍は少ない.そこで今回,この1冊を読めば透析装置がよくわかることを目的として,本書を企画した.執筆項目は,透析装置に関する法規から始まり,Ⅰ.水処理装置,Ⅱ.多人数用透析液供給装置,Ⅲ.粉末型人工腎臓透析用剤溶解装置,Ⅳ.コンソール(透析用監視装置,多用途透析用監視装置,個人用透析装置),Ⅴ.関連機器の5部構成とし,基本的な内容は,「構造・機能(原理,構造,機能,特徴)」,「操作法」,「トラブルシューティング」,「メインテナンス(洗浄,消毒,保守点検,定期交換)」として,各社および各装置の特徴を経験豊かな臨床工学技士の方々に大変わかりやすく解説していただいた.
本書は,『臨牀透析』2013年6月増刊号〈血液浄化機器2013〉をベースに,透析装置および関連機器の部分をおもにピックアップして,最新情報を加えたものである.透析療法に従事するスタッフにとても役に立つ1冊であり,是非一読して活用していただければ幸いである.
2018年5月
埼玉医科大学保健医療学部臨床工学科
山下 芳久
目次
序論 透析装置に関する法規
Ⅰ 水処理装置
1)軟水化装置
2)活性炭濾過装置
3)逆浸透装置
4)個人用水処理(逆浸透)装置
5)エンドトキシン捕捉フィルタ
逆浸透装置用、多人数用透析液供給装置用
コンソール用ETRF(透析用監視装置、多用途透析用監視装置、個人用透析装置、個人用多用途透析装置)
Ⅱ 多人数用透析液供給装置
日機装社製
東レ・メディカル社製
ニプロ社製
ジェイ・エム・エス社製
Ⅲ 粉末型人工腎臓透析用剤溶解装置
日機装社製
東レ・メディカル社製
ニプロ社製
ジェイ・エム・エス社製
東亜ディーケーケー社製
Ⅳ コンソール
1)日機装社製透析用監視装置
2)東レ・メディカル社製透析用監視装置
3)ニプロ社製透析用監視装置
4)ジェイ・エム・エス社製透析用監視装置
5)各種自動化装置
プライミング、脱血
返血、補液
6)各種モニタリング
血液量モニタ
透析量モニタ
測定血流量・脱血圧連続監視モニタ
血液モニタ(Ht、Hb、血液温度、ΔBV)
7)オンラインHDF装置
8)個人用透析装置
Ⅴ 関連機器
1)浸透圧計
2)電解質(Na、K)測定装置
3)血液ガス分析装置
4)ACT測定装置
5)エンドトキシン測定装置
発色合成基質法
比濁時間分析法
生物発光法
6)生菌検出法
培養法
非培養法
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書籍情報
- ISBN:9784888753074
- ページ数:220頁
- 書籍発行日:2018年6月
- 電子版発売日:2018年12月28日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:2
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