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- 7日間できらりマスター 標準予防策・経路別予防策と耐性菌対策
商品情報
内容
◆1日1読、楽しく読んで、7日間で標準予防策・経路別予防策と耐性菌対策をすべてマスター可能。
◆新型コロナウイルス対策にも活用できる、感染対策の基礎から応用までのすべてが詰まった知識充実の一冊が登場。
序文
はじめに
近年、世界中で様々な多剤耐性菌が出現しており、日本の病院においてもアウトブレイクが発生しています。実際、「○○病院にて多剤耐性菌が○十人の患者に感染した!」というような報道を目にすることがあります。多剤耐性菌の多くは日和見病原体なので、病院が気付く前に相当数の患者に伝播しています。そして、そのなかの1人が発症したため、周囲の患者の培養検査をしてはじめて、多くの患者が感染していることを知るのです。
多剤耐性菌は「医療従事者の手指」を介して伝播することが多いので、標準予防策が適切に実施されていれば、蔓延することはありません。標準予防策が実施されていないがゆえに、アウトブレイクが発生するのです。そして、カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌やバンコマイシン耐性腸球菌などに感染していることが判明した患者には接触予防策が追加されます。接触予防策は多剤耐性菌の感染者を見付け出した後ㅡ に、その拡大を最小にしようという感染対策です。多剤耐性菌を見付け出す前ㅡ に日常的に実施すべきことは標準予防策なのです。
多剤耐性菌の話と聞くと、「何やら難しい細菌学の話になるのでは?」と警戒されるのではないでしょうか? それは、多剤耐性菌の解説にはどうしても難解な説明が付き物だからです。すなわち、多剤耐性菌をよりよく理解してもらおうという努力が、むしろ仇となって、多くの医療従事者の理解を遠退けているのです。
そのため、思い切って、徹底的に解りやすい多剤耐性菌の本を作ってみました。感染対策と多剤耐性菌について、たくさんの例え話を用いて解説しました。通常、感染対策は「どのようにして病原体の伝播を防ごうか」という人間側の立場に立った内容となりますが、ここでは耐性菌側の立場から解説しました。すなわち、「どのような突破口を見付け出せば、そこから侵入してアウトブレイクを引き起こすことができるのだろうか」という内容です。また、最後にファクトシートも掲載しましたので、感染対策および耐性菌のサマリーとしてご覧いただければ幸いです。本書は、感染対策と多剤耐性菌について、7日間で楽しみながら理解できる入門書になります。
最後に、このような企画を提示していただいた㈱ヴァンメディカルの山路唯巴氏に心から感謝の意を表します。また、浜松医療センターにおいて、感染対策を担当している衛生管理室(感染対策室)のスタッフに深謝の意を表します。
2020年6月吉日
浜松医療センター
矢野邦夫
目次
1日目 標準予防策その1
◎標準予防策とは
①手指衛生
②個人防護具
2日目 標準予防策その2
③咳エチケット
④患者の配置
⑤患者ケアに使用した器材の処置
3日目 標準予防策その3
⑥環境整備
⑦リネン類の取り扱い
⑧安全な注射手技
⑨腰椎穿刺時のサージカルマスクの着用
⑩労働者の安全
4日目 感染経路別予防策
◎感染経路別予防策とは
接触予防策
飛沫予防策
空気予防策
5日目 耐性菌対策その1
◎耐性菌の井戸端会議①
「標準予防策+接触予防策」編Ⅰ
■MRSA ■MDRA ■MDRP ■VRE
6日目 耐性菌対策その2
◎ 耐性菌の井戸端会議②
「標準予防策+接触予防策」編Ⅱ
■ESBL産生菌 ■CRE・CPE ■CNS ■「標準予防策+接触予防策」の実践方法
7日目 耐性菌対策その3
◎ 耐性菌の井戸端会議③
「標準予防策+飛沫予防策」編
■PRSP ■BLNARインフルエンザ菌 ■「標準予防策+飛沫予防策」の実践方法
「標準予防策+空気予防策」編
■MDR-TB・XDR-TB ■「標準予防策+空気予防策」の実践方法
復習日 ファクトシート
◎標予防策
◎感染経路別予防策
◎多剤耐性菌
◎コロナウイルス
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書籍情報
- ISBN:9784860921385
- ページ数:200頁
- 書籍発行日:2020年7月
- 電子版発売日:2020年8月7日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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