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- 症例から学ぶ 内視鏡医・内視鏡技師のための大腸腫瘍診断・治療 手技選択の境目50
商品情報
内容
大腸内視鏡で腫瘍などを取り扱う際に、どのような症状であればESDなのか、EMRなのか、コールドポリペクトミーなのか、開腹なのかetcという手技の選択は常に悩ましい問題である。
腫瘍、ポリープなどに対し、大腸内視鏡を用いる際、手技の選択に悩むような症例であるときに、どういったポイントに着目して手技を選択したら良いのかを、大腸のエキスパートたちがクイズ形式でわかりやすく説明。
そのほか、内視鏡医、内視鏡技師との知識の懸け橋となるコラム「内視鏡技師のノート」やTipsなども数多く収録。大腸内視鏡全般の知識をこの1冊に!
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序文
序文
大腸内視鏡診断・治療に関する清書はこれまでに名だたる先輩の先生方が執筆されたものが数多く存在する。そのような中で京都の老舗出版社の金芳堂から大腸内視鏡関連の書籍の執筆依頼をいただいた。正直私のような若輩者に作成できるのか大いに悩み何度も担当の方と相談をした。出版社の立場から考えると多くの最新情報が盛り込まれ医学の発展に貢献する書籍をつくることも重要な目的と思われるが一方でその書籍が売れなければ大きな問題であり私の責任は相当重大と感じた。そこで何かこれまでの書籍と違う特徴をもつものが作れないか、と出版社の方と種々考えた。私の主観かもしれないが、大腸内視鏡拡大診断において、関西圏は他のエリアに比べて押されがちなところがあり、いつも得体のしれない劣等感を感じていた。関西にも拡大観察を専門にされる先生はたくさんおられ皆第一線で頑張っておられるのにと心から思い、微力ながら少しでも関西を盛り上げたいという気持ちをいつも持っていた。その気持ちを正直に出版社の方に伝えたところ関西圏の大腸内視鏡専門医が執筆する書籍を京都の出版社が作り上げるプロジェクトが立ち上がった。また折を同じく京都府立医科大学で臨床工学技士が内視鏡技師として本格的に内視鏡部門に参画し、数年前から内視鏡技師育成のためのセミナーなども立ち上げ、技師にも役立ち日々の症例を理解できるような大腸内視鏡の書籍があればうれしいという要望を多数受けていた。そこで内視鏡医だけでなく技師にもわかりやすい内容でクイズ形式による実臨床でよくみられる治療方針に悩むような症例を中心に提示し,技師へのコツやコメントを多数盛り込んだ書籍の作成を目指すこととした。しかし、このプロジェクトにはもう一つ問題点があった。恥ずかしながら私はそれまで自分自身で1冊の本を作った経験がなかった。依頼原稿を書かせていただいたことはあったが書籍全部となると、目次づくり、執筆者の選定や原稿依頼、作成スケジュールなどまったくノウハウがわからなかった。関西圏で未熟な私をサポートいただける先生がおられないかと考え、拡大内視鏡関連の会でよくご指導をいただいている樫田博史先生と佐野寧先生のお名前が真っ先に思い浮かんだ。藁をもすがる思いで今回のプロジェックのことをお伝えしたところご多忙な中お二人ともからご快諾のお返事をいただけた。お二人の先生のお優しさに感激し、大腸内視鏡の分野で世界的な権威であられる先生と編者をご一緒できることを心よりうれしく思った。それから多くの方々に執筆の支援を賜り、校正や編集を繰り返し2年間という長い作成期間をかけこのたびようやく完成を迎えることとなった。これほど時間をかけた書き物は私のこれまでの人生にはなく我が子のように愛おしく思うほどである。この本が全国の多くの若手内視鏡医や内視鏡技師の方々の日々の診療に役立つことを心より祈念する。
最後に本書籍を作成するにあたり種々ご指導を賜った共同編者の樫田博史先生と佐野寧先生、原稿をお書きくださった多くの関西の大腸内視鏡のエキスパートの先生や技士(技師)の方々、推薦文をいただいた田中信治先生と斎藤豊先生、伊藤義人先生、そして出版にあたり種々の無理難題を解決してくださった金芳堂様、に心より御礼申し上げたい。
令和3年2月9日
吉田直久
目次
PartⅠ 大腸内視鏡の基礎知識
1 大腸腫瘍の内視鏡診断
はじめに
1 pit pattern診断
1.1 pitとは
1.2 診断方法
1.3 pit pattern分類
2 NBI/BLIの原理
3 NBI/BLIによる病変発見能
4 大腸拡大NBI分類(佐野分類,広島分類,昭和分類,慈恵分類)
5 JNET分類
おわりに
診断
2 治療(EMR,cold polypectomy)総論
はじめに
1 EMRとCSPの調書と盲点
2 EMR とCSPの適応
3 EMR のコツ
3.1 基本手技
3.2 コツ
4 コールドポリペクトミーのコツ
4.1 基本手技
4.2 コツ
おわりに
3 大腸ESDの進歩と標準化に向けた試み
はじめに
1 ESD の適応
2 当院におけるESDセッティングと治療成績
2.1 前処置・セッティング
2.2 治療成績
3 ナイフ形状の違いと各々の特徴
3.1 先端系ナイフ
3.2 ブレード型ナイフ
3.3 ハサミ型ナイフ
4 他の処置具の使用工夫
4.1 局注液
4.2 牽引クリップ
4.3 その他のデバイス
5 手技およびストラテジー
5.1 フラップを作成する手技~先端系ナイフを用いて~
5.2 pocket-creation method
5.3 PCMとS-O クリップとの併用~ハサミ型ナイフを用いて~
6 大きな組織の回収
7 偶発症への対応
7.1 穿孔
7.2 後出血
7.3 Post ESD syndrome
まとめ
4 大腸内視鏡手術における技師の工夫
はじめに
1 感染管理の工夫
2 検査
2.1 大腸内視鏡検査
3 治療
3.1 cold snare polypectomy
3.2 EMR
3.3 ESD
5 内視鏡所見と病理組織所見の究極の対比方法
はじめに
1 対比の正確さ
2 イメージしやすい対比の方法
3 KOTO Method Ⅱ
3.1 原理
3.2 手順
3.3 対比スライドの作成
3.4 注意点
おわりに
6 大腸腺腫の摘除で大腸癌は予防できるのか?
