ステントグラフト内挿術マニュアル 腹部編

  • ページ数 : 368頁
  • 書籍発行日 : 2020年9月
  • 電子版発売日 : 2020年9月14日
13,200
(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 720pt ( 6 %)
m3ポイント:1%相当 point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

腹部大動脈瘤治療にパラダイムシフトを起こす可能性を秘めたステントグラフト留置術(EVAR)。
本邦でも普及が進むこの手技を、日本を代表する専門医が集結し、徹底解説。イメージング、適応、メーカー別デバイス紹介などの基本事項から、特殊病態、解剖学的困難症例、エンドリーク、合併症などの踏み込んだ内容までを網羅。付属の無料電子書籍(HTML形式)には160本を超える動画を収載し、文章や図表だけでは伝わりにくい手技のコツを開陳しています。
初学者だけでなく、さらに技を磨きたい中級者まで、幅広くご活用頂けます。

※本製品はPCでの閲覧も可能です。
製品のご購入後、「購入済ライセンス一覧」より、オンライン環境で閲覧可能なPDF版をご覧いただけます。詳細はこちらでご確認ください。
推奨ブラウザ: Firefox 最新版 / Google Chrome 最新版 / Safari 最新版
PCブラウザ閲覧では動画再生には対応しておりません。

序文

序文

アルベルト・アインシュタイン博士。この名前を知らない人はいないでしょう。ニュートン力学に代表される“古典物理学”にパラダイムシフトを起こした人です。腹部大動脈瘤破裂で亡くなったことでも有名です。1948年11月,彼は著名な外科医であったルドルフ・ニッセンの手により腹部大動脈瘤にセロファンを巻く手術を受けました。しかし1955年4月にその大動脈瘤が破裂した際に,彼は秘書に“It is tasteless to prolong life artificially.”と言って治療を拒否しました。この言葉からわかるように,腹部大動脈瘤治療はその時点で人工血管置換術の時代へパラダイムシフトしていたのです。科学哲学者のトーマス・クーンは著書「科学革命の構造」の中で, 科学は突如として,そして革命的に変化すると述べています。近年ではスマートフォンの出現がその代表例でしょう。

この革命的な変化,パラダイムシフトが腹部大動脈瘤治療に再び現れるかもしれません。ステントグラフト留置術(EVAR)です。ただし,このテクノロジーが人工血管置換術に置き換われるかどうかはまだわかりません。なぜなら臨床経験を積むにつれ,その問題点も明らかになってきたからです。人工血管置換術に比べ低侵襲ではありますが,再治療も多く遠隔成績の点で満足すべきものではありません。しかし,そうは言っても,現時点でのEVARの歴史は短く,まだまだ伸び代が残されているのかもしれないことは留意しなければなりません。言い換えると今後,技術の進歩,デバイスの改良が飛躍的に伸びる可能性はあるわけです。さらにこのテクノロジーの進歩に加え,もう一つパラダイムシフトが起きるための条件があります。それは世代交代です。地動説はガリレオ・ガリレイの裁判に関わった人々がすべてこの世を去ってから評価が定まりました。まさにこの教科書の読者である諸子が次の時代を担うようになった時点でEVARの評価も定まるのでしょう。

もちろんEVARありきではありません。そのためにも現段階におけるEVARの立ち位置を正確に理解してもらう必要があります。本執筆陣はいずれもEVARの治療最前線で汗を流されているエキスパートの面々です。日々の臨床から培われた神髄を文章だけではなく動画も用いて次世代へ伝えてほしいとお願いしました。

正直に言って,私にとってこの編集作業ほど楽しい仕事はありませんでした。各執筆者の臨床における思いや工夫が伝わり,吸い込まれるように動画の画面や本文の文章に見入ってしまったのです。我々もこれまで先人の肩の上に乗りながらいろいろな物を積み上げてきました。この教科書が読者にとっても同じ役割を果たせることを祈念して止みません。


2020年8月

森下清文

目次

1 EVAR を始めるにあたって

2 基礎技術編

3 イメージング

4 EVAR の適応

5 コマーシャルデバイス

① Aorfix

② AFX

③ ENDURANT

④ Excluder

⑤ Cook Zenith Alpha

6 特殊病態

① 破裂性腹部大動脈瘤

② 腸骨動脈瘤を合併したEVARの治療

③ 腸骨動脈閉塞合併例に対するEVAR

④ 感染性・炎症性腹部大動脈瘤

7 解剖学的困難症例

8 エンドリーク

① 総 論

② Type Ⅰ

③ Type Ⅱ

④ Type Ⅲ

⑤ Type Ⅳ

⑥ Type Ⅴ

9 合併症

① migration(マイグレーション)

② アクセストラブル

③ Embolism

④ 腎動脈閉塞

⑤ ステントグラフト脚閉塞

⑥ 臀筋跛行

10 治療の幅を広げる技術

① push up

② reverse slider technique

③ parallel leg(Double D technique)

④ upside-down technique

⑤ KILT法

11 open conversion 症例

12 long-term results

13 放射線被曝に対する防護

コラム1 Chimney法

コラム2 Ovation

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:640.9MB以上(インストール時:1.3GB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:2.5GB以上

  • android icon

    AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:640.9MB以上(インストール時:1.3GB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:2.5GB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784784962785
  • ページ数:368頁
  • 書籍発行日:2020年9月
  • 電子版発売日:2020年9月14日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍が必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。