皮膚病診療Vol39, No.2(2017年2月号)

  • ページ数 : 112頁
  • 書籍発行日 : 2017年2月
  • 電子版発売日 : 2017年2月10日
2,640
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商品情報

内容

Vol.39 No.2【特集:外国語で表現されやすい皮膚病】

本誌は「臨床医のための月刊皮膚病総合雑誌」を標榜しており、以下の7つを特徴としております。

1.毎号特集形式―実地診療に役立つ 2.カラー印刷―わかりやすく伝える臨床情報 3.多彩な執筆陣―全国にまたがるネットワーク 4.アンケート特集―実地医家の生の声を 5.学会ハイライト―日皮会総会、支部総会の情報を 6.座談会―著名な臨床家、研究家によるディスカッション 7.増刊号―通常号に加えてさまざまな情報を

このほか、読者の方からの意見や投稿を掲載する「声」欄も充実しています

序文

略語

皮膚疾患は臨床的特徴,出現する症状の組み合わせ,病因的な立場,あるいは病理組織学的特徴などさまざまな観点より病名がつけられている.短い単語より成る病名であれば大変すっきりしている.最近では欧米から新たな病名を使用した症例報告がわが国に持ち込まれる.そして,同様な症例の報告が続くと,欧文の病名が日本語名にされることなくそのままの病名として,広く流布することになる.本号に掲載された症例報告はそのような外国語で表現される皮膚疾患を集めている.その病名は長々としたものが多くなる傾向にあり,臨床症状を羅列した病名では疾患の特徴が類推できることでは便利であるが,もう少し短くならないものかと考えさせられる.

このような外国語で表現される長々とした病名では,頭文字をとった略語がしばしば使用される.日常診療の中でそれが広く使われていると,略語で表現されても誰しも疾患名を理解することができ,略語辞典にも掲載されるようになる.例えば,「BCC」と書けばbasal cell carcinomaの略語であることは周知のことで,辞書にも掲載されている.そのいくつかの略語辞典では,皮膚科関連の編集者が加わっていないためか,皮膚科領域で頻用されている疾患の略語が抜けてしまうことがある.AK(actinic keratosis),SK(seborrheic keratosis)などはよく使用されている略語であるが,略語辞典に掲載されていないものがある.また,同じ略語であっても,使用する領域によっては違った意味に使われることに注意せねばならない.「VV」は皮膚科領域ではverruca vulgarisであるが,外科用域ではvaricose vein,産婦人科領域ではvulva and vaginaの略語として使われることがある.このように皮膚科特有の疾患では,略語のみでは他科の医師には何の略語か理解できないことがある.また,皮膚科領域の疾患でも,generalized atrophic benign epidermolysis bullosaの略語としてのGABEBは,その領域の疾患に関心を持っていないと何の略語であるか判断に困難を感ずることになろう.混乱を避ける意味で,正式な単語を書き,その後に略語を記載することが親切である.ことに他科の医師が目にする文章では略語のみで表現することは避けたい.まして,自分勝手な略語をつくって表現されることは誤解を生むことになる.

病理組織学的検査の依頼伝票に病名を書く欄があるが,ここに略語の病名を書く医師が多くみられる.SCC(squamous cell carcinoma)などよく使われる略語の病名であれば問題はないが,一般病理医にとって馴染みのない略語では意味が通じないことがある.病名が「PN」と記載されていたものがあり,症状の詳記がされていなかったため,血管炎かと思っていたところ,病理組織学的所見は色素細胞母斑であり,pigmented nevusの略であった例がある.

外国語で表現される皮膚病が多くなってきたが,長い病名のため,しばしば略語が使われることがある.略語は簡便であるが,他科の医師が目に触れる文章では正式な病名に添えて使用するようにしたいものである.


斉藤 隆三

目次

臨床例

ハチ刺症後に複合性局所疼痛症候群(CRPS)を発症した症例

感染性粉瘤より発症したtoxic shock syndrome

HIV感染者に生じたpruritic papular eruption

両第Ⅰ趾爪甲に生じたretronychia

トルテロジンによるinterstitial granulomatous drug reaction

reticulohistiocytic granuloma

orofacial granulomatosis

spiny keratoderma

aquagenic palmoplantar keratoderma

診断から2年経過し増大を認めたrhabdomyomatous mesenchymal hamartoma

acral pseudolymphomatous angiokeratoma of children(APACHE)

rippled pattern sebaceoma

前額部より多発拡大したangiolymphoid hyperplasia with eosinophilia

eccrine angiomatous hamartoma

white fibrous papulosis of the neck

the case of the month

cutaneous B-cell pseudolymphomaの6例

英文抄録

editorial

略語

topics

変性結合織成分に対する肉芽腫反応

外国語で表現されやすい皮膚病:pseudolymphomatous folliculitis

蝶の博物詩

生態20

学会ハイライト

第34回日本美容皮膚科学会総会・学術大会を終えて

私の歩んだ道

Ad Astra Per Aspera

皮心伝心

2016年の麻疹の流行と皮膚科医の感染管理

診察室の四季

しもやけ

皮膚科のトリビア

第140回

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書籍情報

  • ISBN:9784992000149
  • ページ数:112頁
  • 書籍発行日:2017年2月
  • 電子版発売日:2017年2月10日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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