はじめに
1 大腸腺腫は本当に前癌病変なのか?
2 腺腫と癌のミッシングリンク(Missing-link)について
3 大腸腺腫と大腸癌のリスク因子の違い
4 腺腫は消えるのか?
5 米国の現状
6 10年以内に実現したい大腸癌対策の提案
PartⅡ 大腸内視鏡症例クイズ case1~50
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case50
内視鏡技師のノート
1.介助者から見る内視鏡治療への心構え
2.ESD時に介助者が気を付けること
3.病理
4.大腸癌検診の現状を知ろう
5.過形成性ポリープとSSLとの違いを知ろう
6.どうしてSSLは治療しなければならないの?
7.介助者も知っておきたい precutting EMR の手技
8.CSPではどのようなスネアを使うのが良いの?
9.高齢者へ内視鏡治療を行うときに気をつけることってなに?
10.病理学的断端陽性時に経過観察となる場合のお話
11.EMRの再発リスクファクター
12.小さくても悪性度が高い陥凹性病変
13.ESD病変における生検の意義
14.鋸歯病変のカテゴリー
15.あらためてSSA/Pって何?
16.頻用略語20選これで医師との会話がスムーズに!
17.ピオクタニンとインジゴカルミンの違い
18.粘膜下層(SM)癌におけるSM浸潤距離ってなに?
19.EUSの見方!これでDrと会話がスムーズに!
20.腫瘍表面の模様と粘液の関係
21.操作困難の理由と対処について
22.局注液はなぜ使うの?その理由と特徴
23.PCMとS-Oクリップの紹介
24.EMRにおけるスネアの選び方
25.肉眼型と内視鏡治療について
26.JNET分類とは
27.超音波内視鏡(EUS: Endoscopic ultrasonography)の準備
28.局注の理由と気を付けること
29.追加手術の適応は?
30.当院の洗浄への取り組み
31.LST定義分類とは
32.分割EMR ってなに?
33.高度線維化ってなに?
34.下部直腸癌と人工肛門の関係とは?
35.ESD時の体位
36.虫垂開口部症例の注意
37.NBIとBLI ってなに?
38.ESDの粘膜切断は病変からどれくらい離せばいいの?
39.UEMR ってなに?
40.Ⅰp型の癌の転移リスク
41.上行結腸は見落とし率が高い!
42.若年性ポリープとは
43.高齢者に追加手術をするとき,しないとき
44.Rbの病変に対するESDではこれに注意せよ!
45.T1b癌治療後の経過観察はどうするべき?
46.T1a,T1bの違い
47.人工肛門を回避するための方法
48.適切なスコープの選択法
49.介助者も知っておきたい!ESDの保険適応について
50.潰瘍瘢痕部の隆起
51.介助者も知っておきたい!CSPの適応
52.カルチノイドの適応と治療
53.高周波モードの違い Endocut IおよびEndocut Qの特徴
Tips
内視鏡専用レンズクリーナーによる良好な内視鏡画面
大腸ESD におけるクラッチカッター® のTips
NBIとBLIの拡大内視鏡の診断精度
Flush-Kniffe BT-S
大腸ESD におけるクリップフラップ法の有用性
underwater EMRについてのTip
cold snare polypectomy について
non-lifting sign について
sessile serrated lesion(SSL)の組織診断と癌化
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書籍情報
- ISBN:9784765318556
- ページ数:344頁
- 書籍発行日:2021年3月
- 電子版発売日:2021年4月9日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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