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- 眼科 2021年12月臨時増刊号 63巻13号 特集 覚えておきたい神経眼科疾患 【電子版】
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序文
序にかえて
眼科領域の画像解析,遺伝子診断,ガイドラインを含む治療法の開発・改良はまさに日進月歩の様相を呈している。これは神経眼科領域においても変わらない。また,実際の神経眼科疾患の日常臨床にあたる眼科医の世界でも若手が台頭しつつある。そこで,本特集においては,最近原著論文や症例シリーズなどを書かれた若手の執筆者に,できる限り多くの項目の解説をお願いした。もちろん,総説的なまとめや非常にまれで遭遇しにくい疾患,新しく診断基準が定められた症候群などに関しては,臨床経験豊富な著名な先生方に執筆を依頼した。さらに筆頭者はそれぞれ1つの項目のみの執筆として,できるだけ多くの先生方に執筆陣に加わっていただいた。そのため,従来の神経眼科学の解説書とは少し違う,バランスのとれた内容の濃い特集になったのではないかと考えている。
神経眼科を敬遠される先生方のなかでは,視神経疾患はまれな疾患と感じておられる眼科医が多い印象を受ける。しかし,OCTを撮りさえすればSSOH以外にも小乳頭やde Morsier症候群などの視神経異形成で軽症のものが非常に多いことがわかるはずである。また,矯正視力不良の小児でOCTを撮れば,Leber遺伝性視神経症や優性遺伝性視神経萎縮の頻度もおそらく増加すると思われる。今までは遺伝性視神経症や非器質的視覚障害で視神経炎と診断され,ステロイドのパルス療法を施行される患者がみられることまであったが,この特集をお読みいただき,OCTを撮ることでそのようなことはなくなると考える。また,視神経炎を疑えば,まず頭部MRIの撮像と抗AQP4抗体や抗MOG抗体といったグリア関連自己抗体の検査を行うことの重要性もご理解いただけるに違いない。
一方,眼球運動障害では,眼筋型重症筋無力症や甲状腺眼症は,日常臨床で眼瞼の異常や複視を生じるごくありふれた原因である。この2つの疾患は丁寧な問診をすれば,ちょうど逆な日内変動を示すこと,あるいは両者を合併していることもわかる。また最近論文や綜説が急増しているsagging eye syndrome,後天内斜視(スマホ内斜視)は,今までの分類では神経眼科疾患とは言い難いが,むしろ鑑別疾患の除外のためにも,眼窩・頭部MRIなどの画像診断や自己抗体検査など神経眼科的手法で鑑別や診断をすべき普遍的な疾患でもある。
この特集号をお読みいただいて,神経眼科疾患が視神経異常でも眼球運動障害でも,一般の臨床眼科医にとってごくごくありふれた疾患であり,ことさら特殊な器械を使わなくとも診断ができることの理解の一助になれば幸いである。神経眼科疾患は決してまれではなく,また難解な疾患でもない。
2021年12月
兵庫医科大学眼科学教室
三村 治・記
目次
Ⅰ 視神経疾患
1. 視神経疾患総論 中村 誠
2. 抗アクアポリン4抗体陽性視神経炎(NMOSD) 植木智志
3. 抗MOG抗体関連視神経炎 毛塚剛司
4. 慢性再発性炎症性視神経症 岡本真奈
5. 非動脈炎性前部虚血性視神経症 澤村裕正
6. 動脈炎性前部虚血性視神経症 中馬秀樹
7. Leber遺伝性視神経症 上田香織
8. 優性遺伝性視神経萎縮 林 孝彰
9. 鼻性視神経症 井上晋也・鈴木利根
10. 視神経鞘髄膜腫 大矢佳美
11. 薬剤性視神経症 高井康行・山上明子
12. 栄養障害性視神経症 栗本拓治
13. 小児の視神経症 木村亜紀子
14. 視神経低形成(De Morsier症候群を含む) 三原美晴
Ⅱ 眼球運動障害
1. 眼運動神経麻痺 須田謙史
2. 眼筋型重症筋無力症 石川裕人・三村 治
3. 甲状腺眼症,甲状腺視神経症 神前あい
4. 特発性眼窩筋炎 奥 英弘
5. IgG4関連疾患 高比良雅之
6. 頸動脈海綿静脈洞瘻 坂口貴鋭ほか
7. 眼窩先端症候群 檜森紀子
8. Ocular tilt reaction 城倉 健
9. Duane症候群 根岸貴志
10. Fisher症候群(Miller Fisher症候群) 原 直人
Ⅲ 斜視・眼振
1. 固定内斜視 田淵仁志・藤尾翔太
2. スマホ斜視 清水有紀子
3. Sagging eye syndrome 國見敬子・後関利明
4. 眼振 林 孝雄
5. 上斜筋ミオキミア 橋本雅人
Ⅳ 瞳孔異常
1. Horner 症候群 前久保知行
2. 瞳孔緊張症・Adie症候群 石川 均
Ⅴ 全身疾患・その他
1. 眼瞼痙攣 古瀬 尚
2. 多発性硬化症 加島陽二
3. 急性散在性脳脊髄炎(ADEM) 戸成匡宏
4. 肥厚性硬膜炎 野倉一也ほか
5. Visual snow症候群 三村 治
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書籍情報
- ISBN:9784003506313
- ページ数:260頁
- 書籍発行日:2021年12月
- 電子版発売日:2022年1月5日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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